シャクンタラー姫 (岩波文庫 赤 64-1)

制作 : 辻 直四郎 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 49
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003206416

感想・レビュー・書評

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  • いまいち‥‥話の筋がとてもとてもありきたりというか面白くない。王様がシャクンタラーの記憶を失うのも唐突すぎて、え、なんで??ってなっちゃう。後で説明されるけどそれも腑に落ちないし。文化を知らないからかしらん。エロチックな描写をエロチックに書くというのは、とてもエキゾチックで好きです。
    バラモンだけどおどけ役のヴィドゥーシャカなど、解説でお勉強する本という感じ。

  • インド第一の詩人カーリダーサ(4世紀末頃)によるサンスクリット劇最大の傑作。

    プル族の王×仙女の娘シャクンタラー姫の王道えんためラブストーリー♡ コバルト少女小説にも通じるものを感じます。
    動植物に愛される可憐なシャクンタラー姫のおきゃんな二人の女友だちや、道化役の王の友人、警察と漁夫のかけあいなど、いきいきとユーモアに満ちていてびっくり。そこに神や仙女、指輪や呪詛、いろいろな不思議の要素がからんできて大変に魅力的です。
    王が狩りに追うのは羚羊、樹々の洞の巣に宿るのは鸚鵡のひな、マンゴーの実、沐浴塗香と蓮の葉扇の風、庭の孔雀……等々、異国情緒もたっぷりでうっとり!

    シャクンタラー姫の耳飾の蓮華の花粉が、風にゆられて彼女の目先を暗くしてしまったシーンは特にロマンティック(P76:第三幕の35)。
    姫がそう訴えると、王は笑みを浮べて「お差支えなければ、余が口気をもって、お目をはっきりさせて進ぜよう」と、かすかに唇の震えるいじらしい姫の顔を、二本の指でもちあげるのです(さすが後宮に百の婦人がいる王サマ!)。
    そうしていいムードになり、この機会を逃しはせぬと盛った王が、純粋な姫にくちづけしようとしたところで邪魔が入るのもお約束(笑)なのでした。

    作曲家カール・ゴルトマルク(Karl Goldmark)(1830-1935)による演奏会用序曲『シャクンタラー(Sakuntala )op. 13』(1865)
    http://www.youtube.com/watch?v=XUvPcUz53AU&feature=youtube_gdata_player

    ☆+:;;;;;;:+☆+:;;;;;;:+☆+:;;;;;;:+☆+:;;;;;;:+☆+:;;;;;;:+☆

    (訳者による「サンスクリット劇入門」よりメモ)

    インドの詩論における重要な観念『ラサ(rasa)』(情調:作品から受ける快感)
    ※ラサは8種類
    〈情調ー感情ー色彩〉
    ①恋情ー恋愛ー暗色
    ②憤激ー忿怒ー赤
    ③勇武ー勇気ー褐
    ④憎悪ー嫌悪ー青
    ⑤滑稽ー諧謔ー白
    ⑥悲愴ー悲哀ー灰
    ⑦奇異ー驚歎ー黄
    ⑧驚愕ー恐怖ー黒
    ……サンスクリット劇の主要なラサは「恋情」または「勇武」。つまり代表的戯曲は概して「恋愛コメディー」あるいは「英雄コメディー」の部類に属する。

    サンスクリット劇の筋の仕組
    ※5つの状態
    ①発端(目的達成の欲求を起す段階)
    ②そのための努力
    ③成功への希望
    ④頓挫(特別の障礙さえ除かれれば成功する確信をもつ段階)
    ⑤目的成就

    ※5つの要素
    ①種子(筋の端緒)
    ②点滴(油の雫が水面に拡がるように、停頓したかに見える筋を進展させる要素)
    ③挿話(「旗」主筋に関係のある長い挿話)
    ④附随事件(主筋に関係のない挿話または短い挿話)
    ⑤最終の目的

    ※5つの連結(前記の5つの状態すなわち「5段階」と並行して)
    ①発端
    ②進展
    ③発展(胎)
    ④停滞(熟慮)
    ⑤大円団(=サンスクリット劇は例外なくハッピーエンド)

    ……筋の進行を助け、興味を添えるためには、夢・手紙・伝言・肖像・変装等を利用。

  • インド文学で戯曲。やはりインドの美人の表現は面白い。最終的には一旦王様に捨てられシングルマザーになったシャクンタラー姫が、記憶を取り戻した王に再び后に迎えいれられるのだが、当時にしては新しい話運びである。

  •  古代インドにおいて、文学なら劇、劇なら『シャクンタラー姫』と名声を伝えられるサンスクリット劇最大の傑作。インド第一の詩人カーリダーサ(4世紀末頃)が、その最も円熟した筆を揮ったこの戯曲は、ヨーロッパに紹介されてゲーテ『ファウスト』にも影響を与えた。訳者による「サンスクリット劇入門」を付載。

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