山之口貘詩集 (岩波文庫)

制作 : 高良 勉 
  • 岩波書店 (2016年6月17日発売)
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  • レビュー :5
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003120514

山之口貘詩集 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 詩を読みながら、身体が軽くなる心地がしました。
    優れた詩というのは、なべてそういうものかもしれませんが、リズムがいい。
    リズムがいい詩は、心だけでなく、身体にも響きます。
    山之口貘は1編の詩を完成させるまでに、200~300枚も原稿を使ったそう。
    それも頷けるというものです。
    リズムがいいというのは、平易な言葉を使っていることも与っています。
    恐らく中学生程度の国語力があれば、難なく読めるのではないでしょうか。
    内容が薄いというわけではありません。
    むしろ、濃密。
    言葉は平易ですが、徹底的に選び抜かれ、緻密に組み立てられているのが分かります。
    テーマは、貧乏生活や結婚願望、故郷の沖縄などなど。
    どれも悲惨に描けば描けるテーマです。
    ただ、山之口の詩は独自の諧謔にあふれ、明るさに満ちています。
    本当に、どれも熟読玩味したい詩ばかり。
    私は特に、結婚願望について書いた詩が気に入りました。
    以下は、「求婚の広告」という詩です。
    □□□
    一日もはやく私は結婚をしたいのです
    結婚さえすれば
    私は人一倍生きていたくなるでしょう
    かように私は面白い男であると私もおもうのです
    面白い男と面白く暮したくなって
    私をおっとにしたくなって
    せんちめんたるになっている女はそこらにいませんか
    さっさと来て呉れませんか
    見えもしない風を見ているかのように
    どの女があなたであるかは知らないが
    あなたを
    私は待ち詫びているのです
    □□□
    書いていて、あらためて、リズムがいいのが分かりました笑。
    結婚願望について、これだけストレートに思いを発露した作品を私は知りません。
    それどころか、一般の日本人男性は照れもあるのか、結婚については、突き放したり、斜に構えたり、ひねくれた態度で臨むのが常で、肯定的な場合でも、とても控えめです。
    それだけに、山之口のこの詩はとても新鮮に映りますし、私は好感しました。
    私でも知っている金子光晴に、「日本のほんとうの詩は山之口君のような人達からはじまる」とまで言わしめた山之口貘。
    素敵な詩に出合うことができました。

  • 図書館本。 110

  • 高田渡の「生活の柄」♪を久々に聴いて同郷だし同じ高校だし一応読んどくか⁈ でも読み進めるにつれ頭が痒くなって来た

  • 生れるんだから生きたり
    生きるんだから産んだり

    そのまなざしと優しさがとびっきりの人だ。

  • 平易な言葉で書かれているけれど、それが何を意味するのかがよく分からないことがある。読み手に考えさせる作品が多い詩人だと思った。世界が下から上へと拡大していくのが面白い。ほかの詩人にも通じることだと思うが。

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