漱石日記 (岩波文庫 緑 11-12)

著者 :
制作 : 平岡敏夫 
  • 岩波書店
3.68
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本棚登録 : 269
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003190029

作品紹介・あらすじ

漱石は明治三十二、三年から大正五年の死の年まで全集版で800ページを超す大部の日記や断片を残している。ここにはそのうちからイギリス留学中の日記、修善寺大患時の日記など7篇の日記を収録。人間漱石の内奥の声が響いてくる。

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5 ロンドン留学記、修善寺大患日記

  • どの日記もほとんど毎日つけられています。少し短いところや日付だけ書いてあるところもありますが、そうしてまで夏目先生は書いておきたかったのかもしれません。先生の几帳面さが伝わってきました。

  • 726

    漱石日記、日記というより一日一日ツイッターのつぶやき並みに短い文章なんだけどw漱石今生きてたらツイッター廃人だと思う。

    1.ロンドン留学日記(明治33年9月~34年11月) 
    2.『それから』日記(明治42年5月~8月)
    3.満韓紀行日記(明治42年9月~10月)
    4.修善寺大患日記(明治43年8月~10月)
    5.明治の終焉日記(明治45年6月~大正元年8月) 
    6.大正三年家庭日記(大正3年10月~12月)
    7.大正五年最終日記(大正5年4月~7月)

    五月九日(木)
    TootingCommon に行く。読書。夜、池田氏と英文学の話をなす。同氏はすこぶる多読の人なり。

    九月九日(木) 晴。民政署より電話。旅順へ何時来るかという。 朝食の後、読書室にて橋本氏と談話。 十二時散歩。一時午餐。俣野と出づ。

    この『それから』日記を見てもわかることだが、漱石の接触する 人間の多さには驚くばかりである。家族・門下生・知友・編集者は 言うまでもなく、見知らぬ人からもよく来信・訪問・贈品等があ り、明治三十九年十月ごろから木曜午後三時からを面会日と定めた

  • 「漱石の感受性に立てば、漱石夫人の態度、女中たちの言葉遣い、人前で奥歯を鳴らす人たちへの嫌悪等々はもっともなことである。この日記ほど生身の漱石を感じさせるものはなく、ある意味でこの『漱石日記』中の圧巻といえるほどのものがある」(解説 平岡敏夫 p.278)

  • 図書館のものがボロボロ過ぎた。
    買って読む

  • イギリス留学中や修善寺大患時、家庭のことについての日記など抄録らしいがとても興味深かった。イギリス人だからといって偉そうにしていても自分より知識があるわけではないと憤懣やる方ない記述はあるが、それほどノイローゼの片鱗は見えないと思ったら、精神衰弱時は一年半日記も書けなかったとのこと。家で働く下女をはなから見下す記述にはいくら明治時代のこととはいえ、さすがに鼻白む。

  • イギリス留学時代や修善寺の大患の時など、漱石の人生における重要な時期の日記を抜粋。だれかに見せるためのものでなくまとまっていないが、これがなかなかおもしろい。
    日記を読むだけでも、相当に気難しい性格だったんだなというのが伝わってくる

  • 著者:夏目漱石(1867-1916、新宿区、小説家)

  • 妻・鏡子『漱石の思い出』読了後すぐに読み始めた。本書でいう「ロンドン留学日記」には漱石が神経衰弱で疲弊している様子がなく(本人の日記なのだから当然)、西洋の文明に迎合しない漱石の姿があった。「大正三年家庭日記」に見せる怒れる漱石。しかし、これが神経衰弱のなせる技なのか長文で、そうではない日記は短文での記述というのが面白く感じられる。それにしても、多彩な人々との交流には眼を見張るものがある。

  • 人に読ませる前提の顕示欲が横溢したブログとか、それに私の日記とかとも、比べるもんじゃないけど、やっぱ全然違う。

    天気のみの、一行日記もあれば、
    修善寺大患直後の肉迫した回復記。
    昇華された漢詩や俳句は心浄。
    かと思えば、家庭の日記では、妻や下女への被害妄想。神経症が暴走しと思われる、発狂した私小説のような日記。
    お茶に誘われて「嫌だなー」、めっちゃ凡庸。これには嬉しくて破顔。

    ひとりの時、考えてる事が、何時よりもその人だとしたら、この日記は、金之助の裸より全裸。
    撃実に生きる人間の営みの手触りが、言葉から届く。読み耽る。
    摩耗して失くしてしまった自分の純粋さを思い出せたと錯覚して、ポケットに持ってる少ない種を、現今に、ひたむきに、播き続ける、死ぬまで。

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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