茨木のり子詩集 (岩波文庫 緑195-1)

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  • 岩波書店 (2014年3月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784003119518

みんなの感想まとめ

力強い言葉と感受性を持つ詩が織りなす、深い感情の世界が広がっています。著者は、青春を戦争の渦中に過ごした女性のくやしさや未来への夢を、鮮やかに表現しています。その詩は、初々しさと凛とした姿勢が同居し、...

感想・レビュー・書評

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  • 読書会課題図書

    〈青春を戦争の渦中に過ごした若い女性の、くやしさと、それゆえの、未来への夢。スパッと歯切れのいい言葉が断言的に出てくる、主張のある詩、論理の詩。ときには初々しく震え、またときには凛として顔を上げる。素直な表現で、人を励まし奮い立たせてくれる、「現代詩の長女」茨木のり子のエッセンス〉とある

    彼女の詩時々目にし、心に残っていたものが何編かあった
    今回この文庫本を改めて読んでみて
    「Y」という箱にひっそりと残されていた詩に驚いた
    こんな詩を書いていた方なんだと
    「断定的だ」という先入観が払しょくされたような……
    夫を亡くした喪失とそれゆえの愛が濃密だった
    谷川俊太郎さんの選が良かったのかなあ

    心に響く言葉にたくさん出会った

    読書会では、大絶賛派とイマイチ派に分かれ楽しかった

    ≪ 目をつぶり 目を見開いて 言葉紡ぐ ≫

  • 茨木のり子さんの詩を読むとき、私は自分の祖母のことを思い出す。茨木さんと私の祖母は大正15年、同じ年の生まれだ。亡くなったのは茨木さんが平成18年、祖母が平成20年だから、二人とも同じ時代に生きたと言っていい。

    日本の戦後詩を牽引した大詩人の茨木さんと、専業主婦だった私の祖母との間に、もちろん個人的な繋がりはない。茨木さんは、帝国女子医学専門学校(現・東邦大学)を卒業後、医師と結婚し、自身も文筆家として優れた業績を残した。いっぽう私の祖母は、尋常小学校を卒業後すぐ奉公に出され、工場労働者と結婚し、4人の子の育児と義理の両親の介護で一生を終えた。二人の人生には、悲しいほど交わるところがない。文芸に親しむどころか、祖母は文盲とは言わないまでも、日常生活をかろうじて送れる程度の識字能力しか持ち合わせていなかった。「新しい女」とは縁遠い人生を送った女性だった。

    にもかかわらず、茨木さんの詩の中に、私はしばしば祖母の姿を見いだす。人妻の肩の匂いに憧れた少女の中に(小さな娘が思ったこと)。爆撃によって破壊された町で、ひとり空を見上げた女性の中に(わたしが一番きれいだったころ)。進学をあきらめて家庭に入り、泣きながら男衆の宴会の世話をする主婦の中に(大学を出た奥さん)。夫に先立たれた妻の中に(その時)。生前多くを語らなかった祖母の、心の奥に封印された喜びと悲しみを、私はこれらの詩の中に見る。昔から何度も繰り返され、これからも何度も繰り返されるであろう、女の人生の希望と失望を見る。

    「自分の感受性くらい自分で守れ」という激しい詩で知られる茨木さんだが、決してタフなだけの人ではなかったことが、この詩集を読むとわかる。戦争を挟んで急激に変化する社会と、情けないほど変化しない女性の立場とのはざまで、力強い言葉を書き連ねつつも、物言わぬ女性への共感を忘れなかった人だったのだと思う。

    祖母は毎朝30分かけて新聞を読むことを自らに課していた。彼女の読解力では書いていることの半分も理解できなかったが、勉強をやり直そうとするかのように、晩年までその習慣を変えることはなかった。祖母を突き動かしていたものは、茨木さんに詩を書き続けさせたものと、たぶん同じだったと思う。その一点において、二人は同じ時代を生きた同志だったのだ。

    • nejidonさん
      佐藤史緒さん、こんばんは(^^♪
      一冊の本から思い起こすのがお祖母さまというのが、なんとも素敵です。

      教科書に載ることはないのですが...
      佐藤史緒さん、こんばんは(^^♪
      一冊の本から思い起こすのがお祖母さまというのが、なんとも素敵です。

