自選 谷川俊太郎詩集 (岩波文庫)

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レビュー : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003119211

感想・レビュー・書評

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  • 強い。
    すんなりイミが入ってこなくても、繰り返し繰り返し読むと何かが入ってくる。
    研ぎ澄まされた言葉たち。

  • 谷川俊太郎さんの詩は読んできたが、実を言うともう一つの感があった。「自選」ということで、期待を込めて手にしたこの本。今回、この本を読んで初めて、谷川さんを「感じ」た。
    30篇ほど気に入ったのがあったが、長いものは避けて、短いものだけをアップ。

    〈詩集から〉

    なんにもいらない ばあさま

    なんにもいらない ばあさまがいた
    いえはいらぬと ちかどうぐらし
    きものはいらぬと ふゆでもはだか
    かねもいらぬと まんびきばかり
    じぶんもいらぬと あっさりしんで
    しぬのもいらぬと またいきかえる



    にじ

    わたしは めをつむる
    なのに あめのおとがする
    わたしは みみをふさぐ
    なのに ばらがにおう

    わたしはいきをとめる
    なのに ときはすぎてゆく
    わたしはじっとうごかない
    なのに ちきゅうはまわってる

    わたしが いなくなっても
    もうひとりのこが あそんでる
    わたしが いなくなっても
    きっとそらににじがたつ



    ごちそうさま

    おとうさんをたべちゃった
    はなのさきっちょ
    こりこりかじって
    めんたまを
    つるってすって
    ほっぺも
    むしゃむしゃたべて
    あしのほねは
    ごりごりかんで
    おとうさんおいしかったよ
    おとうさんあした
    わたしのうんちになるの
    うれしい?




    ひこうき

    ひこうきの つばさ
    ナイフみたいだ
    ごめんね そら
    いたいだろう

    でも がまんして
    おとさないで
    あかちゃんも
    のっているから




    おばあちゃんとひろこ

    しんだらもうどこにもいかない
    いつもひろこのそばにいるよ
    と おばあちゃんがいいました
    しんだらもうこしもいたくないし
    めだっていまよりよくみえる

    やめてよえんぎでもない
    と おかあさんがいいました
    こどもがこわがりますよ
    と おとうさんがいいました
    でもわたしはこわくはありません
    わたしはおばあちゃんがだいすき
    そらやくもやおひさまとおなじくらい
    おばあちゃん てんごくにいかないで
    しんでもこのうちにいて
    ときどきわたしのゆめにでてきて

    おっけーとおばあちゃんはいいました
    そしてわたしとゆびきりしました
    きょうはすごくいいてんき
    とおくにうみがきらきらかがやいて
    わたしはおばあちゃんがだいすき

  • 谷川氏の詩集は素晴らしい!感じたことを素直に表現している。

  • 多作の詩人。
    これだけの詩を紡ぎだす、その才能が、とても素晴らしい。
    なかなか、選もよくて、谷川俊太郎を知るには、
    とても良い仕上がりだと感じた。

  • 本当にいろいろな詩がある。自然に対する態度、ものの存在を見る目がすごいと思わされる。谷川俊太郎の詩集がもっと欲しくなった。

  • 谷川俊太郎さんの世界が濃縮された詩集

  • 多種多様な詩の世界。老年になってからの詩が気に入った。

  •  谷川さんの詩集は何冊か持っているが、その中でこれは特に出来が良い。
     詩を書きはじめた頃のものから、つい最近の詩までまんべんなく入っている。はじめて読む詩もあってとてもうれしかった。
     谷川さんの詩は水のようにいろんなかたちのものが多くて、いつも驚かされる。それを再認識した。
     旅先に谷川さんの詩を持っていくとしたら、この本はもってこいの一冊だと思う。

  • 全部読んではいないけど、図書館返却日。谷川さんが自分でいいと思った作品たちを入れた自選集。どれも奥が深く、一つ一つ時間の経過とともに谷川さんのその時の作風が少し伝わってくる。そして、谷川さんの一番伝えたいことがわかる作品かもしれない。時間かけてじっくり読みたいので、買おうかな☆

著者プロフィール

谷川俊太郎(たにがわ しゅんたろう)
1931年、東京生まれ。父に、哲学者・谷川徹三。現在の東京都立豊多摩高等学校を卒業し、1948年頃から詩作の活動を開始。1952年第一詩集『二十億光年の孤独』出版。以後詩、エッセー、脚本、翻訳などの分野で多岐に渡る活躍を続けている。
翻訳については、ジーン・ウェブスター『あしながおじさん』や『スイミー』、ゴフスタインの絵本の数多くを手がける。詩集に『ことばあそびうた』、『みみをすます』、『日々の地図』、『はだか』、 『世間知ラズ』など、エッセー集に『散文』、『ひとり暮らし』、絵本に『わたし』『ともだち』『もこ もこもこ』、詩集に『シャガールと木の葉』、『すき』、『詩の本』、『トロムソコラージュ』など。
萩原朔太郎賞、鮎川信夫賞、三好達治賞、朝日賞など多くの受賞歴がある。

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