原爆詩集 (岩波文庫 緑206-1)

  • 岩波書店 (2016年7月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784003120613

みんなの感想まとめ

短い言葉で描かれた詩が、ヒロシマの瞬間を鮮烈に浮かび上がらせる本作は、作者の怒りや悲痛が力強く伝わる作品です。特に「にんげんをかえせ」という有名な一節を含む詩集は、被爆のリアルな体験を生々しく表現して...

感想・レビュー・書評

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  • 整骨院の先生が貸してくれた本。
    こんなにグロい詩集があるだろうか。
    これまで色んな戦争映画や本を観たり読んだりしているから、妄想想像は凄くてイヤになる。著者の峠さんも被爆者であり、早くに亡くなっている。貴重な本(詩集)だと思う。

  • 『原爆詩集』峠三吉 #読了

    時には、どんなに細かく丁寧に描写した文章よりも、短い言葉で書かれた詩の方が、くっきりとその瞬間のヒロシマの姿を読者の目の前に立ち表せることがある。
    作者の怒りが力強い詩を通して、とてもよく伝わってきた。

  • 〇詩の抱えるおかしみと、それを上回る描写と。朗読がおすすめ。
    本日は終戦記念日。
    1945年8月15日に、天皇陛下が終戦宣言を出してから、はや75年。
    そんな節目の年に、読むことが意義があると思い、読み始めた。

    有名な部分は、「序」の、「にんげんをかえせ」という一節だ。教科書でも目にした方は多いだろうか。その「序」から始まる25編の詩集。

    この原爆詩集は、あの日のヒロシマのことを、住んでいた筆者が書いた詩集である。
    広島に原子爆弾が落ちたのは、終戦の少し前、1945年8月6日、8時15分。
    峠は、爆心地から3kmほど離れた町で、被爆している。
    その彼が書いている詩であるから、現場の生々しいリアルな表現がふんだんに盛り込まれていながらも、そのときにおそらく死に絶えてしまった彼ら一人ひとりの感じた感情が、実際に目で見たかのように読者に訴えかける、強い文章の集まりだ。

    岩波文庫版には、本編と筆者のあとがきのほか、大江健三郎とアーサー・ビナードによる贅沢な解説がついている。
    アーサー・ビナードはその解説の中で"日本語をヒバクさせた人"と評する。
    被爆という単語は、本来なら放射能等が人類の体を蝕む要因となるものだが、ヒロシマで実際に起こったその「被爆」を、文章表現に落とすのはなかなかできない。それを筆者・峠三吉は巧みな誘導と言葉づかいでそれを実施している。

    詩であるから、もちろん目で追って読むだけでも良いのだが、よろしければ、詩のおかしみと、被爆者の様子とを間近に感じざるをえない「朗読」という手段を、この本に関しては特に、読者諸兄にはオススメしたい。

  • 紡がれた言葉が、頭に入って、地獄を生み出し、地獄を超えて言葉という領域から逸脱する。
    原爆を経験した方々は、文字通り「世界の終わり」を体験した方々と考えている。
    その刹那は、恐怖や怒りでもなく、「激情」「悲痛」。
    しかし原爆から年数が経つにつれ、憤怒や怨念も芽生え始める。
    その感情のグラデーションと、ことばの圧力に息が詰まる。
    自分は「微笑」に心を持っていかれた。
    不謹慎かもしれないが、自分が初めて手に取った詩集がこれだったことは、幸運だった。

  • 言葉をもってして原爆の圧倒的な暴力性と広島市民の絶望の深さをこれでもかと突きつけてくる。迫ってくる。大江健三郎とアーサー・ビナードのによる解説も見事。

  • 言葉の可能性と限界の両方を意識しながら、いかにして後世に原爆の経験を伝えるか考え抜かれた、読む人をただの傍観者にはしてくれない詩集。

    易しい言葉遣いであっても、決して生温くない、まざまざとその光景を感覚を身体に打ち付けられるような。

    是非、教科書に載せてほしい。

  •  
    ── 峠 三吉《原爆詩集 1951‥‥ 20160716 岩波文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003120612
     
    (20231128)

  • 戦争の記憶が薄れていき、戦争を知らない世代が多数のこの時代に、この詩集が、もう一度一石を投じて欲しい。
    全ての人に、この詩集の言葉一つ一つを、心に刻んでほしい。切に願います。

  • 焼け付く喉に願う水、眼球は溶け盲目の中手を繋ぎ進むが爛れ落ちる手の皮膚、落ち剥がれる踵。
    人が人にできる暴力の中で、打ち震える恐ろしさを極める。

    この詩集が戦争を呪う媒体なら、私も既に同じく呪う媒体となり得よう。
    『死』と『その日はいつか』が心を打つ。

    少ない言葉の方が、より鮮明に描く。
    しかし自分の想像より更に当時の方が悲惨だと考えさせられる。

  • この読みづらさにこそ向き合え。
    ---
    「ちちをかえせ ははをかえせ/としよりをかえせ/こどもをかえせ//わたしをかえせ わたしにつながる/にんげんをかえせ//にんげんの にんげんのよのあるかぎり/くずれぬへいわを/へいわをかえせ」

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