      教科書に載ることはないのですが、茨木のり子さんの詩では「さくら」が殊に好きです。
      毎年さくらの季節になると思い出して、「行かねば」とせっせと足を向けます。
      クラッと陶酔するような詩です。
      まぁ私の感じ方かもしれませんんが。
      佐藤史緒さんは、特にお好きな詩はありますか?
      2018/07/18
    • みどりさん
      nejidonさん、いらっしゃいませ
      (*´∀`*)
      「さくら」、ちょっと怖いような、美しい詩ですよね。なんとなく西行の歌や、坂口安吾の...
      nejidonさん、いらっしゃいませ
      (*´∀`*)
      「さくら」、ちょっと怖いような、美しい詩ですよね。なんとなく西行の歌や、坂口安吾の「桜の森の満開の下」みたいな世界を思い浮かべます。「死こそ常態 生はいとしき蜃気楼」のくだりは、「うつし世は夢 夜の夢こそまこと」と言った江戸川乱歩に通じるものも感じます。

      私が好きなのは「大学を出た奥さん」ですね。レビューで取り上げた部分だけみると悲惨な感じですが、全体としてはユーモラスな作品なんですよ。大学出の奥さん(当時はパンダ並みに珍しい)が、旧家に嫁入りして女の苦労を味わいながらも、逞しく地域に根をはって生きてく様子が描かれてます
      ٩( 'ω' )و
      2018/07/19
  • 久しぶりに「谷川俊太郎選、茨木のり子詩集」を
    じっくりと時間をかけて読む。
    「自分の感受性くらい」を初めて読んだ時の衝撃は
    今でも忘れられない。後ろ頭をガンと殴られたようだった。

    ぱさぱさに乾いてゆく心を
    ひとのせいにはするな
    みずから水やりを怠っておいて
    気難かしくなってきたのを
    友人のせいにはするな
    しなやかさを失ったのはどちらなのか

    苛立つのを
    近親のせいにはするな
    なにもかも下手だったのはわたくし

    初心消えかかるのを
    暮しのせいにはするな
    そもそもが ひよわな志にすぎなかった

    駄目なことの一切を
    時代のせいにはするな
    わずかに光る尊厳の放棄

    自分の感受性くらい
    自分で守れ
    ばかものよ

    分かりやすい言葉で、ガツンとくる最後の言葉。
    この詩を読むたびに、いらいらする気持ちやうまくいかないことを、知らないうちに他人や時代のせいにしてしまっている事に気付かされる。
    代表作 「わたしが一番きれいだったとき」や、
    「倚りかからず」など、背中を鼓舞してくれるような詩が有名だが、寄り添ってくれるような詩もある。おそらく一回読んだだけでは、詩の奥底にある彼女の本当の言葉に触れる事はできない。
    何度も読む事をお勧めする。

  • ふと読みたくなって再読しました。

    自分というものを強く持って生きたいと思わせてくれる作品が多かったです。
    「自分の感受性くらい」
    「椅りかからず」
    「通らなければ」
    とても励まされます。

    「言いたくない言葉」は、言語化するのが難しいときに、そっと支えになってくれるような詩でした。
    無理に言語化する必要はない、声や文章に表すとその想いがかえって色褪せてしまう。
    胸の内にそっとしまっておくことがあってもいいのだと思わせてくれます。

    「みずうみ」は、すごく静謐さを感じ、人間の理想の心を示しているようでした。

    特に好きなのは、
    「ぎらりと光るダイヤのような日」
    です。
    この世を去る時、自分が〈本当に生きた日>があまりにも少ないことに驚くだろう。
    危機感を抱くとともに、それ以上に本当に生きたーと思える日を少しでも作ろうと前向きな気持ちにさせてくれました。

