註文帳;白鷺 (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店
3.33
  • (0)
  • (2)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 33
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003127148

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 再読。「註文帳」は鏡花らしい美しい怪談。惚れた男を殺して無理心中しようとした芸者が、相手を殺し損ねて自分だけ死んでしまい怨念を残す。剃刀や鏡などのアイテムからじわじわと恐怖を煽る手腕は流石。

    「白鷺」のほうもちょっとした幽霊譚だけれども、話のメインは何故その幽霊が出るのかという過去回想のほうで、こちらは正直ちょっと微妙だった。幽霊になって出てくる芸者・お篠さんの境遇はそりゃとても可哀想だけれど、だからといってそれを、彼女に貢いでた男の奥さんに、その弟が美談風に語っちゃうというのはどうなのか。旦那の浮気相手の幽霊が可哀想だから親切にしろと言われても、私が奥さんなら怒るわーと思っちゃうのは現代人の発想なのかしら。それとも最近読んだ「死の棘」がまだ自分の中から抜けきっていないのかしら(苦笑)

  • 註文帳と志賀直哉『剃刀』との比較

    余裕がある
    作家生活50年

  • オーソドックスな怪談である『註文帳』と、こちらもオーソドックスな悲恋ものである『白鷺』が収録されている。代表作に比べると地味ながら、泉鏡花らしい1冊。
    『白鷺』は新派の劇と映画にもなっているらしい。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

泉鏡花(いずみ きょうか)
1873年11月4日 - 1939年9月7日)
石川県金沢市生まれの小説家。本名は「泉鏡太郎」。明治後期から昭和初期にかけて活躍。尾崎紅葉『二人比丘尼 色懺悔』を読んで文学を志し、上京し本人に入門、尾崎家で書生生活を始める。師弟の絆は終生切れることがなかった。
1893年、京都日出新聞に真土事件を素材とした処女作「冠弥左衛門」を連載。以降、『夜行巡査』、『外科室』、『照葉狂言』、『高野聖』、『婦系図』、『歌行燈』などの作品を残す。1939年に癌性肺腫瘍のため逝去、雑司が谷霊園に眠る。その後1973年に「泉鏡花文学賞」が制定され、1999年金沢に「泉鏡花記念館」が開館。

泉鏡花の作品

ツイートする