アイヴァンホー 上 (岩波文庫 赤 219-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003221914

作品紹介・あらすじ

武勇並びなき騎士アイヴァンホーとロウィーナ姫とのロマンスを中心に、獅子王リチャードが変装した黒衣の騎士や義賊ロビンフッドが縦横に活躍する痛快無比の歴史小説。たくみなプロット、美しい自然描写、広範囲な取材により全ヨーロッパ文学に大きな影響を与えたウォルター・スコット(1771‐1832)の代表作である。

感想・レビュー・書評

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  • ざっくりいうと中世イングランドを舞台にした歴史小説なのだけれど、後世の人間が想像で描いた部分や、実在が曖昧な伝説上の人物なども登場するので、日本の歴史小説/時代小説の分け方に則るなら、どちらかというと時代小説の範疇なのかも。エンターテイメントとして楽しく読めます。少しネタバレもあるけれど、解説で時代背景を先に把握しておいたほうがわかりやすいです。まあネタバレ云々でいえば、表紙のあらすじに、本編ではまだ正体を明かしていない人物について思いっきり書かれてしまっていますが(笑)。

    上巻では、正体を隠して故郷に戻ってきた騎士アイヴァンホーが、馬上試合で王弟ジョンを奉じる一派を打ち破るも負傷、試合中彼を助けに現れる謎の黒装束の騎士、同じく彼らに味方する夜盗の頭領で弓の名手ロクスリ―(=ロビン・フッド)らが思わせぶりに活躍します。

    アイヴァンホーの想い人ロウイーナ姫をめぐるあれこれや、アイヴァンホーを助けるユダヤ人父娘の美人の娘レベッカをめぐるあれこれなど色恋沙汰も絡んで物語は錯綜。

    現時点でのものすごく雑な感想を言うと、女性たちは美しく聡明だけれど、男はアホばっかり、という印象(笑)。聖職者も騎士も貴族も王族も、金と女と権力に目がくらんでろくでもないことばかりしています。

  • 図書館で借りた。
    イギリス文学のひとつで、歴史の出来事の中に架空の主人公を登場させたジャンルの元祖らしい。
    中身は中世の話で、十字軍やレコンキスタなどの場面が出てくる。

    正直、イマイチ入り込めなかった。暑くなってきた時期の通勤で読んだせいもあるかもしれないが…。
    分かったのは、ユダヤ人差別がたくさん出てくる本であること。なぜか「ござる口調」で翻訳されていること(当時は標準orトレンドだったのだろうか?私には違和感だが)。

  • むかーし一度読んだことがあるけど、世界史を習ってから読むとやはり面白い。騎士とはこういうものか。

  • 感想は下巻

  • 書評とか、レビューといったものとかけ離れたものを書いてしまいました。
    ご参考までに~

    子どもの頃、まだテレビが無い時代、「アイヴァンフォー」という番組を
    NHKのラジオで放送していました。
    ♫「その名はアイヴァンフォー、アイヴァンフォー」とテーマ曲も一部分覚えています。
    でも、中身はさっぱり記憶にありません。
    その当時、ラジオで「笛吹童子」「鳴門秘帖」など子供向けの物語を数多くやっていました。
    いつも夕刻、真空管ラジオでワクワクしながら聴いていたものです。
    声だけというのは自分なりに場面をいろいろ想像でき楽しいものでした。

    その「アイヴァンフォー」(岩波文庫)という小説を見つけました。
    作家はイングランド出身のウォルター・スコットが1820年に書いた冒険小説で、
    アイヴァンフォーという架空の騎士と実在したお姫様のらロマンスを中心に、
    そこに実在の国王や架空の義賊ロビン・フッドなどが絡み合いながら
    波瀾万丈の物語を展開していきます。

    この本を読んでいて、ちょっとおもしろいな~と思った所をお話しましょう。
    12世紀ころのイギリスのイングランド地方はアングロ・サクソン人などが住んでいました。
    そこへ、フランスから来たノルマン人がこれら民族を制圧し、一つの王国をつくったのです。
    すなわち、支配者階級はフランス語、庶民はアングロ・サクソン語だったのです。
    それが時代とともに、この両者が融合されて、今日の英語が出来上がったそうです。

    で、面白い話はこれからです。
    英語で、飼育される牛はcow(雌牛)、ox(雄牛)、
    そして食べる肉をbeef(牛肉)と言います。
    また、豚はpig 、swineで、豚肉はporkですよね。
    生きている羊はsheepですが食べる肉はmutton。

    そして、飼育される牛や豚、羊はアングロ・サクソン語、
    食べる肉、ビーフ、ポーク、マトンはフランス語からきているそうです。

    つまり、庶民はこれらの動物は飼育するだけで、食べることは出来なかった。
    支配者のノルマン人は食べるだけで、飼育する必要はなかった。
    それが時代がくだり庶民も牛肉や豚肉など食べられるようになり、
    ビーフとかポークといった言葉を使うようになったというわけです。
    この話は作者、解説者から聞いたことなんですから、間違いないと思います。

    では、鶏のchickenはどうでしょうか?
    生きているニワトリも食べる肉もchickenなのです。
    ニワトリについては書いてありませんでした。

    そこで、私なりに、ない知恵を絞って考えました。
    二羽トリがいるのだから、1羽がノルマン人、
    もう1羽がアングロ・サクソン人が食べたのではないかと?

    じゃあ、トマト、バナナ、リンゴはどうなるんだ?
    育てるときも、食べるときも同じ名前ですね~、
    すみません、これにはお手上げです、わかりません。

    いや、待てよ、アップルを育てたのはスティーブ・ジョブズで、
    出来上がったものを使う我々市民が、それを「iPhone」とよんでいるんだ!!!
    やはり、ここにも英語の歴史がひそんでいた。

  • 表紙の絵がもはやラスコーの壁画レベルで、一体いつの話だよ、なんて思ってたわりに面白かった。なんだか絶妙なギャグ?というか本人たちはいたって真剣なのかもしれないけど、間抜けな登場人物たちが笑える。しかし会話の訳がいったい何を目指したのかというレベルで読み辛いのが、また味があるというか。

  • 1996年7月24日再読

  • あんまり読ませる文章じゃないよね。
    もうちょっと、
    半ゆとりのオレにも
    楽しませるような文章ならば。

  • わたしの持ってる第22刷、374ページの注・六三『ジェフリ・オヴ・マンモスのイギリス史に〜』は「モンマス」ではないかと思うのですが。もう直ってますか?

  • 上下巻
    歴史好きにはたまらない小説。

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