  • 家の本棚に積読されていました。
    好きなものに感想をひとことずつ。

    「見えない配達夫」
    なんとまあ、美しい、うたでしょう。
    「六月」
    これも、美しい。
    「抜く」
    私はまだ、誰も抜いていないような気がします。
    今年の夏、姪に抜かれた気がしましたが。
    「兄弟」
    私にも、昔はとても仲のよかった弟がひとりいますが。
    「知」
    今まで、数えきれない本を読んだと思いますが、どれだけわかっているのかは、わかりません。
    「みずうみ」
    私にも、自分の湖。あるのでしょうか。
    「駅」
    「夜の庭」
    「(存在)」
    「歳月」
    『歳月』に入っているうたは、泣きたくなるものばかりでした。私にもこんな未来、あるのでしょうか。
    「五月の風は」
    私も大好きな五月の風。
    「通らなければ」
    私の希望のようなうた。

    巻末に、大岡信さんとの対談。小池昌代さんの解説があります。

  • 本書は、詩人・谷川俊太郎氏が茨木のり子の膨大な作品群から精選して編んだ一冊である。

    彼女の作品には、昭和という時代を凛として生き抜いた「すがすがしい格好良さ」が満ちている。鋭利で歯切れの良い言葉もあれば、静謐で素直な言葉もあり、それらが真っ直ぐに心に染みてくる。

    私は、彼女の詩には「経験」が深く染み込んでいると感じた。だからこそ、今の自分に強く響く一篇もあれば、まだ遠く感じられる作品もある。

    きっと私自身の経験が重なり、茨木さんの歩みに近づいたとき、これまでとは違う響きで届く言葉があるのだろう。その日を楽しみに、これからも折に触れてページをめくっていきたい。

  • 時代を映す詩にはあまり惹かれなかったけど好きな詩が十篇くらい入っていて嬉しかった。自分の芯を強く持って生きようとしている詩と、夫を亡くしてから綴っている歳月にも収録されている詩たちが特に良いと感じる。一番好きなのは以前と変わらず「自分の感受性くらい」だった。


    自分の感受性くらい

    ぱさぱさに乾いてゆく心を
    ひとのせいにはするな
    みずから水やりを怠っておいて

    気難かしくなってきたのを
    友人のせいにはするな
    しなやかさを失ったのはどちらなのか

    苛立つのを
    近親のせいにはするな
    なにもかも下手だったのはわたくし

    初心消えかかるのを
    暮しのせいにはするな
    そもそもが ひよわな志にすぎなかった

    駄目なことの一切を
    時代のせいにはするな
    わずかに光る尊厳の放棄

    自分の感受性くらい
    自分で守れ
    ばかものよ


  • 文庫になったら、ポケットに忍ばせておくことが出来るからイイね。。。

    岩波書店のPR
    「青春を戦争の渦中に過ごした若い女性の、くやしさと、それゆえの、未来への夢。スパッと歯切れのいい言葉が断言的に出てくる、主張のある詩、論理の詩。ときには初々しく震え、またときには凛として顔を上げる。素直な表現で、人を励まし奮い立たせてくれる、「現代詩の長女」茨木のり子のエッセンス。(対談=大岡信、解説=小池昌代)」

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      <記者の1冊>『茨木のり子詩集』谷川俊太郎 選 すがすがしい格好良さ:東京新聞デジタル 2025年5月18日 有料会員限定記事
      https:...
      <記者の1冊>『茨木のり子詩集』谷川俊太郎 選 すがすがしい格好良さ:東京新聞デジタル 2025年5月18日 有料会員限定記事
      https://www.tokyo-np.co.jp/article/405426?rct=book
      2025/05/20
  • ※「茨木のり子全詩集」(花神社)が在庫なしで登録できなかったので仮登録。(岩波の方に載ってないやつあるかもしれません)

    ・よかった編
    「自分の感受性くらい」
    初めて読んだ時は教科書に載ってたんじゃないかなー。言い訳を許さぬ”ばかものよ”に当時怖くなったことを思い出す。というか根性なしなので、すべて自分の責任で逃げ場がないというのは今も怖い。でも外野がどうあれ、やっぱり自分の幸せを追求するのは本質的に自分しかいないよなあと。怖いけども手放せない名句。

