完訳 カンタベリー物語〈下〉 (岩波文庫)

著者 :
制作 : Geoffrey Chaucer  桝井 迪夫 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 138
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003220337

作品紹介・あらすじ

修道僧による、一七人の悲劇。尼僧付の僧は雄鶏の寓話を、第二の尼僧は聖女セシリアの殉教譚を語る。そこに後から追いついた錬金術師とその徒弟。だが、徒弟にいかさまぶりを暴露されて錬金術師は大あわて。話はなおも続くが、カンタベリーにはまだ着かない。

感想・レビュー・書評

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  • 修道僧の物語
    尼僧付の僧の物語
    第二の尼僧の物語
    錬金術師の徒弟の話
    賄い方の話
    教区司祭の話

    『カンタベリー物語』について

  • なんか最後でどっと疲れた。説教臭いどころか、説教そのものでくるとは。

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    ジェフリー・チョーサー(英語: Geoffrey Chaucer、 1343年頃 - 1400年10月25日)は、イングランドの詩人である。当時の教会用語であったラテン語、当時イングランドの支配者であったノルマン人貴族の言葉であったフランス語を使わず、世俗の言葉である中英語を使って物語を執筆した最初の文人とも考えられている。

  • 最後の話が長すぎ。キリスト教の素養がないとよくわからない。

  • 上・中と順調に読み進んでいたが、下巻は途中まで読んで放置していた。その理由はこの巻の大半を占める「教区司祭の話」が原因。
    カンタベリーに向かう道中に色々な立場の人がそれぞれ話し手となり、物語を述べる、というのがこの作品の趣向。巡礼メンバーそれぞれの関係性や、話そのものの面白さもあって読み進んでいたのだが、最後の最後、「教区司祭の話」の内容は、それまでの他の人々と話の性質が大きく異なる。
    はっきり言ってしまうと、司祭としての「説教」なのだ。
    道徳として見た場合に現代でも見る部分は多いし、解説から想像するに、チョーサー自身が一番力を入れて書いたのはこの話なのではないかなと思う。ただ、「物語」というか「お話」を読みたくてページを繰っていた私は面食らってしまった。
    結局一度間に別の本を挟んでから再度取り掛かり、何とか読み終えた。
    まあ説教の合間から、当時の人々の生活が見える部分もあるので、そういった点は興味深かった。
    例えば、「告解はすべて同じ司祭にしなければ意味がない」という教えには、裏を返せばそうしない人が多いということなんだろうなと笑ってしまった。
    罪を犯した後ろめたさから、別々の相手を選んでそれぞれに小出しに告解したいというのは、人間心理だよなあと思う。合計すれば全部の罪を告解してるから!という理屈なんだろうな。その気持ちはよく分かる。
    などと共感してしまうと、チョーサーには叱られてしまいそうだが。

    下巻で面白かったのは「尼僧付の僧の物語」。あらすじだけを書き出すとイソップ童話等にありそうな内容なのに、表現がやたら格調高く、そのギャップが楽しかった。

  • 6篇を収めている。「修道僧の物語」はひたすら英雄や偉人が栄光のあとに悲惨な死を遂げたという話で、聞いている人はがっかりする。「尼僧付の僧の話」はきれいな雄鳥の話だが、悪い夢をみてそれが現実となり、狐にさらわれるが、狐が最後に追っ手を罵るために口を開いたので、雄鳥を取り逃がす話である。夢についてのいろいろな引用がある。「第二の尼僧の物語」はローマ時代の殉教者セシリアという聖女の話で信仰を貫いて処刑される。「錬金術師の徒弟の物語」は錬金術師の仕事がいかにインチキであるかという話、炭に穴をあけておき、銀のやすりこなが流れ出てくるとかそういう話である。多少化学の話もある。「賄い方の話」は太陽の神の妻が不倫をして、その不倫を当時は真っ白で人間の言葉をしゃべることのできたカラスが告げ口したので、太陽の神に今の姿と声にされたという話である。不倫などは真実でも告げた者が恨まれるという教訓である。最後は「教区司祭の物語」だが、これは説教で、「改悛」について語られており、とくに「七つの大罪」(高慢・妬み・怒り・怠惰・貪欲・貪食・姦淫)という罪とその救済について詳しい。貪欲では「天国は労働する者に与えられる」など、共産主義みたいなことを言っている。名誉毀損や殺人、重婚などの現代では「犯罪」とされる者にも「罪」として説明が与えられており、興味深い。懺悔なども虚栄のためになされることがあり、鋭くそういう人間心理を見ぬいて戒めている。

  • 最後のキリスト教の教説がかったるい。最後でいきなり活力がなくなる。その前の話までは実に楽しい。

  • しかしカンタベリーには到着しません。

  • 長えええええええええええええ!!しかも文字小さいよさすが岩波文庫さん。読み終わるのに1カ月ちょいかかってしまった。
    というか、訳注が膨大。こんなにくわしく調べた訳者桝井さんに敬礼!
    さて『デカメロン』の影響で書かれたといわれるこのお話。私はどちらかというと、小さい頃読んだ『クレヨン王国』シリーズのたんぽぽ橋のお話を思い出した。
    世界史とキリスト教をかじっているとより楽しめると思う。聖書から引用が多いらしい。
    それも、女性が痛い目にあった話の後には男性が痛い目にあう話をと、構成がとっても素敵だと思った。むしゃくしゃしながら読まなくてよかった。……と思っていたのに、話の順番はチョーサーが最終決定したものではないとのこと。おろろん。
    最後に教区司祭のお話があるが、個人的にチョーサーが一番力を入れたのはこの話なのかな? と思う。
    印象に残ったのは司祭の「汝の敵を憎むよりは、むしろ愛し、善い行いをすることだ。この場合、敵とは異教徒のことである」(要約)という言葉だった。他国には他国の宗教観があって、それは簡単に理解できるものではないと思う。でもこの言葉にはいろいろ考えることがあった。とにかくむやみに人が死なない平和な世界であったら良いな。
    とまあこんな具合に真面目なお話から下ネタまでカバーしてある『カンタベリー物語』はおもしろいお話だった。読んで良かった。

  • 2回目の三年生のときに英文学系の授業のレポートのために読んだ本。

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