高慢と偏見 上 (岩波文庫 赤222-1)

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 岩波書店 (1994年7月18日発売)
3.88
  • (107)
  • (91)
  • (126)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 1349
感想 : 106
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (330ページ) / ISBN・EAN: 9784003222218

みんなの感想まとめ

登場人物の心理描写が非常に細やかで、特にベネット家の次女エリザベスとダーシーの関係は、互いの高慢さや偏見を通じて描かれています。ダーシーの無愛想な外見とは裏腹に、彼のエリザベスへの思いは深く、物語は彼...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 登場人物の心理描写の、なんと細やかなこと!ベネット家の次女エリザベスの目に映るダーシーはとことん高慢で無愛想なのに、ダーシーは抑えきれないほどエリザベスを思っていること、シャーロットの策略、上の者に媚びるビングリーの態度なども滑稽に描かれていた。ダーシーの突然の告白、エリザベスの拒絶、その後に届いたダーシーからの手紙で、あれほど熱心だったビングリーが急にジェーンのもとを離れてしまった理由と、ウィカムの裏の顔が明らかになる部分が一番盛り上がる。ダーシーに対するエリザベスの気持ちの変化はあるのだろうか?下巻が楽しみ。

    p35
    「高慢は、」と、考察の堅固なことを得意にしているメアリが言った、「誰にもある弱点だと思うわ。これまでわたしの読んだすべての本によって考えても、それは万人共通的のものだと思うのよ。人間の性質は、とかく高慢に傾きやすいんだわ。そして実際にせよ、想像だけにせよ、何かしら自分の特質に自己満足を感じない人は、ほとんどいないと思うわ。虚栄と高慢は、よく同じ意味につかわれる言葉だけど、まるで別なんだわ。虚栄がなくても、高慢な人もあるんだから。高慢は、自分自身をよく思うことだし、虚栄は、人によく思われたいってことなんだわ」

    p132
    しかしわれわれのうち誰一人として、始終一貫しているものはありません。

    p194
    「でも、ねえ、最上の場合を想像するとしても、その方の姉妹やお友だちたちが誰か別の人と結婚すればいいと考えている方といっしょになって、それでわたししあわせになれるかしら?」
    「それはあなたが御自分できめなくちゃ」エリザベスが言った、「よくよく考えてみたうえで、その方の二人の姉妹の心に従わない心苦しさの方が、その方の奥さんになるうれしさよりも大きいなら、わたしはどこまでも、拒絶なさい、と忠告するわ」
    「どうしてそんなふうに言えるの?」ジェーンはかすかな微笑をうかべて言った、「その場合だったら、御姉妹たちが賛成してくださらないのはとても悲しいことだとは思っても、わたしはちゅうちょしちゃいられないわ」

  • 高慢と偏見、資産家の男性と結婚できるかどうかが女性の人生の全てを左右する時代。学歴や知識を身に着けた女性でも、自立して仕事をする道はなく、自分を養ってくれる男性と結婚できなければ惨めな人生が待っている。高慢と偏見でお互い誤解しあっている男女が最終的には結ばれる、その過程が本当に楽しいです。現代でも女性差別は残っているけれど、当時と比べると女性の地位は格段に向上している。それなのに、高慢と偏見に共感を感じるのは、現代でもお金持ちの男性との結婚が女性の幸せという価値観が残っているからなのかもしれませんね。

  • 問答無用で好きな本。
    映画から入ったけど、自分で見て、自分で考えて、行動するヒロインが、
    とても憧れです。芯がある。
    時代を感じさせない本です。

  • 以前一度挫折したのだが、今このタイミングで読み始めると、なんとおもしろいことか!感想は下巻で。

  • ずっと気になってた高慢と偏見。ようやく読み始めた!
    長ったらしい台詞が多くて読みやすいとは言えないものの、ハマるとエリザベスを好きになれる。
    でも彼女の何がそんなに魅力的でダーシーを惹きつけるのかと問われると、そこはうまく説明できないな…。
    コリンズ氏のプライドばっかり高いくせに退屈極まりない性格はよーく伝わるが。
    さすがにこの小説は新訳の方がわかりやすいのかも?