    「マザー・テレサの瞳」
    ”外科手術の必要な者に繃帯を巻いて歩いただけ~”のフレーズにそうだろうなあ、と思う。だって彼女が救いたかったのはおそらく命じゃなく魂だろうから。最近闘病記とか読んだせいか、終末医療とかQOLとかいう単語が浮かぶ。しかしうっすら理解はできても、波打ち際に砂の城を築くような行為を、生涯かけて実践し続けた彼女を”静かなる狂”というのがいい得て妙だなーと思った。

    「獣めく」
    えっこれも茨木のり子なの?下手なエロ本よりそわそわするんですが。亡き旦那さんへの想いと思い出を綴った遺稿の1篇らしい。発表する気があったのか分からない私的な詩だからなのか、生々しいというか率直で、よっぽどぞっこんだったんだなあと違う一面を見たりもした気が。

    総評
    正直よく分からない詩もあった。昔読んでて懐かしい詩もあった。激しい詩も優しい詩も色々ごちゃまぜで、全部は消化しきれない感がある。でもその分読み直すごとに発見がありそうというかその時の自分に引っかかる詩があると思うので、今いいなと思った詩だけでも心にとめて、また時間をおいて読みたいと思う。

  • 戦後の女性詩人の詩。
    昔の女性らしいすぱっとしたいい口。
    今の私にはまだ難しいのかそんなに心に響く詩はなかったけれど、どきどきこのフレーズは頭によぎります。

    自分の感受性くらい
    自分で守れ
    ばかものよ

    自分で守るほどの感受性もまだ育ってないのかもしれません。これが自分だと、胸を張って言えるような人間になりたい。今後の目標です。

  • 昨年、偶然目にした「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」の一行に打ち抜かれ、出典を調べたら茨木のり子の詩だとわかった。
    詩はなんだか言葉の余白が大きくて、その手掛かりのなさに不安を感じてしまい苦手意識があったのだけど、茨木のり子の言葉はあくまでも直球で思わせぶりなあいまいさがなく、こういう詩なら自分にも読めると思った。
    とはいえ、「自分の感受性くらい」のすべてに同意するわけではない。
    こんなマッチョな考え方は軟弱なわたしには到底受け入れられないから、教室に貼ってあるけど誰も見ない標語くらいの距離感でいる。

  • 谷川俊太郎が「わたしが一番きれいだったとき」で無い方がいいと茨木のり子さんに言った箇所、全部必要だと思う。確かに初めて読んだ時最後の部分はいらないなと思ったけど、何度も読み返したら今ではあった方が最後が締まるというかちゃんと終わるなと思うようになったし、それ以外の部分はあるからこそのこの詩では?
    谷川俊太郎がなんで無い方がいいと思ったのかも本書に書いておいて欲しかった。

  • 普段あまり詩集は読みませんが、書店で立ち読みした時に気になる詩があり読み始めました。

    「わたしが一番きれいだったとき」「自分の感受性くらい」は有名な詩なので知っていましたが、「言いたくない言葉」「足跡」とかが好きでした。

    削ぎ落とされた繊細な言葉で保守的な女性像への抵抗や喝を入れてくれる詩もあれば、天真爛漫に鋭い指摘をする子供のような詩もある不思議な詩集でした。

    気負いなく読んでましたが、たまにドキッとする詩があります。また時間をおいて読み返したいです。

  • 人生で初めて買って読んだ詩集。歯切れのよいさばさばした爽快さ、戦前戦後には恐らく珍しくも新しい、視野というかスケールが大きな女性といったイメージ。一方で裕福な家庭、知識人という面も伺える。詩集初心者としてはちょっとハードル高かった感じがした、

  • メッセージ性が強いといいますか、熱い思いが伝わってくる詩が多かったです。勝手な想像ですが、茨木のり子さんはとても真面目で、自分の意見をしっかり持っており、それを詩という形で表そうとしているんだろうなと思いました。

    (この詩集の前に、石垣りんさんの詩集を読んだから、そう思うだけなのかもしれませんが...)

