六白金星・可能性の文学 他十一篇 (岩波文庫)

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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003118511

作品紹介・あらすじ

大阪の庶民のねばり強い人生と、大阪という土地そのものが醸しだす雰囲気を独特の言葉遣いで写しとった織田作之助(一九一三‐四七)の、戦後発表の代表的短篇十一篇と評論二篇を収録。大阪を愛した作家による、なつかしい大阪がよみがえる。

感想・レビュー・書評

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  • 0077.織田作之助『女の橋』①2017/1/29
    0078.織田作之助『女の橋』②2017/1/29読了

    「六白金星・可能性の文学 他十一篇」より

    収録作品
    ①道なき道
    ②髪
    ③表彰
    ④女の橋
    ⑤船場の娘
    ⑥大阪の女
    ⑦六白金星
    ⑧アド・バルーン
    ⑨世相
    ⑩競馬
    ⑪郷愁
    ⑫二流文楽論
    ⑬可能性の文学
    ⑭可能性の「織田作」 佐藤秀明

  • ○目次
    道なき道/髪/表彰/女の橋/船場の娘/大阪の女/六白金星/アド・バルーン/世相/競馬/郷愁/二流文楽論/可能性の文学

    人のリアルと可能性を描く織田作之助文学。変に飾ってない素の人間が見えるので、夫婦善哉に続けて一気に読みました。

  • 彼の文学論が読めるとは思わなかった。興味深い。

  • 道なき道

    表彰
    女の橋
    船場の娘
    大阪の女
    六白金星
    アド・バルーン
    世相
    競馬
    郷愁
    二流文楽論
    可能性の文学

    著者:織田作之助(1913-1947、大阪市天王寺区、小説家)
    解説:佐藤秀明(1955-、神奈川県、日本文学)

  • 大戦前後の短編と文学論。短編は感触がとても良く好感度高め文学論に関しても共感度高め。志賀直哉はいい書き手だと思うけど指摘していることは正しいように思う。当初文学に抱いていた違和感がうまく書かれていたように思う。ここからいろんな本を読むことができる。いい感じで小説読む気分にさせてくれるそんなテキスト群

  • 上手いなぁ。世相、郷愁の戦後間もない時代の匂いの出し方とか、女の橋、船場の娘、大阪の女と続く明治大正昭和の三世代の悲哀とか。上手いなぁとしか言いようがない。
    混沌として何を信じたらよいのやらとんとわからないという風の世相、郷愁は面白い。郷愁のなかにも赤子の泣き声の話がでてくる。オダサクのなかで、通低音として、聴こえていたのだと思う。
    きょとんとした目という表現もまた印象深い。「それはもう世相とか、暗いとか、絶望とかいうようなものではなかった。虚脱とか放心とかいうようなものでもなかった。」とその目を評する。

    競馬のもつギャンブルの魔的な魅力、ラストのカタルシスは、構成力の妙だと思う。馬と一緒に走り去るように、一気に読ませる。

    夫婦善哉とともに、手元に置いておきたい一冊。

  • オダサクさん喰えない人だなぁというのが感想。
    ある作品では「阿部定の裁判記録を探している」と書いたかと思えば、「探しているのは嘘」と書いてみたり、実際には阿部定事件について【妖婦】を書いたわけで。私小説をやり玉にあげる姿勢も眉唾で見たくなるけど、要するに「面白ければそれでOK!」ってことなのかなぁ、と誤読してみた。

  • <閲覧スタッフより>
    大阪の下町文化を描かせたら天下一品の織田作之助。そのなかに、船場の嬢(とう)さんと奉公人の恋を描いた小品がある。作之助の手にかかると、船場の恋はこんな風に描かれるのか、、という結末です。(P.83-107 「船場の娘」)
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    所在番号:文庫||913.6||オサ
    資料番号:10193971
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  • [26][121015]<m市

  • 大阪を愛した作家・織田作之助の、戦後の短編十一篇と評論二編を収録。

    皆さんは、自分の好みじゃないなー、と思った本を買って(あるいは借りて)しまったとき、どうしていますか?
    ①さっさと読むのをやめる
    ②構わず全部読む
    ③半分ぐらいまで読んでみる
    だいたいこの3つになると思うのだが、私は完全に②なのだ。よっぽど難解だとか、読んでもよくわからない、頭に入ってこない、というのなら別だが、大抵の本はどれほどつまらなくとも、自分の好みに合わずとも、最後まで読む主義。
    これは自分でもかなり辛い性(さが)で、どうして辛いのかというと、とにかく読んでいる間が辛いのである。ほかに読みたい本があるのに、面白くないから全然ページが進まないのに、最後まで読む。いっそ読むのをやめたい。けれども、読み始めてしまったら、途中でやめられない。だんだん読んでいるうちに、修行をしているような、何かの義理を果たすような気持ちになってしまうこともある。
    と言うと、なぜそこまでして読むのか、さっさとやめて好きな本を読めばいいではないか、と思われるかもしれない。その通りなのだが、一度「つまらない」「嫌い」と思ったからには、その本を全部読み終えなければ「つまらない」「嫌い」と言う資格が、自分にはないような気になってしまうのである。

    つまりこの本は私にとって、この上もなく「自分に合っていない本」だったのだが、それを我慢して我慢してなんとか読んだ。読んでいて「面白い」「凄い」と思ったことも時にはあったが、基本的には耐えながら読んだ本だった。
    あー、辛かった。何でこの本を手に取ったんだろ(笑)。

    追記:ちなみに今までで一番辛かった読書は、トーマス・マンの『魔の山』。読んでも読んでも終わらなかったのに、2ヶ月ぐらいずうっと読んでました。まさに『魔の山』でした・・・大作に挑むには勇気が要ります。

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著者プロフィール

1913年10月、大阪市生まれ。1933年から創作活動を開始し、1938年に小説「雨」を発表。1940年に「俗臭」が第10回芥川賞候補となる。同年に発表した「夫婦善哉」が改造社の第1回文藝推薦作品となり、以降、本格的に作家活動を開始。1946年4月に発表した「世相」が評判を呼び、作品発表の機会が劇的に増えるも、1947年1月、肺結核のため東京にて死去。その直前に評論「可能性の文学」を発表し、作風の転換を図っていた矢先のことだった。太宰治、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれ「オダサク」の愛称で親しまれた。

「2019年 『織田作之助 女性小説セレクション 怖るべき女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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