ロビンソン・クルーソー〈下〉 (岩波文庫 赤 208-2)

著者 :
制作 : Daniel Defoe  平井 正穂 
  • 岩波書店
3.06
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本棚登録 : 161
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003220825

感想・レビュー・書評

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  • 元々漂流記であるロビンソン・クルーソーが、中国やインドや全世界を旅することになるとは。

    人生は冒険だ!!

  • 世界的に有名なのは上巻の方で、下巻はあまり見所がない。

  • 有名作品で他多くの人のお勧め記事も見るが、実際には読んだことがなかった。夏の読書に良いかなと思って、初めて読んでみる。
    「不幸に見まわれ、無人島に漂流するがなんとか帰ってくる話」かと思っていたら、冒険心あふれる主人公が何度も難破しかけそれでも、船を止めず、ついに無人島にや、上巻ではもう無人島から帰ってきて下巻は61歳になっているなど大分印象が違ったな。
    また、子供向けかと思っていたら、人喰い蛮族との殺し合い、宗教心など読みづらくはないが、重めの内容。

    中国からロシアにいくつもの砂漠を越え行くなど冒険心は掻き立てられる。昔に人の「深夜特急」的読み物なのかなとか思った。

    一方、海外文学の読みづらさも感じ、色々挫折してきたが、ようやく理由がわかった気がする。これをやったアレをやったは綴られているが連が、どう思った、他の人との関わり他の人物の心の動きが少なく、有ったとしても時代、地理背景からかイマイチピンと来ないものも少なくなく、同調しづらいのかな。
    心の叫びの言葉だとしても、古語なので、私の心に届かない感じ。

    【良いね】
    漂流した後、良いところと悪いところを書き出してみた。

  • 2014.4.12 読了

  • 全半は★5つ

  • ○この本を一言で表すと?
     ロビンソン・クルーソーの冒険と信仰と自省の物語の本


    ○面白かったこと・考えたこと
    ・ロビンソン・クルーソーは児童向けの本を読んだことがありましたが、話の筋等も大きく違っていて、ほとんど原型が残っていないものを読んでいたのだなと思いました。その児童向けの本を読んで、孤島生活はなんとなく感覚的に数年程度、長くても10年くらいのイメージを持っていましたが、28年以上だったというのは大いに驚きました。

    ・上巻が一般的に「ロビンソン・クルーソー」と思っている話で、下巻は後日譚のようなものになっていましたが、「ロビンソン・クルーソーの生涯と冒険」が売れたので下巻の「ロビンソン・クルーソーのその後の冒険」を急いで書いたのではないかと思いました。物語としても上巻の方がかなり完成度が高く思えました。あとがきによると、実際には「ロビンソン・クルーソーの生涯と冒険」と「ロビンソン・クルーソーのその後の冒険」は1719年に出版され、さらに1720年に第三部に当たる「ロビンソン・クルーソー反省録」を出していたというのは、最初から三部構成で考えていたのだと知って驚きました。「ロビンソン・クルーソーのその後の冒険」の半分以上が後日譚に割かれていたのはこれまた意外でした。

    ・全般的に神への祈りや信仰に関することが全文字数の半分ほど割かれているのではないかと思いました。上巻の孤島生活においてのそういった記述は、個人的にはたった独りで生活している人間が入り込む心理状態として妥当に思い、リアリティを感じました。

    ・孤島生活に入る前に80ページほど割かれて、かなり細かく経緯が書かれ、何年も冒険をしたり開拓したりした後で孤島生活に入るという流れもよかったと思いました。上巻の孤島生活脱出後の話は既に後日譚のようになっていたので構成的に下巻に入れてもよかったのではないかと思いました。

    ・孤島生活の何かを作るにあたってかなりの時間をかけて実現する描写も説得力があるなと思いました。

    ・フライデイがかなりの重要人物で、下巻にも登場する割に、あっさりと死んでしまうところは、著者が書くのをめんどくさくなって退場させたような印象を受けました。

    ・各国の人の描写が、著者がこの本を書いた時代の典型的な国民性だったのだろうなと思うと面白かったです。「ニュースでわかるヨーロッパ各国気質」という本でイギリス人が無謀な冒険に挑む気質があると書かれていましたが、登場するイギリス人が無謀な戦いを挑んだり好奇心の赴くままに行動する描写が随所にあり、国民性が続いているのだなと思いました。

    ・島にやってきたスペイン人やイギリス人の振る舞いなどは、特殊で不安定な状況に置かれた人間のエゴがむき出しになったり、むしろ誠実さが前面に出たり、一般社会の中では出にくいようなところが出てくるさまがリアルに描かれているなと思いました。

