恋愛指南―アルス・アマトリア (岩波文庫)

制作 : Ovidius  沓掛 良彦 
  • 岩波書店 (2008年8月19日発売)
3.73
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003212035

作品紹介・あらすじ

航海術や馬術のごとく恋愛にも技術がある。愛の名著か背徳の書か、詩人に名声と流刑をもたらした書は男女に濃やかな知恵を授ける。遊びの恋、戯れの愛、洒脱と雅とを離れず、知的にことをはこぶには…"黄金のローマ"時代の社会や風俗を鏡のごとく映し出す奇書。

恋愛指南―アルス・アマトリア (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • これは、題名こそ『恋愛指南』(原題に近づけるとすると「恋愛の技術」とか?)とあるものの、内実はストーカー・レイプ指南本と言った方が近いかもしれない。

    3巻本の形式を採り、最初の2巻が男性読者、3巻目のみが女性読者に宛てて書いてある。で、この1・2巻が実に胸糞悪い。「女は力ずくでものにされることを欲している」だとか、「闘技場でたまたま隣に座った婦人の体に触る方法」だとか…。しかし訳者の沓掛氏は1・2巻に徹頭徹尾表れるマッチョイズムについては何も仰られない。男性には別に不快なことではないからなのか、あえて書くことでもないと判断されたからなのか。

    その不快感も3巻目を読むと少し和らぐ。オヴィディウスはここで不実が過ぎる男から身を守る方法を女たちに説いているのだけど、「そのせいで私がこんなことを忠告せざるを得なかった男はくたばるがいい」なんて言っている。それも結局はこんな忠告をすると余計に女性が意のままにならなくなるから、だろうけど。「自分の美貌に自惚れている男は信用がならない」は、名言ですね。

    忘れちゃならないのはこの本はどちらかというとパロディー本の類であり、真面目な愛じゃなく浮気の方法を唆しているということである。ということで、1・2巻に頻出する女性蔑視的な表現は大真面目に受け止めるべきではないのかもしれない。それでもこの時代のローマに女性として生まれなくてよかったと思う。そんな本です。

  • これが後のイタリア人か…

  • 当書で軽やかに愛の技術を説くオウィディウスが晩年には都雅から無限に遠いとさえ思われる生活を強いられたことについて残念に感じる。そう感じさせられるのは、当書の内容・言葉運びを成す洒脱さ、そして野暮さの無い洗練された様、それらが一級ものだからだろう。

  • あんまり読み込めた自信はないんだけど、恋愛ってきっと楽しいところもあるんだろうし、そういう楽しさを追求してるスタイルの本だとすれば、そういったセンス好きだなぁ・・・!でもこれが漠然とでも響くのは古典だからかも!

  • [ 内容 ]
    航海術や馬術のごとく恋愛にも技術がある。
    愛の名著か背徳の書か、詩人に名声と流刑をもたらした書は男女に濃やかな知恵を授ける。
    遊びの恋、戯れの愛、洒脱と雅とを離れず、知的にことをはこぶには…“黄金のローマ”時代の社会や風俗を鏡のごとく映し出す奇書。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

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  • 二千年前に書かれたというのがまず驚きの本。今も昔も基本変わらないんだなあと、時間も場所も超えて人の心理を垣間見られる点では百人一首より面白いかも。隔たりが大きいので。成る程納得のアドバイスもあり、ギリシア神話の多様な引用もあり、ローマの気風を伝えるところあり。こんだけ読んでて楽しいと、そりゃみんな読むよね。

  • 『恋愛指南』・・・
    このタイトルはなかなか書店で買う時には変に意識してしまう・・・
    恋愛HowTo本じゃないし!岩波文庫だし!古代ローマだし!と、色々考えながらもとりあえず購入!

    読み終わっての感想は、ローマの風紀結構乱れてたんだろうな~と(笑)
    女を捕まえたければ闘技場行け! とか、 ゴミついてなくてもついてるフリして落としてあげて、親切具合をみせつけ~の、スキンシップ!
    などと恋に関するテクニックが書かれています。
    1、2章は男性向けですが、3章は女性向けに書かれています。まあ、貞淑な女性には無縁のものらしいですが・・・

  • 古代ローマの恋愛について、「やさしき恋の戯れ人」と呼ばれたオウィディウスの書。
    2000年以上前に書かれたとは思えないほど、現代に通じるところが多く、人間の根本は時代も人種も越えるのだな、と。

  • 今のモテ本のタイトルにでもありそうですが…これ、紀元前に書かれたもの。
     
     3部で構成されており、平たく言えば「女性へのアプローチ法」「交際を持続する方法」「女性の男の操り方」で構成。第1、2部は男性へのメッセージ、3部は男女両方へのメッセージに解せました。現在でも十分通用することが書いてあり、紀元前に書かれた内容とは思えないのが本音。とりわけ随所に記されたファッション、エチケット論は興味深かったです。
     
     「髪も髭も確かな腕の持ち主に切ってもらうこと」
     「鼻毛一本たりともたててはならない」
     「女性は化粧をした後、化粧品を机の上に出しっぱなしのところを男性に見られてはならない」
     
     身だしなみは大事ですが、今でも紀元前でも押さえるべきことは共通している部分が多いようです(笑)
     また、本書は随所で神話を引き合いにして論を展開しており、これが読みづらくしている一方で、同書の味を出しているともいえる気がします。
     岩波文庫で出版されているので、比較的容易に入手が可能…今度の月曜会も恋愛系の課題本ですので、あわせて読むと面白いかも??

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