トリストラム・シャンディ 上 (岩波文庫 赤212-1)

  • 岩波書店 (1969年8月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784003221211

感想・レビュー・書評

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  • とんでもない本を読んでしまった。この本に費やした時間を顧みると思わず苦笑が漏れ出でる。だが一度引き込まれてしまったが最後、読者はぶつくさ言いながらも結局は中巻も読み進め、このシャンディ君の戯言に耳を傾けるのだろう。
     仮に話の筋や波乱万丈の物語展開、有意義な読書体験とやらを期待するような人が本書を読むと一体どんな間抜け面をうかべることだろう?およそ人を食ったような脱線につぐ脱線、あっちへ躓いたりこっちへ倒れこんだり、そうかと思えばこちらへくるりと顔を向けてメタ的な言及をしたりと....まあ要するに自由も自由な語り口というわけだ(何だかメルヴィルの『白鯨』を思わせるようなところがある)。本書第三巻のエピグラフをみるとこんなものがある。
    『余は蒙昧なる大衆の批判をおそるるものにあらず、されど小作を彼らが大目に見んことを期待すー余の意図は常に陽気より謹厳へと移り、さらに謹厳よりふたたび陽気にかえることにありしなれば(ライデンの司教 ソーズルベリのジョン)』(p292より)
    この言葉は簡潔に『トリストラム』という本を言い表している。もっとも一体どこに『謹厳』とかいう面構えが出で来るのかは疑問であるが。もしそんな風な箇所があるように思えたなら、一旦文字を追う目を閉じ、ついでに頭を冷やすことをおすすめする。真面目くさった文体の奥にはこの「最も坊主らしからざる人物」の薄ら笑いが透けて見える。

  • ああ、また変な本を読み始めてしまった…。失笑を禁じえないほどくだらない本。真面目に読む価値はありません。というか忙しい人は読んじゃダメ、絶対。超絶寒いオヤジギャグを連発されて反応に困る、というのが一番近い感覚。当時の人はこれを読んでどう感じたんだろう…。
    名前や鼻の大きさが人生を左右すると狂信する父親と、マイワールドに浸る叔父。トリストラム・シャンディ関係ないやんとか、脱線やナンセンスにツッコんだら負けです。それこそ作者の思うツボ、と思いながらもツッコまずにはいられないのが悔しい。

  • 再読。いつ読んでもひどいw(誉めてます)
    主人公=語り手が、自分の生涯と意見を述べる本。

    冒頭(序文ではない)は、主人公を両親が「しこむ」場面。生涯ってそこから!?と言いたくなるが、話は脱線に次ぐ脱線、主人公は一向に生まれてこない…

    下ネタ嫌いにはお勧めできないかも。あとちょっと長くて、途中で飽きちゃうかも。

  • 「海鼠の化物のような作品」との評の紹介、あとがきに書くことを全て前に持ってきたのも全て訳者の苦しみが滲む。お尻も顔も後も先もない海鼠を読むんだからその覚悟で、というわけである。
    でも確かにその説明がないと筋の乱れについていけなかったかもしれない。
    登場人物が全員、人の話の腰を折ることに心血を注いでおり、何よりそれを実践するのが語り部であるトリストラム・シャンディその人であるのだ。
    話が進む章があったら、必ず次は閑話である。そしてその次も閑話、話が進む章の少なさときたら、というわけで偉大な冗長が本書の特徴で、イギリスコメディ映画ってまじで理解不能なほどバカみたいなとこあるけどこれがイギリス流ギャグなのかもね。あまりに高等というか文化的言語的宗教的もろもろが絡んだ言葉遊びに翻訳がおっつかないのかなあ、道楽馬(hobbyhorse)という苦心の訳にもそれが表れている。それが下ネタの暗喩ともなれば直喩にするにも困るのだろう、、にしてもの訳の語彙には圧倒されました。トリストラムよ、お前が好きなだけ(またお前の親父とお前の叔父が好きなだけ)道楽馬に乗るで構わないが、一向に生まれないレベル、母の腹に五年いた仏陀の息子のアーナンダーだよ いやそれ以上だよ

  • 「自称前衛」は本書を前に崩れ落ちることだろう。

  • 大昔に買って放置してたー
    読んだら面白いやん

  • 3.6/340
    『プルーストやジョイス等の“意識の流れ派”の源流とも先駆的作品ともいわれる本書だが,内容・形式ともに奇抜そのもので,話しは劈頭から脱線また脱線,独特の告白体を駆使して目まぐるしく移り変る連想の流れは,いつか一種不思議なユーモアの世界をつくり出し,我々はただ流れに身を任せ漂うばかりである.一七六〇―七年.』(「岩波書店」サイトより▽)
    https://www.iwanami.co.jp/book/b247226.html

    原書名:『The Life and Opinions of Tristram Shandy, Gentleman』
    著者:ロレンス・スターン (Laurence Sterne)
    訳者:朱牟田 夏雄
    出版社 : ‎岩波書店
    文庫 ‏: ‎455ページ(上巻)全三巻

    メモ:
    ・世界文学ベスト100冊(Norwegian Book Clubs)
    ・英語で書かれた小説ベスト100(The Guardian)「the 100 best novels written in english」
    ・死ぬまでに読むべき小説1000冊(The Guardian)「Guardian's 1000 novels everyone must read」

  • 話は全然進まないし、ずっと寄り道。
    ただし、おもしろすぎます。

  • 脱線に脱線を重ねる一大奇書。

  • たまに一文が一頁くらいある。
    句読点の「。」でのみブレスする人にはジャックマイヨールなみの肺活量が求められる。

  • 18世紀中旬、アイルランド出身の田舎牧師が突如出版したパロディ小説。あらすじとしては紳士トリストラムの自伝的小説となるのだが、それを彼が受精される所から始めるという無茶っぷり。その後も話は進むかと思えば脱線を繰り返し、上巻の終盤、全9巻中3巻に入ってやっと誕生するという有様。他にも真っ黒に塗りつぶされただけの頁やポロックばりの墨流し模様の頁、3巻で突如自序が挿入されたりと突っ込み所は数知れず。これは本文にある「読書の生命、真髄は、脱線です」の言葉通り、私を語れば語る程解体されていくメタ私小説なのだろう。

  • レヴュは下巻にて

  • 地震の後に、死ぬまでに読んでおきたい本に手をつけたいと思って読み始めた。
    世紀の奇書として有名だったので身構えてたら抱腹絶倒。
    セルバンテスに影響を受けてるのも納得、『ドン・キホーテ』に近いおもしろさだった。
    脱線に継ぐ脱線、手法の新しさ(白紙、なぜかストーリーを線で表すなど)は当然ながら現代では驚くほどではなかったけど、時代を思えばとんでもない奇才だということがわかる。
    あと、これだけ引っ張って、あの中絶っぷりも最後に笑ってしまった。
    スターンは病死して途絶したから笑うことではないけど、作品としてはものすごいオチだと思った。

  • ニーチェの『人間的、あまりに人間的』(ちくま文庫)p91でこの作家の存在を知った。

  • 『ドン・キホーテ』の末っ子。

  • 中下巻も読んだら感想書きます。

  • 主人公が精子だった時点から始まる語りに笑いました。18世紀に書かれた文章に笑わされるってすごい。

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