    それにしても当時のお嬢様達の暮らしの退屈そうなことよ。高等教育を受けるでもなく働くでもなく毎日毎日何してるんだろうと不思議になる。こんなに時間を持て余してたらそりゃ軍の男の子を追いかけ回したくもなるかも。
    親戚の家へ6週間も滞在するっていうのも驚き。

  • ロマンス読みとして一度は読んでおきたかった超有名作品。
    映画とドラマは視聴済みでストーリーはわかっているのでひたすらダーシーに萌えながら読む、という邪道?な読み方を。
    高慢だと批判していたダーシーの手紙を読んで偏見を持っていたことを自覚するエリザベスのシーンが印象的。
    高慢だったのは一体どっちだったのだろうか。

    「高慢は、誰にもある弱点だと思うわ。」

  • 高慢は自分に自惚れ他を見下すこと
    虚栄は自分の凄さを周りに認めて欲しいとすること

  • いやあ、金持ち娘のどーでもいい恋愛の話かよ…っと思って下がり気味で読んでたんだけど、だんだん面白くなってきた。まあ、なんとなく落ち着くとこに落ち着くんじゃないか感は漂ってるんだけど、古典なのに凄く読み易い。続きが楽しみ。 

  • ◆素直になれない男女のムズキュン◆
    表紙やタイトルからして「難しそう…」と思ってしまうのは、もったいない!とりあえずエリザベスとダーシーに注目して読んでみてください。第一印象最悪な二人がすれ違いながらも、惹かれあっていき…ってまるで少女マンガです。素直になれない不器用な二人がもどかしくて、ハラハラドキドキ。ドラマ化や映画化で、ツンデレなダーシーに胸キュンする人も世界で続出。登場人物たちの心の動きが生き生きと描かれた名作です。

  • ダーシーに起こった変化は、「注文を寿司屋の大将に拒否されて驚いた資本主義信奉者の客が、書いての高慢を捨て、売り手との共創について考える」という類のもので、非常に普遍的なパラダイムチェンジといってよいものである。一方エリザベスに起こった変化は、アドホックに一人の人間に対する一つの偏見を解消するもので、彼女は「私偏見いだきがち〜今後の人生では第一印象で判断しないように気をつけよう〜♪」くらいの示唆しか得ないだろう。ここに高慢&偏見と双頭のテーマとなるには些かアンバランスさを感じた。強いて注文をつけるなら、であるが。

    手垢のついた解釈だが、結婚やシンデレラ願望が、資本主義闘争的な面を、これは現代においても多分に含み、そこまで卑下されるべきでないところであることは、学びになった。

  • 恋愛モノと大雑把なカテゴリですみません。
    イギリスの上流階級の生活、風俗、風土、自然、
    そして交際、社交界、恋愛など。
    優雅というか、根本は人間、たいして現代と変わりない。
    そうか?

  • 数年に一度のペースで読み返している小説。

    18世紀イギリスの中産階級家庭を舞台にした古典文学、といっても全く堅苦しいものではありません。好奇心旺盛で知的、活発な主人公エリザベスと、聡明で思いやり深い姉ジェーンが結婚に至るまでの過程をユーモラスに、ある意味下世話な目線で描いています。主題は「結婚」ですが、高尚な哲学とか苦悩とかドラマチックさなどとはまったく無縁。結婚には家同士の格や財産などの条件が最重要事項であり、登場人物たちは当然のこととして、恋愛感情と同時にそういった条件部分を判断していきます。

    登場人物それぞれが長所も短所も持ち合わせており、例えばエリザベスには第一印象だけで相手を評価する「偏見」が、相手のダーシーには後に誤解は解けるものの「傲慢」さという欠点があります。エリザベスの父は皮肉屋、母や妹たちに至っては軽薄で短絡的でオバカな部分しか描かれていないといってもいいほど。彼らは鼻につきもするけれどどこか滑稽で、身近にもいるわこういうタイプ!と思わされる。脇役たちの身勝手さもこの小説の大きな魅力です。

    人生が変わるような教訓はひとつも出てこない。読み始めと読後で変わるものなどは一切なし、だからこそ大好きな小説です。結局いつの時代もどこの国でも、人間って変わらないんだよなあ、と思わされるしね。

  • ゾンビを読む前に原作のほうを……と思って手にとってみたが、なるほど、確かに大事件が起きるわけではないのに(登場人物たちにとっては大問題だろうが)、ページをめくる手がとまらない本だった。訳がいまいちという残念な点はあるものの、純粋な思慕から打算的な結婚まで、それぞれの人物が思いふけり、嫉妬し、と一喜一憂するさまが微笑ましい。

  • 主人公の女性、いつの時代でもステキです。
    男性に好かれるか、と聞かれると?だけど、そうではない女性らしさがある。

  • 「Pride」をどう訳すか…
    「自負と偏見」の本もあるし、そういえばキーラ・ナイトレイの映画は「プライドと偏見」だった。「プライドと偏見」というタイトルを見たとき「なんじゃそりゃ」と思った記憶が。
    金井美恵子も水村美苗もジェーン・オースティンを推してたような…
    女性作家にはかなり訴えるものがあるのであろう。そこがなんだか興味深い。

