聊斎志異〈下〉 (岩波文庫)

著者 :
制作 : 立間 祥介 
  • 岩波書店
4.00
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本棚登録 : 186
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (458ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003204023

作品紹介・あらすじ

本書には、長短とりまぜて41篇の怪異譚を収める。わずか2ページ足らずの簡単な異聞の記録もあるが、筆者の手にかかると、現実にはありえない話も、一読、目に見えるような精彩を放つ。

感想・レビュー・書評

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  • 下巻でも狐と死人(幽霊)の美女のオンパレードだけど、狐だけでなく鹿(麝香の香り)鰐(竜王の娘)蜂(緑衣の人)なども美女になって恩返ししてくれる。あと美女ではないけどスッポンの恩返しとか(笑)牡丹、菊などの美しい花の精も登場。本の中から美女が出てくるとかも夢があっていいな(書中の美女)・・・ってこうやって書き出して見ると、怪異譚というよりむしろ「こんな美女が突然現れて尽くしてくれたらいいな」という男性のドリームのバリエーションのような気がしないでもない。

    いちばん怖かったのは「悍婦」のシリーズ。シリーズといっても別の話なんだけど、日本語でイメージタイトルつけるならこれ「実録!恐怖の鬼嫁!」みたいな内容で、とにかく嫁が凶悪で恐ろしい。ちょっと書くのを憚るような恐ろしい暴力を夫、舅姑、妾、夫の兄弟にまでふるい、残虐極まりない。どんな妖怪より鬼嫁がいちばん怖いって・・・(苦笑)こんな鬼嫁と結婚するくらいなら、正体が狐だろうが幽霊だろうが人外だろうが、優しくて美人の嫁を貰ったほうがそりゃマシなわけだ。

    編纂者の趣味もあるのかもしれないけれど、同時代の日本(江戸時代)の怪談に出てくる女性の幽霊はだいたい自分を裏切った男性への恨みをはらすために出てくるのに対し、本書に出てくる中国の幽霊は前世の縁ですとか言って男性に尽くしてくれる美女で夜の営みもたいへん積極的、あげく子供も産めたりするので、その差がどこからくるのだろうと考えるのも面白い。

    ※下巻収録
    狐妻の苦心/夜毎の美女/狐の子/酒の精/木彫りの美人/狐の仲人/麝香の香り/竜王の娘/冥土の殺人/緑衣の人/悍婦/二人の幽鬼/悍婦(その二)/すっぽん大王/仙女/月下老人/甄夫人と劉楨/二人の阿繍/玉帝の娘/月宮の人/盗人という戸籍/金持ち狐/愛奴の死/賢妻と狐妻/天上の宮/冥土の冤罪訴訟/底なしの米倉/痣の下の美玉/地中の世界/蘇州の邪神/蘇州の邪神(その二)/黍畑/亭主操縦術/牡丹の姉妹/菊の姉弟/書中の美女/竜宮の恋/漢水の妻/牡丹と耐冬/命拾い/雲の湧く石

  •  上巻に続いて下巻をほぼ一気の読み終わる。
     感想等は上巻とほぼ変わらず。
     追記するとすれば「なんで登場する男は揃いもそろって女と判れる時に泣き崩れるのだろう」ってところか。
     あとはそうだなぁ……「亭主操縦術」なんて男性にとってはホラー以上に怖い話が収録されていたりする(苦笑)。
     この岩波文庫上下巻で「聊斎志異」全体の約3分の1を読むことが出来る。
     ということは残り3分の2はまだ未読な状態な訳で、機会があればぜひとも読んでみたいと思っている。

  • 中国のこの手の話は艶やかで大人向けの話が多い。似たような内容を少しずつ違えているような感じもしなくもない。
    それにしても狐が登場する話が多い。日本の昔話にも狐の話は多いが、人間と同一視されるような存在として登場するのは何故だろう。

  • 上巻と同じ内容であったが、残酷さや猥雑さが若干減ったようなきがする。

  • 読了すると寂しく感じる。長い付きあいだった。
    蒲松齢の序文に(上巻解説から)
    「酒を友に筆を執り、ようやくにして成ったのがこの『孤憤』の書だが、我が心を託すよすががこのようなものかと思えば、悲しみもまたひとしおである。」とある。
    科挙の試験に落第し続けた蒲松齢が心のよすがとして成したのが本書であり、書かれた時代やら読み継がれたことやら美女の幽鬼・狐ばかり登場する内容やらで、何とも言えない気持ちになる。
    折に触れて読み返したい。

  • 自由自在、ですね。
    (2013年9月8日)

  • 未読

  • 下巻には、長短とりまぜて41篇の怪異譚を収める。わずか2ページ足らずの簡単な異聞の記録もあるが、筆者の手にかかると、現実にはありえない話も、一読、目に見えるような精彩を放つ。秀才の誉れ高かったにもかかわらず世俗的には不遇の一生をおくったと伝えられる筆者は、よほどの人間通であったに違いない。(全2冊)

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    9.不思議な話

  • 日本の妖怪とはまた違う味わい。風流。やっぱり大陸は不思議がいっぱい、夢があるなあ。ハロウィンともまた違うんだなあ。国家単位のすごさを知る。

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