- 本 ・本 (122ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003221617
感想・レビュー・書評
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バイロンは後の作家たちに多大な影響を与えました。プーシキンもその一人です。 そしてそのプーシキンを深く敬愛していたドストエフスキーもバイロンを読み込み、そして『オネーギン』を通してバイロン的なるものへの思索を深めていったのでありました。 こうして考えてみると改めて、あらゆるものは繋がっているのだなと感じさせられました。 『マンフレッド』は近代人の自我の悩みを描いた古典中の古典です。その迫力は今でも色あせないものがあると感じました。言っていることに全然古さを感じさせないです。
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「ロマン主義の英雄バイロンの分身」
所蔵情報
https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/detail?rgtn=B19360 -
途中から読むのが少々つらくなってしまった。トマス ブルフィンチ「ギリシア・ローマ神話」で紹介されたバイロンの詩は結構好みだったのに。トマス ブルフィンチさんの選択が良いということだろうか。
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自伝的要素のつよい戯曲。異母姉と不倫の関係にあったというバイロンそのもののように、主人公マンフレッドは双子の姉妹を愛し、そして失う。ファウストよろしく、精霊や魔王を呼び出し、彼女を生き返らせようとしたり、忘却を望んだりしながら、最後まで自我を捨てようとせず、究極の自意識過剰とともに自滅してゆくマンフレッドの姿に、バイロンは自分自身を投影していたのでしょう。やはりバイロンらしく、理屈っぽい中にも非常に美しい詩的表現がちりばめられていて、頽廃的で哲学的で難解だけれど好きな小品です。
著者プロフィール
ジョージ・ゴードン・バイロンの作品





