アイヴァンホー〈下〉 (岩波文庫 32-219-2)

制作 : Walter Scott  菊池 武一 
  • 岩波書店 (1974年10月16日発売)
3.77
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  • Amazon.co.jp ・本 (490ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003221921

作品紹介・あらすじ

黒衣の騎士たちの奮戦で囚われの人々は救出された。だが、傷ついたアイヴァンホーを献身的に介抱してくれたユダヤ人の美少女レベッカだけは、敵に拉致され、魔女として処刑されようとしている。アイヴァンホーは彼女を救い出すために決闘に臨む。…1819年刊行当時、記録的な売れゆきで人気を博したイギリスロマン主義の傑作。

アイヴァンホー〈下〉 (岩波文庫 32-219-2)の感想・レビュー・書評

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  • 上巻で負傷した主人公アイヴァンホー、下巻ではびっくりするくらい影が薄い。怪我で動けないので、いろんな人に助けられつつ、臥せってるだけ(苦笑)。むしろ主人公はユダヤの娘レベッカのようでした。美人すぎて、アイヴァンホーのライバルともいうべき騎士ボア・ギルベールに勝手に思いをかけられ、拉致されて監禁、あげく魔女の疑いをかけられて裁判に・・・。

    密かにアイヴァンホーに恋している彼女は、宗教の違いすら超えて彼女のためにすべて捨てる覚悟のギルベールの情熱的な愛を毅然と拒絶。非常に凛々しく潔い。しかしさすがにここまでくると、一種ストーカー的身勝手な片思いとはいえギルベールが少々不憫になり、そもそもアイヴァンホーのどこがそんなにいいの?と女性読者はいちまつの疑問を抱きます(いやきっとイケメンなんだろうな)。

    一方アイヴァンホーが怪我で寝てる間に、黒装束の騎士とロクスリ―=ロビン・フッドの活躍で悪い奴(ざっくり)は退治され、黒騎士は実は師子王リチャードだと名乗り出ます。正体をかくして庶民に交わる王様と、有名な義賊が手を組んで悪を退治する・・・これを日本の時代劇に置き換えたら、暴れん坊将軍(吉宗)が鼠小僧次郎吉と手を組んだみたいな感じでしょうか(笑)。

    ラストは意外とあっけなく物足りないくらいで(レベッカのためにアイヴァンホーとギルベールが闘うも、怪我人アイヴァンホーにあっさりギルベールは敗北死)、アイヴァンホーは恋人ロウイーナ姫とめでたく結ばれて大団円・・・なのだけれど、ロウイーナよりレベッカのほうがよほどヒロインらしかったせいで、この主役カップルの影は非常に薄く、全編とおして誰がいちばん義理人情に厚く騎士らしかったかといえば、騎士でもなんでもない道化師のウォンバと豚飼いのガースだった気がします。

    総じて物語自体は波乱万丈でそれなりに面白かったんですが、翻訳が・・・ちょっとイマイチだったような。専門的なことはわかりませんが、地の文はともかくセリフの部分の言葉づかいの古くささがどうにも微妙で、物語の中の年代を考慮にいれてあえてそうされたのかもしれないけれど、キャラクターに合った話し方をしているとも思えず(一貫性もなかったし)、時代がかった難解さを増幅していただけだったように思いました。

    解説で言い訳はされていたけれど、登場人物の名前の表記に一貫性がなかったのも(下巻でほとんどの人物名から「-」がなくなっています。一番ひどかったのは「ウァルデマー」→「ワルデマ」)、正直読者としてはいただけない。正確な発音とかそういう問題じゃなくて、人物名は視覚的にとらえる部分もありますから、途中で変えるとかはナシでしょう。

  • だいたい昔の人はみんなこんなまどろっこしい話し方をしていたんだろうか、と思ってしまうわけで、でもこういうのはシェイクスピアとか、演劇が流行っていたからなんかな、よく分からんけど。でも御堂の騎士が好きな人にうだうだと言い訳するところは、あまりに情けないダメ男っぷりで、ここだけは奇妙に現実感があって笑えてしまう。

  • 1996年7月25日再読

  • 黒衣の騎士たちの奮戦で囚われの人々は救出された。だが、傷ついたアイヴァンホーを献身的に介抱してくれたユダヤ人の美少女レベッカだけは、敵に拉致され、魔女として処刑されようとしている。アイヴァンホーは彼女を救い出すために決闘に臨む。…1819年刊行当時、記録的な売れゆきで人気を博したイギリスロマン主義の傑作。

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