    ・ロビンソン・クルーソーを落ち着かせてしまったら小説にならないとは思いますが、痛い目に遭っても何度も懲りずに冒険に踏み出していくところは、ある意味人間らしい、だれにもある「のど元過ぎれば熱さ忘れる」というところが出ていて妙に共感できました。「できるだけ誰も殺さない」と何度も決意し、表明しながらも割と好戦的だったりする矛盾も人間らしいなと思いました。

    ※上巻と同じ内容のレビュー

  • 宗教色が強い。

  • 資料ID:C0030191

    配架場所:本館2F文庫書架

  • さて,下巻はガリヴァーと同様に,元来の放浪癖から再び航海に出る,という始まり。船長になった甥の船に乗せてもらい,いろいろ物資を積んで再び彼が1人で生き抜いた島に行く。その頃は数人のイギリス人だの,十数人のスペイン人だの,野蛮人だのが住んでいる。この時点では,この島はロビンソン個人の植民地ということになっている。単独生活時代に家を作り,家畜を飼い,農産物を栽培し,とできうるかぎりの文明的生活の礎を築く。その後にこの島に住むようになった人間はすべてそういった彼が築いた物資やノウハウに頼らざるを得ない,というところがこの島が彼個人が統治する植民である所以である。そこでは明らかに奴隷制度が横行しているほか,男性だけが住む土地に彼は家畜と同様に女性を連れて行くのである。
    ロビンソンは個人生活をしていた時に,漂流の結果彼だけが生き残ったことや,自然の恵みを食することについて,彼は有り余る時間で神に祈り,聖書を読み,プロテスタント派のキリスト教徒になる。そして,再び甥の船でその島に向かう途中,遭難しかけた船を救出し,そこに乗っていたフランス人のカトリック派の司祭とともに,島に向かう。島の住人たちをみた司祭は,かれらをキリスト教徒へと改宗することをロビンソンに提案し,かなりのページが宗教談義に費やされたりする。
    結局,3週間ほどの滞在でロビンソンは島を後にし,甥の船の目的地である東インド諸島(現在のインドネシア辺りのことか?)へと向かう。しかし,ここでも災難は降り掛かる。その途中でブラジルに寄ったりもしているが,なんやかんやでロビンソンは乗組員から疎んじがられ,最終的には船から降ろされてしまう。そこで出会った人と共同して船を購入して中国方面への航海を始めるのだが,今度はその船が曰く付きの船で,オランダ人たちに海賊船扱いされて尾行されるのだ。なんとかかんとか,危機を乗り越えて中国にたどり着く。この辺りで最終的にその船は日本に寄ったりする話が書いてあるが,ロビンソンはその航海には参加しない。
    結局,中国から陸路,モスクワ帝国を抜けてヨーロッパへ帰るという旅を実行するのだ。その道中では砂漠を横断したり,韃靼人(中央アジアのタタール人)の来襲から身を守ったり。ところで,この韃靼人が島の野蛮人に続いて差別的対象として登場する。キリスト教で禁じている偶像崇拝をかれらが行っているということだけでひどい仕打ちをするのだ。まあ,ここでは自ら危機を招いているわけだが,それも最後に切り抜けてヨーロッパへたどり着く。

    訳者である平井氏はトマス・モア『ユートピア』も訳していたりするが,訳者あとがきで,本書がプロテスタントと資本主義精神の関係性を示した典型だと書いていることに妙に納得。といっても,ウェーバーは読んでいないのだが,本作でロビンソンはプロテスタントにこだわっているし,意外に金儲けにも固執している。やはり,いろいろと歴史的なことについて思いを巡らすことができる作品でした。

  • 絶海の孤島より帰還したロビンソン・クルーソーが数年の平穏の後、妻の死をきっかけとし再び放浪する様子を描いた下巻。

    上巻にあった勤労を尊ぶ精神(「怠け者というのものは、思うに神の創造し給うた者のうちでも一番無用の長物といえよう」「勤勉と工夫以外に生活を楽にする道はない」)は健在です。

    ただし、かつて自分が過ごした孤島を後にし、アフリカへと話が進むようになると、宗教色の方が強くなる印象です。

    マダガスカルでとった船員の行動(原住民を虐殺した。ロビンソン・クルーソーはこれを強く非難した。)と物語の終盤でクルーソーがとった行動(夜襲して韃靼人の偶像を破壊した、しかも、かなり積極的に)の落差は一回読んだだけではちょっと消化し切れませんでした。

    また、世界を放浪する下巻では「シナ人(中国人)の観察」、ちょっとですが「日本人の観察」があります。シナ人への感想は、多岐にわたるのですが、一言で言えば「夜郎自大の張子の虎」。日本人に対しては「嘘つきで残酷で陰険な国民(ただし、フィリピン群島にいるスペイン人ほどではない)」。幻想がないだけなかなか辛辣です。

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