マクベス (岩波文庫 赤 205-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003220528

作品紹介・あらすじ

11世紀スコットランドの勇敢な武将マクベスは、魔女の暗示にかかり王ダンカンを殺し、悪夢の世界へ引きずり込まれてゆく。シェイクスピア(1564‐1616)は、1600年に36歳で『ハムレット』を書いた後、40歳で『オセロー』、41歳で『リア王』、42歳で『マクベス』と、立て続けに四大悲劇を書いた。作者最盛期の作品である。

感想・レビュー・書評

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  • 伊坂幸太郎著書の『あるキング』からの流れで拝読。
    シェイクスピア作、四大悲劇のうちの一作。
    「Fare is foul、and foul is fare」
    この劇中のセリフからどのように繋がっていくのかを確かめたくて手を出してみましたが、まさに悲劇でした。
    他作品も機会を見つけて手を出してみます。

  • シェークスピアは初めて読んだけど、意外と短編でさらっと読めて面白かった。
    元々は真面目で高潔な人間でも、一度罪を犯して堕ちてしまう姿はどの時代においても普遍的。だからこそ時代が経っても読み継がれていくのかな。ウイットに富んだ展開も面白かった。

  • 危険へと続く道は平坦である。『ヴィーナスとアドニス』1594

    招かれないのに来た客は、帰るときにいちばん歓迎される。『ヘンリ―6世』1594

    悲しみは1時間を10時間にする。『リチャード2世』1595

    ほどほどに恋をしなさい。長続きする恋はそういう恋。『ロミオとジュリエットの悲劇』1597

    悪魔は自分勝手な目的のために聖書を引用する。『ヴェニスの商人』1598

    金を友に貸せば、金と友、両方を失う。『ハムレット』1599

    年中休日を楽しむとしたら、気晴らしも仕事と同じように退屈なものになる。『ヘンリ―4世』1600

    頭がいいから阿呆の真似ができる。『十二夜』1602

    俺のものはお前のもの、お前のものは俺のもの(平等)。『しっぺ返し』1603

    恋。甘いものほど取りすぎると飽きがくる。嫌気がさしてくる。『夏の夜の夢』1605 喜劇

    眼前の恐怖も想像力の生みなす恐怖ほど恐ろしくはない。▼どんな荒れ狂う嵐の日にも時間は経つものだ。『マクベス』1606

    人間、衣装を剥ぎ取れば、憐れな裸の二本足の動物にすぎない。▼人は生まれるときに泣く。愚か者ばかりの舞台の一員になったと知って。▼「これがどん底だ」と言っていられる間はどん底ではない。▼いちばん賤しい者となり、いちばんひどい逆境に沈んでいる者は脅えることはない。『リア王』1607

    剣で脅すよりも、笑顔で脅せ。『アテネのタイモン』1607 悲劇

    この世はすべて、ひとつの舞台。男も女も人はみな役者。▼逆境が人に与える教訓ほどうるわしいものはない ▼人生。この摩訶不思議な七変化の仕上げとなるは赤子返りと全き忘却。歯も無くし、眼の光も失い、好きも嫌いも忘れ去り、何もかもが消え失せる。『お気に召すまま』1623

    『All's well that ends well』

    他人もまた同じ悲しみに悩んでいると思えば、心の傷はいやされなくても、気は楽になる。シェイクスピア

    *****************
    夜の闇は濃いほどいい。光は絶望した者にとって辱めでしかなく、悲しみは決して癒されない。ジョン・ダラウンド『我が涙よ、あふれよ』

    小罪は罰せられ、大罪は称賛される。ベン・ジョンソン1572-1637 イングランドの詩人

    悲嘆(ひたん)にくれている人々は、他人が十分にそう感じているとはけっして考えない。▼思慮分別は人生を安全にするが、往々にして幸せにはしない。サミュエル・ジョンソン1709-1784 イングランドの文学者

  • いつか劇で見たいと思った。

  • シェイクスピアは英米文学の授業で少し触れた記憶。
    人間の中にある心の弱さや脆さ。
    いつの時代も人間の本質は変わらないのだなぁと思う。そして、女性は強い。今の時代に共通する事。マクベスの情けないこと…

  • 読了…
    戯曲を読むのは二度目、一度目は中野美奈子先生の「鮫人」だった。当時まだ20代だったので戯曲を楽しむには想像力が足らず、全然面白くなくて途中で諦めた記憶がある。
    シェイクスピア作品では映画ですがアンソニーホプキンス主演の「タイタス(アンドロニカス)」が大好きで何回も繰り返し見ています。古典に現代的な設定を組み込んだ大胆なアレンジがされているところがすごく面白いですし、舞台演劇らしい大袈裟で詩的な言い回しの台詞も素晴らしく、しかも非常に残酷な復讐劇…メチャ面白いので是非見て欲しい作品です。
    昔から巌窟王とかリア王、ハムレット、オセロ、じゃじゃ馬ならしとか古典に興味はありましたが、敷居が高いと言うか、なかなか手が出ませんでした。最近、YouTubeでオリラジの中田敦彦さんがやってる番組で「マクベス」をやっており、それを見たのがきっかけで読んでみました。まぁあらすじはYouTubeで見た通りなので予備知識が入ってる分読みやすく面白かったです。17 世紀でも人間の生きる道ってある種、正道ってものがあってそこから外れた外道にはそれらしい末路があるんだなぁ〜って感じます。本編140頁ほどでとても短いので読み易いと思います。
    ちなみに映画化されたシェイクスピア作品だと「タイタス」が一押しですが、ディカプリオとクレアデーンズの「ロミオとジュリエット」は面白いです。少し難解ですがヘレンミレン主演の「テンペスト」もオススメです。

  • 1606年にシェイクスピアによって書かれた「マクベス」。
    四大悲劇のうちのひとつ。
    狂気を感じる作品。凄まじい負の連鎖。
    名作。

  • 【電子ブックへのリンク先】
    https://kinoden.kinokuniya.co.jp/hokudai/bookdetail/p/KP00048449

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  • シェイクスピア/木下順二訳『マクベス』読了しました〜!
    所々分からないところがあったから、別の翻訳とかでも読み直したいなぁ。

    マクベス夫人が強すぎる。覚悟決まりすぎ。

    「みなぎりわたる大海原の海の水ならこの血を
    きれいに洗ってくれるか?この手の方が逆に、うねりうねる大海の水を朱に染めて、あの青さを赤一色に変えてしまうだろう」

    「こんなにフェアでファウルな日は初めてだ。」

  • 勧善懲悪シェイクスピア版
    ーーーーー
    ええい、星も光を消せ!この胸底の黒ずんだ野望を照らしてくれるな――。「権力」という毒に溺れた男を描く、シェイクスピア4大悲劇の白眉!かねてから、心の底では王位を望んでいたスコットランドの武将マクベスは、荒野で出会った三人の魔女の奇怪な予言と激しく意志的な夫人の教唆により野心を実行に移していく。王ダンカンを自分の城で暗殺し王位を奪ったマクベスは、その王位を失うことへの不安から次々と血に染まった手で罪を重ねていく……。
    シェイクスピア四大悲劇中でも最も密度の高い凝集力をもつ作品である。

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著者プロフィール

1564-1616。イギリスの劇作家・詩人。悲劇喜劇史劇をふくむ36編の脚本と154編からなる14行詩(ソネット)を書いた。その作品の言語的豊かさ、演劇的世界観・人間像は現代においてもなお、魅力を放ち続けている。

「2019年 『ヘンリー五世 シェイクスピア全集30巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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