- Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003222911
感想・レビュー・書評
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事実上の初ディケンズ。児童向けのクリスマス・キャロルはざっと読んだことがあるのだが、長編をちゃんと読むのはこれが初めてなので。
第一章から特有のまわりくどい皮肉な文体が絶好調。これは好き嫌いが分かれそう。私?大好きです(笑)ただ、ちょっと翻訳が古いかなという箇所もちらほら。『下手人』が『御用になる』とか。鬼平犯科帳か、と突っこみたくなったり。
いわゆる”名作”には珍しく、序盤からすんなり物語に入り込める。展開も割合速く、読者を飽きさせない。これがストーリーテラー・ディケンズの力量か。
上巻ではこれでもかとオリヴァの悲惨な境遇が描かれる。あまりに不幸が連続するので、下巻でちゃんとまとめてくれるのか心配になるくらいだ。
たくさんの登場人物が出てくるが、善悪が極めてはっきりしている。類型的といえばそうなんだろうけど(フェイギンとか・・・まるきりシャイロックじゃん)、みなそれぞれに魅力的ではある。特に悪党どもが輝いている。彼らのキャラクターの濃さのせいで、主人公のはずのオリヴァが霞んでしまうほどに。個人的には、オリヴァがいい子すぎて腹が立ってきた。
いいところで下巻に続く。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新書文庫
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大学3年
私の卒論テーマです。
映画もなかなかいいけど絶対活字で読んで下さい。
いい話なんです。 -
大学の教授が大好きだというディケンズ。
読んでみた。
面白かった。
オースティンのあとに読んだから余計にそう感じたのかもしれませんが、
わくわくどきどき。
オリヴァはいったいどうなっちゃうんだろう、ちょっとあんた邪魔しないでよ、
ちょっと老紳士どこいくの!?まって違うから誤解だから!!
オリヴァそんな子じゃないから!!
と、読んでるうちに心の中で絶叫してしまう本です。 -
2007/11/21