  • うーん、確かに面白いけど、全てがハッピーエンドだなんて…。エミリー・ブロンテの方が断然好き。

  • アガサレーズンの物語を読んだ後のまたしてもイギリス作家の物語。どうも高慢な登場人物というのはイギリス文学のマストなんだろう、知らんけど。そういやエミリーブロンテの作品も似たような登場人物が出ていたっけ...
    さて、だいぶん昔から読み進めては挫折の連続だったこの本をようやく覚悟を決めて読み始めるも、人物名が名称になったり、〇〇夫人、〇〇嬢、通称と行単位で入れ替わるから誰が誰に対して誰のことを言ってるのか支離滅裂になってしまうのに慣れるのにだいぶんとかかった。上巻の半分ほど進めてきたところでようやくその癖にも慣れ始めてようやく物語の面白さが分かり始め、話の流れはほんとイギリス作家全般に同じような感じなので風土というか文化なんだろうな。タイトル通り誰もが高慢で誰に対しても偏見をもって接するのでそのやり取りやすれ違いが面白い。ベネット家の次女エリザベスの心情と葛藤がこの物語の肝なのだが、それにまとわりつく富豪で鼻持ちならないダーシー、聖職者のコリンズの性格も絶妙で言い回しはくどいものの全体的にはコメディーに近い。ベネット家の長女のジェーンが5人姉妹のまとめ役なんだけど、これまたダーシーの友人ウィカムに恋し、失恋し、ベネット家の従妹のロンドンの家でしばらく傷心を癒やしてさて、ベネット家の今後とエリザベスの怒りの矛先はどこへ?
    内容も分かりやすいと言えばわかりやすいし読んでクスッとなるんだけど、なんせ読みにくい。慣れたと言っても行を読んでいるうちに次の行を見失うくらいにまどろっこっしい文脈でなかなか読み進められないのが厳しかった。

  • (映画名「プライドと偏見(2005)」)
    19世紀初頭のイギリスを舞台にした軽妙な恋愛小説です。本学の海外プログラム(イギリス:レスター大学)で訪問するチャッツワースハウスが、物語の主要人物が住む館としてロケ地になっています。

    ◆長野県立大学図書館OPAC
    https://u-nagano-lib.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=11372109

  • 英語学習用の簡易版で読んだことはある。本文はだいぶ長い。人間関係がどんどん変わっていくが、基本は娘をどのように嫁がせるかで、それが貴族社会や新興市民や軍人との関係をかかわらせる。

  •  雑誌『クロワッサン』の記事「名作はなぜこんなに面白いのか—時を超え読み継がれる理由「世界文学」編」(https://croissant-online.jp/life/240351/)で取り上げられたのを目にして「そうだ、読もう!」という気を起こしました☆

     くだんの記事は、斬新な紹介の仕方をしてます。『風と共に去りぬ』は朝ドラ、『嵐が丘』は韓ドラ、そして『高慢と偏見』は松竹新喜劇を思わせるとの比喩が独特★ きっとドラマ好きの方なら頷けるでしょうね。←見てない。

     松竹新喜劇にたとえられた『高慢と偏見』は、19世紀英国の作家オースティンが遺したホームコメディ小説☆ 地方育ちの姉妹の次女、エリザベス視点でとらえた物事や出来事、主に婚活が描かれます。
     快活で、当時としては自分の意見を率直に言える女子だったであろうエリザが、交遊した人々の様子を観察、考察、分析します♪

     上巻で彼女に近づくのは、好みとは違うタイプの男性ばかり。一時は気が合いそうだと思った相手は、相当なワルらしい……★
     美しく気立てのいい姉の恋までうまくいかなくなり、オカンムリのエリザは、邪魔なコミュ障男(?)に本音をぶつけたところ、驚くべき返答が……!

     こんなこと書いたら失礼かもしれませんが、なぜ、この本から目が離せなくなるのか、自分でもわからないんです★ そのこと(婚活)ばかりで、狭い世間でドタバタやってるのに、一旦読み出すと止まらなくなる面白さ☆(※誉めてます)

     時代柄、社交の場に来る人々はみな、資産や家柄を堂々とチェックして、あっけらかんとしたもの☆ 財産狙いも悪いことじゃない、というような一節もありますね。隠さない態度が気持ちいいかもしれません。
     夫選びの基準に、その女子なりの人間理解度、処世術、人生観、幸福観、諦観がはっきり出るのですが、いかにも大げさに哲学ぶらないところも好感が持てます★

     さてこの狭い世界でありあまるエリザのエネルギーはどこへ向かうのか、下巻を早く読みたくてうずうずします☆

    ▼下巻
    https://booklog.jp/users/kotanirico/archives/1/4003222229

全92件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1897年生まれ。栃木県出身。英文学者、立教大学名誉教授。アメリカ文学研究の先駆者の一人で、訳書に『白鯨』『ダロウェイ夫人』(角川文庫)などがある。

「2015年 『白鯨 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

富田彬の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×