朝花夕拾 (岩波文庫 赤 25-3)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (130ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003202531

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  • 岩波文庫
    魯迅 「 朝花夕拾 」

    幼年時代から日本留学時までの自伝的回想録。政府や名士への批判、辮髪など清朝風俗 への皮肉は、随所に見られる


    構成は、文学革命や儒教思想の矛盾、医療の低さ、遠野先生や友人范愛農との出会いと別れ のエピソードなど


    遠野先生や友人范愛農との出会いと別れのエピソードは印象に残る。魯迅の誠実さと後悔、藤野先生の教育者の姿勢、不器用な友人の哀しい死 が伝わる文章。タイトル通り、時間を経ても変わらない意味を知り、人生を見直している感じ


    祭礼や鬼神など 民間信仰のエピソードの意味が よくわからなかった。宗教的な意味なのか? 民俗学的興味なのか?


    暗黒時代の中国で、民衆に 自分たちこそ 世界の中心であるという中華思想を思い出させたのが 魯迅なのだと思う。外国排斥ではなく、まず変わるべきは 自分たち という姿勢が伝わってくる



    名言
    *もう思い出しかないという風になっては、生きていてもつまらない
    *世の中の出来事も相変わらず螺旋みたいなものだ
    *何か書く場合〜一部の人々に痛い処を突いてやる時が多い
    *神様は〜勝手に人を殺してよい権利を持っているようだから、人民の生死の大事を掌るものと言った方がいい



  • 私は中国で成長した。三年前、父は死んでしまった。
    「父の病」、魯迅の留学の原因、読むたびに、涙が悲しくなる。その無力感を,私は感じることができます。

  • 初魯迅。

    予想に反してなかなか読みやすかった。
    加えて魯迅の思想、考え方はとても公平で
    変な見栄、偏見といったものがなく、
    全体的に好感が持てた。

    とは言いながら。
    面白く読みはしたが、
    国語の勉強のようでなかなか読み終わらなかったので
    ★4とつけたら嘘になる。
    私は昔から古文や漢文が苦手で、
    旧かな使いの文章が出てくると
    途端に理解度が落ちる。
    そのため殆ど字を追っているだけの箇所もあり。
    いつかもう一度読み直したいけれど…、
    多分しないだろうな。

    高校生とかの時に読みたかったかも。

  • ちょうかせきしゅう、と読む。
    大学の講義でトヨオに読めといわれた。

    中国のインテリは桁外れにインテリで始末に終えない。
    彼の文学はイマイチのクォリティだが、彼の目は素晴らしい。

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著者プロフィール

本名、周樹人。1881年、浙江省紹興生まれ。官僚の家柄であったが、21歳のとき日本へ留学したのち、革新思想に目覚め、清朝による異民族支配を一貫して批判。27歳で帰国し、教職の傍ら、鋭い現実認識と強い民衆愛に基づいた文筆活動を展開。1936年、上海で病死。被圧迫民族の生んだ思想・文学の最高峰としてあまねく評価を得ている。著書に、『狂人日記』『阿Q正伝』『故郷』など多数。

「2018年 『阿Q正伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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