アイヌ神謡集 (岩波文庫)

制作 : 知里 幸恵 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 549
レビュー : 60
  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003208014

作品紹介・あらすじ

「銀の滴降る降るまわりに、金の滴降る降るまわりに」-詩才を惜しまれながらわずか19歳で世を去った知里幸恵。このアイヌの一少女が、アイヌ民族のあいだで口伝えに謡い継がれてきたユーカラの中から神謡13篇を選び、ローマ字で音を起し、それに平易で洗練された日本語訳を付して編んだのが本書である。

感想・レビュー・書評

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  • -

  • とにかく、きれいな日本語です。
    こういう文章と、アイヌの人達の考え方に対するわかりやすい注釈が、二十歳そこそこの女性の手になるという……。
    23歳の時に読みましたが、本当に、自分とこの作者の精神年齢がかけ離れすぎていることにショックを受けました。
    それはともかく。
    「自然にやさしくしよう」ではなく、「自然に敬意を払おう」というスタンスが、真のエコロジーにむすびつくのではないでしょうか。
    日々何気なく取り入れている自然(鉢植えの植物とか、買ってきた野菜とか、お肉とか)に対する考え方を再考させてくれるアイヌの考え方。
    そういう考え方への第一歩となる、かけがえのない書物でした。

  • ローマ字をつたなく読んだ。
    流麗な音でこの言葉たちを聞いたみたいと思った。

    あとがきの『この宝玉をば神様が惜しんでたった一粒しか我々に恵まれなかった』。

    尊い、一粒の滴だな。

  • アイヌ文学。

    口承で謡いつがれるアイヌの神謡、ユーカラをローマ字で起し日本語訳をのせた13篇。

    アイヌ語の謡と美しい言葉で踊るように訳された日本語訳で、梟や蛙、狐たちが一人称で語る北の大地の神話に思いをはせます。

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003208013
    ── 知里 幸恵《アイヌ神謡集 19220918 完成 19780816 岩波文庫》
    ── 知里 幸恵《アイヌ神謡集 19230810 郷土研究社》柳田 國男・編《炉辺叢書》
     
    ♀知里 幸恵 真志保の姉 19030608 北海道 19220918 19 /
     
    (20140729)
     

  • いくつか覚えたいと思っているところ

  • 「ユーカラ」とはアイヌ民族に伝わる叙事詩を指すそうです。文字を持たないアイヌ民族において口伝えで謡い継がれてきたこのユーカラの中から神謡13篇を選び、ローマ字でアイヌ語の音を起こし左頁に、現代語訳を右頁に綴った本書。
    アイヌ語を眺めたところで現代語訳を連想するのは不可能なくらい”異国の言葉”ですが、そこから感じる独特の韻や軽快なリズムに、思わず口にしたくなるのはまさに「声に出して読みたい言葉」。彼らが大切に紡いできた詩は、壮大な自然に対する敬意と賛美が溢れていました。

    「過去幾百万の同族をはぐくんだこの言葉と伝説とを、一管の筆に危く伝え残して種族の存在を永遠に記念しよう」
    そんな著者の、アイヌ民族への誇りと愛が一心に込められた「序」は一見の価値があります。

  • 著者の前書きが切ないです。
    美しい言葉、美しい感性、美しい情景、全ては素晴らしい筈のものなのに、いつの時代も人はそれを奪わずにはいられないものなのだなと思いました。
    自然と純粋に向き合い、知り得ないことにも敬意を払う事…人が幸せでいられた頃の唄なのです。

  • 古典、あるいは、神話の面白さの一つには、それ以上に遡るべき場所がない、というところにある。

    すべての物語は引用の織物であると言うとき、そこでは、おそらく神話すらも、一つのテキストに過ぎない。

    しかし、可能な限り昔の物語に迫り、できうる限り歴史の起源に辿りつこうとすることは、人がどこからきて、何に思いを寄せたのか、それを知ろうとすることに他ならない。

    たとえ、物語の起源としての神話が、その内容にとどまらず、その存在においてさえフィクションであったとしても、そこには間違いなく、我々を惹き付ける理由がある。

    アイヌの人々はどこから来て、何をしていたのか。
    神の謡、英雄たちの謡の中に、手掛かりを探してみよう。

    「これまで居たのだけれども、今はもうなんの気がかりも無いから、最も強い者若い勇者を私のあとにおき人間の世を守護させて、今天国へ行く所なのだ。と、国の守護神なる翁神(梟)が物語って天国へ行きました」(P.106)

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