  • 詩集を購入して読むって、難しいけど、茨木のり子さんは「自分の感受性くらい」が有名で、何度聴いても心が震えるので、一冊買っておこうと思って、文庫を買いました。心に響くものも、響かないものも、もちろんあったけど「歳月」という章は、先に亡くなった夫の不在や、体を重ねた思い出、夫の故郷(お墓)をモチーフにしていて、切なくもエロティックで素敵だった。その前までの章の、日中韓の関係や政治や社会を批判した詩との対比もよかった。
    私が特に好きだと感じ、心が震えたのは「木の実」「水の星」「かの名称」。
    「木の実」はミンダナオ島で、木の芽にひっかかった髑髏が、木の成長とともに上へ上へと伸びていった光景から、その男性を愛した人もいただろうと思いをはせた歌。
    「水の星」は地球が地球である奇跡をうたっている。
    「かの名称」は陰部をなんと呼ぶかという歌で非常に面白く、そんなテーマなのに、茨木のり子さんにかかると芸術になる!という。
    詩集を一冊持っておくって、素敵なことかもしれない。

  • キッパリした物言いで、毅然とした印象を受ける詩が多い。

    「自立しろ」と背中を叩かれる気持ちだ。

    詩の好きなのところは、単純な言葉で深い表現をしているのをかっこいいと思うからだ。

    この詩集も、単語としては難しいものは少ないが、それらが集まってできた詩は、心に残るものがたくさんある。

    まったく違う時代を生きた人の言葉なのに、「そうだよなあ」「分かる」と思わされるものがあるのはすごいことだ。

    『自分の感受性くらい』や『わたしが一番きれいだったころ』ももちろん良いが、『歳月』という詩集の、夫との間の気持ちを表した詩たちが素晴らしいと感じた。

    私も妻がいて子がいるが、それらの詩を読むと、痛いくらいに共感できる。

    『詩』という詩の中にこんな一文がある。

    > 詩人の仕事は溶けてしまうのだ
    民族の血のなかに
    これを発見したのはだれ?などと問われもせず ひとびとの感受性そのものとなって 息づき流れてゆく(p304)
    >

    詩人たちの言葉ははっきり思い出せなくても、多くの人の心に染み込んでいるものだ。

  • 茨木のり子の詩集。
    他社での出版よりも収められている詩の数が多いと思う。

    そんな詩の中でも、他の詩集にあまりなかったと思うのがより個人的な詩。
    父や連れ添った夫への詩がとても印象深かった。

    とても慈悲深くそして激しさを持った女性だったんだろうなと思わされました。

    前を向きたくなる良い詩がたくさんでした。

  • 【その人の気圧のなかでしか 生きられぬ言葉もある】(文中より引用)

    「わたしが一番きれいだったとき」等で知られる詩人の茨城のり子。同じく詩人の谷川俊太郎が、彼女の珠玉の作品を選んで編み上げた詩集です。

    詩を読むのも数年ぶりだったんですが、思った以上に抵抗感がなかったのは(こう言ってしまうと言葉を生業とする人に怒られるかもしれないけれど)SNS時代の短文文化に自然と慣れているからなのかなと思いながらの読書でした。思わずハッとさせられる表現に出会うこともあり、久しぶりの体験をさせていただきました。

    個々の人間に光を当てた作品に白眉なものが多い気がします☆5つ

  • 谷川俊太郎選、にしてもまだまだ多いので、感想を読み更に抜粋して読み進めた。「わたしが一番きれいだったとき」「自分の感受性くらい」の有名詩を時折めくって読むのも良い。「歳月」は美しいツイートみたいな謹言だらけの連作。「小さな娘が思ったこと」が情景も含め印象に残る。

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著者プロフィール

1926年、大阪生まれ。詩人、エッセイスト。1950年代より詩作を始め、53年に川崎洋とともに同人雑誌「櫂」を創刊。日本を代表する現代詩人として活躍。76年から韓国語を学び始め、韓国現代詩の紹介に尽力した。90年に本書『韓国現代詩選』を発表し、読売文学賞を受賞。2006年死去。著書として『対話』『見えない配達夫』『鎮魂歌』『倚りかからず』『歳月』などの詩集、『詩のこころを読む』『ハングルへの旅』などのエッセイ集がある。

「2022年 『韓国現代詩選〈新版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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