人間論 (岩波文庫 赤 224-1)

著者 :
制作 : 上田 勤 
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003222416

感想・レビュー・書評

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  • アレキサンダー・ポープは18世紀前半に活躍したイギリスの詩人。以前、「ゲニウス・ロキ=地霊」という言葉について調べていて、この概念を建築に持ち込んだのがポープだと知って以来、何かしら読んでみたいと思っていた。理性を持つ地上でただ一種の生物として次第に増長する人間に対し、分を弁えよと戒める、書簡の体裁をとった啓蒙詩。ボーリングブルグ子爵、シャフツベリ伯爵といった親炙・私淑する同時代人の言葉から、ドライデン、ラ・ロシュフーコー、ロック、キケロなどの先人の箴言・格言まで幅広く引用しながら簡潔で当意即妙な言い回しで人のあるべき姿を説く。その懐の広さ、視野の広さに感動して、こういう本こそを座右の書にすべきとすっかり入れあげて解説を読めば、何とこの「人間論」、その骨子はボーリングブルグ子爵の受け売りで、ポープはそれを気の利いた言葉で飾り立てたに過ぎず、そもそもの内容はライプニッツの思想を「十八世紀英国風に皮相に模倣したもの」(上田勤:訳者)に過ぎないという。おまけにポープ自身は相当ちょっとアレな人物だったらしく、書かれたものとのイメージのギャップの甚だしさたるや……ちょっと! ぶちこわし! 感動返して! ……まあ、とはいえ今日こういう形でその思想が伝えられているのは紛れもなくポープの表現の功績に寄るところ大な訳で、その点は評価されてしかるべきだし、実際充分評価されてきたようなのでよしとしよう(?)。

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