次郎物語 第一部 (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003122518

作品紹介・あらすじ

次郎は生後まもなく里子にだされ、五、六歳になって実家に帰ってくるが、自分に対する家庭の空気が非常に冷たく感じられ、乳母が恋しくてたまらない。大人の愛に飢える次郎は、周囲に対して反感をいだいて、わざと?をついたり、乱暴をするようになる。つらい運命に耐えながら成長する次郎の姿を深く見つめて描く不朽の名作。

感想・レビュー・書評

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  • 以前読んだ「有名人の愛読書」を挙げる新書の中で、北野武の愛読書とあったのと、昔から名前だけは知っていて気になっていたので読んでみた。

    時代は昭和初期?まだなんとなくイメージがつく時代の話であり、幼い次郎が色々な想いを抱きながら、少しずつ成長していく様が描かれている。

    時代は違えど、自分もまさにそんな嫌らしい意地悪な気持ちがあったことなどが思い出された。

  • 小樽商科大学附属図書館蔵書検索OPAC
    https://webopac.ih.otaru-uc.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB10297320

    里子に出され、辛い幼少期を送る主人公次郎にとって、周囲の大人の言動が成長にどう影響していくのか。教員を退職後、社会教育活動に尽力した著者の、練りに練った文章によって描かれます。自分自身が子供の頃に言葉に表せなかった感情を思い出し、さらに今を生きる子供たちへの思いも募る、手元に置き再度読み返したくなる一冊です。

  • 自分が中高生の時に出会いたかった本。次郎の複雑な気持ちになぜか共感出来てしまう。

  • 岩波文庫の4月の新刊でガセットの「大衆の反逆」新訳が出たので買い求めたのだが、その際、同時に刊行されたので手にした一冊。こんなに有名な作品なのに、私は、子供の頃から50歳を越した今に至るまで、読まずにきた。
    ガセットよりも先に読み通してしまった。何気なく描かれているように見えて、人物描写の深さに感銘を受けました。続きが読みたい。

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著者プロフィール

1884年佐賀県生まれ。作家、社会教育家。1955年没。主著に『次郎物語』『教育的反省』ほか多数。

「2020年 『青年の思索のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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