自選 谷川俊太郎詩集 (岩波文庫)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003119211

感想・レビュー・書評

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  • リズムよい言葉遊び
    生と死の境界を漂う
    なんかエロティック
    色んな世界に誘われ
    想像が委ねられる
    言葉の魔術にかかる
    ザ!俊太郎マジック⁉︎

    ブックオフにて購入

  • 全く詩に明るいわけでもない自分がレビューもおこがましい気もしますが。。。
    言葉や世界の捕まえ方でハッとさせられることがたくさんある本でした。
    歳を取るに従ってだんだんとそういう世界の眺め方が一定方向だけに固定されたり狭まっていってしまう感覚があり、そんな中でとても刺激になりました。
    願わくばいつも世界を新しい目で眺められたらです!

  • 言葉の切り口が鮮やかで、映像が見えるような、瑞々しい文章だった。

  • ゆっくり読む。自分のペースでゆっくり読む本。
    分からなくても先を急がない。分かろうとはしないことが大切だということを教えてくれる本。

  • 【1回目】一般的に、「詩集」とはどのようにつき合えばいいのだろうか。ひとまず、気に入った部分に傍線を引いたり、ブログやノートに転記したりしていた。できれば、それらは身について、日常の糧としたいところではあるが、ちょっとむずかしそうである。折に触れて開きたい一冊ではある。

  • 強い。
    すんなりイミが入ってこなくても、繰り返し繰り返し読むと何かが入ってくる。
    研ぎ澄まされた言葉たち。

  • 谷川俊太郎さんの詩は読んできたが、実を言うともう一つの感があった。「自選」ということで、期待を込めて手にしたこの本。今回、この本を読んで初めて、谷川さんを「感じ」た。
    30篇ほど気に入ったのがあったが、長いものは避けて、短いものだけをアップ。

    〈詩集から〉

    なんにもいらない ばあさま

    なんにもいらない ばあさまがいた
    いえはいらぬと ちかどうぐらし
    きものはいらぬと ふゆでもはだか
    かねもいらぬと まんびきばかり
    じぶんもいらぬと あっさりしんで
    しぬのもいらぬと またいきかえる



    にじ

    わたしは めをつむる
    なのに あめのおとがする
    わたしは みみをふさぐ
    なのに ばらがにおう

    わたしはいきをとめる
    なのに ときはすぎてゆく
    わたしはじっとうごかない
    なのに ちきゅうはまわってる

    わたしが いなくなっても
    もうひとりのこが あそんでる
    わたしが いなくなっても
    きっとそらににじがたつ



    ごちそうさま

    おとうさんをたべちゃった
    はなのさきっちょ
    こりこりかじって
    めんたまを
    つるってすって
    ほっぺも
    むしゃむしゃたべて
    あしのほねは
    ごりごりかんで
    おとうさんおいしかったよ
    おとうさんあした
    わたしのうんちになるの
    うれしい?




    ひこうき

    ひこうきの つばさ
    ナイフみたいだ
    ごめんね そら
    いたいだろう

    でも がまんして
    おとさないで
    あかちゃんも
    のっているから




    おばあちゃんとひろこ

    しんだらもうどこにもいかない
    いつもひろこのそばにいるよ
    と おばあちゃんがいいました
    しんだらもうこしもいたくないし
    めだっていまよりよくみえる

    やめてよえんぎでもない
    と おかあさんがいいました
    こどもがこわがりますよ
    と おとうさんがいいました
    でもわたしはこわくはありません
    わたしはおばあちゃんがだいすき
    そらやくもやおひさまとおなじくらい
    おばあちゃん てんごくにいかないで
    しんでもこのうちにいて
    ときどきわたしのゆめにでてきて

    おっけーとおばあちゃんはいいました
    そしてわたしとゆびきりしました
    きょうはすごくいいてんき
    とおくにうみがきらきらかがやいて
    わたしはおばあちゃんがだいすき

  • 谷川氏の詩集は素晴らしい!感じたことを素直に表現している。

  • 多作の詩人。
    これだけの詩を紡ぎだす、その才能が、とても素晴らしい。
    なかなか、選もよくて、谷川俊太郎を知るには、
    とても良い仕上がりだと感じた。

  • 本当にいろいろな詩がある。自然に対する態度、ものの存在を見る目がすごいと思わされる。谷川俊太郎の詩集がもっと欲しくなった。

  • 谷川俊太郎さんの世界が濃縮された詩集

  • 多種多様な詩の世界。老年になってからの詩が気に入った。

  • 全部読んではいないけど、図書館返却日。谷川さんが自分でいいと思った作品たちを入れた自選集。どれも奥が深く、一つ一つ時間の経過とともに谷川さんのその時の作風が少し伝わってくる。そして、谷川さんの一番伝えたいことがわかる作品かもしれない。時間かけてじっくり読みたいので、買おうかな☆

著者プロフィール

1931年東京生まれ。詩人。1952年、21歳のときに詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、子どもの本、作詞、シナリオ、翻訳など幅広く活躍。主な著書に、『谷川俊太郎詩集』『みみをすます』『ことばあそびうた』「あかちゃんから絵本」シリーズ、訳書に『スイミー』等がある。

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