中世騎士物語 (岩波文庫)

  • 岩波書店
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本棚登録 : 417
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003222522

作品紹介・あらすじ

アーサー王、トリスタンとイゾルデ、パーシヴァル等々、伝説やオペラの主人公として活躍する王や騎士、貴婦人たち。彼らは騎士道の典型-力、勇気、謙譲、忠誠、憐憫、貞淑など諸徳を具備した人間として登場する。『ギリシア・ローマ神話』で神々の世界をいきいきと伝えたブルフィンチ(1796‐1867)は、本書で中世の人々をも鮮やかに現出させている。

感想・レビュー・書評

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  • 東洋の歴史物もいいけど、たまには、西洋のもいいかと思い読んだ。アーサー王や有名な円卓の騎士などの話。伝説化されていて、脚色多いようだけど、結構面白い。

  • この本のおかげで、やっと、何度も挑戦しては途中で挫折してしまってきていたアーサー王物語を、了読することができました。

  • 騎士道について、アーサーと円卓の騎士、マビノジョンの3つ構成。アーサーは影が薄く、ランスロットやトリスタンなど周りの人物のほうが目立って活躍する。マビノジョンは日本ではマイナーと思われる(?)人物たちを物語るが最後のほうではロビンフッドなど日本でも有名な人物も少し解説。途中の解説でもあるが、千夜一夜物語と似たようなストーリーが2つほどある。イギリス版の千一夜のようで面白いが、マビノジョンは比較的退屈で稀に3人の会話だと誰のセリフだか混乱することもあり。

  • 物語というよりは伝承を集めたものなので、話の内容としてはツッコミどころ満載なものだがそこは軽く流して読むのがコツか。

    一つ発見なのは、聖杯は得た者の望みをかなえる、というここでの「望み」とは神のために生きるという旧時代の騎士道の極みのこと。現代でこのアーサー王伝説をベースにした物語とか多いけど、そこで出ている文字通りの望みとは違うんだな。

  • アーサー王物語をとりあえず一読。ブルフィンチらしくさらりと、しかし情緒を残しながら書いてくれている。前作のギリシャ神話もそうだが、民間伝承の類は原典も無いためある程度の筋は書き手にゆだねるしかないだろう。そこをうまくまとめている。

    騎士道とは何であるかはにじみ出ていた。ランスロットのギニヴィア王妃に対する思慕の情が強烈に印象に残る。ランスロットとガウェイン、アーサーの結末は人間を物語っている。面白かった。

    17.2.18

  • 新書文庫

  • アーサー王伝説の翻訳は今では多数あるが、中世ヨーロッパ風のファンタジイや騎士物語風の物語を書きたい人、あるいはその手のTRPGをする人にとって大変貴重な資料が含まれているということだ。
    まあ、中世の騎士や中世の暮らしについても今は色々と資料が翻訳されたり、まとめられたりしているけれども、それでも、どのようにして騎士になるか、騎士の武装とはどのようなものであったのかなどについて知るには、非常にわかりやすく述べられているし、まとめられてもいる。
    また、本書の特徴の第二は、アーサー王伝説としてアーサー王、ランスロット、トリストラム、パーシヴァル、ガラハッドそして聖杯探索について述べられているだけでなく、マビノギオンからも幾つかの物語が採られている事だと思う。

    そのわりに本書でもガレスの物語は省かれているのだよなあ……面白いんですけどね。

  • やっぱり円卓の騎士たちの物語は純粋に楽しい。トリスタンとイゾルデなんかは、小説のほうでもお馴染みだし、絵画の世界でもラファエル前派がモチーフにしたロマンティックなシーンがいくつもあるし。

    ただ聖杯伝説になると、いささか宗教臭が鼻につくというか…実はちょっと苦手だったりします。アーサー王の伝説自体は民族の中に土着した素朴な伝説だったと思うんですけど、そこにキリスト教が参入したことで、民間信仰や伝説をキリスト教の伝説に摺り替えたり混淆したりしていくっていう、あの宗教特有の非常に質の悪い遣り口で取り込んでいった過程がみえみえなので…。一神教と騎士道って明らかに矛盾する部分があるので、無理がある。ゆえにちょっと聖杯のエピソードだけは苦々しく読んでしまいます。

  • 日本人にはなじみの薄い、騎士の世界を知る上では良い資料になると思います。

  •  岩波文庫「ドン・キホーテ・前篇1」を読んで風刺している中世の騎士物語を読みたくなり手に取った。「アーサー王伝説」は現代でも色々な作品でモチーフになっているので本家を読んでいるとちょっと自慢できるかも(直ぐ思いつくのはFF、コードギアス、スマホのソシャゲ?、サブカルばかりだけど…)。
     前書きでアーサー王伝説の最も優れた作品はトマス・マロリの「アーサー王の死」とある。時間があればそれも読んでみたいがこの本で十分かもしれない。
     とにかく人物が多く描写は抽象的なのでビジュアルのイメージが描けないのが辛い。絶世の美女何人出てきたか分からないし。地名もどこに当たるのか分から無いまま読んだ。冒頭に地図が欲しい。城がいくつあるんだってほど出てきたり、やたらに宴をしたりと理想化されているところは多い。
     騎士道が全体を貫いているが正しい、かっこいいと素直には受け入れられなかった。宴をするということは農民が苦しませるということだろうし。その辺りは前書きでも述べられている。「ドン・キホーテ」の風刺もより理解できるようになった。
     マビノジョンはアーサー王伝説に内包されるのかな?アーサー王伝説の区分が終わったと思ったらまた時間軸が戻って混乱した。
     

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