恋愛指南: アルス・アマトリア (岩波文庫 赤 120-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003212035

作品紹介・あらすじ

航海術や馬術のごとく恋愛にも技術がある。愛の名著か背徳の書か、詩人に名声と流刑をもたらした書は男女に濃やかな知恵を授ける。遊びの恋、戯れの愛、洒脱と雅とを離れず、知的にことをはこぶには…"黄金のローマ"時代の社会や風俗を鏡のごとく映し出す奇書。

感想・レビュー・書評

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  • 恋愛の心得
    一、愛する対象となる相手を探せ
    二、これぞと思う女性を口説き落とせ
    三、その愛が長く続くよう努めよ

  • 塩野七生さんの本に、この本の中から一節(女の膝に塵がついていたら取ってやるべし、ついてなくても取ったフリをするべし、とかの内容)引用が出てくるので読んでみた。

    女に歳をきくな、とか、ハゲはみっともない、とか、2000年経っても不変の真実(?)が延々書き連ねてある感じでしょうか。神話と史実(当時の日常)を交えた記述が多いので、注釈がやたらと多い。

  • 古典文学に堅苦しさを感じる人も多いだろうが、長年のベストセラーだと考えればよい。本書の作者オウィディウスといえば古代ローマ時代の大詩人だが、この『恋愛指南』はまさに古代ローマの恋愛マニュアル。口調こそ勇壮だが内容は主に女性の口説き方だ。彼は「お目当ての女性の膝に塵が落ちかかるようなことがあったら、指で払い取ってやらねばならぬ。たとえもし塵など全然落ちかかってこなくとも、やはりありもせぬ塵を払い取ってやりたまえ」という。「ありもせぬ」ってウケる。4月からの新生活の参考になさってはいかがでしょうか。
    (教員 推薦)
    (特集:「先生と先輩がすすめる本」)

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    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00505405

  • なにが「恋愛指南」だよ、ボケwww

    とか
    言いたくなるwwwww

    もう

    「www」
    としか言えない世界です。

    第1章:どうやって女の子を口説くか
    第2章:どうやって女の子とエッチできるか&どうやってセフレを作るか
    第3章:どうやってオトコを手玉に取るか

    …まったくf^_^;

    でも
    たしかに
    「恋愛」だけを存分に味わうのであれば、
    結婚前提で落ち着いて付き合うよりも
    いわゆる“駆け引き”が
    一番スリルがあって、楽しい部分かも。

  • これは、題名こそ『恋愛指南』(原題に近づけるとすると「恋愛の技術」とか?)とあるものの、内実はストーカー・レイプ指南本と言った方が近いかもしれない。

    3巻本の形式を採り、最初の2巻が男性読者、3巻目のみが女性読者に宛てて書いてある。で、この1・2巻が実に胸糞悪い。「女は力ずくでものにされることを欲している」だとか、「闘技場でたまたま隣に座った婦人の体に触る方法」だとか…。しかし訳者の沓掛氏は1・2巻に徹頭徹尾表れるマッチョイズムについては何も仰られない。男性には別に不快なことではないからなのか、あえて書くことでもないと判断されたからなのか。

    その不快感も3巻目を読むと少し和らぐ。オヴィディウスはここで不実が過ぎる男から身を守る方法を女たちに説いているのだけど、「そのせいで私がこんなことを忠告せざるを得なかった男はくたばるがいい」なんて言っている。それも結局はこんな忠告をすると余計に女性が意のままにならなくなるから、だろうけど。「自分の美貌に自惚れている男は信用がならない」は、名言ですね。

    忘れちゃならないのはこの本はどちらかというとパロディー本の類であり、真面目な愛じゃなく浮気の方法を唆しているということである。ということで、1・2巻に頻出する女性蔑視的な表現は大真面目に受け止めるべきではないのかもしれない。それでもこの時代のローマに女性として生まれなくてよかったと思う。そんな本です。

  • これが後のイタリア人か…

  • 当書で軽やかに愛の技術を説くオウィディウスが晩年には都雅から無限に遠いとさえ思われる生活を強いられたことについて残念に感じる。そう感じさせられるのは、当書の内容・言葉運びを成す洒脱さ、そして野暮さの無い洗練された様、それらが一級ものだからだろう。

  • あんまり読み込めた自信はないんだけど、恋愛ってきっと楽しいところもあるんだろうし、そういう楽しさを追求してるスタイルの本だとすれば、そういったセンス好きだなぁ・・・!でもこれが漠然とでも響くのは古典だからかも!

  • [ 内容 ]
    航海術や馬術のごとく恋愛にも技術がある。
    愛の名著か背徳の書か、詩人に名声と流刑をもたらした書は男女に濃やかな知恵を授ける。
    遊びの恋、戯れの愛、洒脱と雅とを離れず、知的にことをはこぶには…“黄金のローマ”時代の社会や風俗を鏡のごとく映し出す奇書。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 二千年前に書かれたというのがまず驚きの本。今も昔も基本変わらないんだなあと、時間も場所も超えて人の心理を垣間見られる点では百人一首より面白いかも。隔たりが大きいので。成る程納得のアドバイスもあり、ギリシア神話の多様な引用もあり、ローマの気風を伝えるところあり。こんだけ読んでて楽しいと、そりゃみんな読むよね。

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