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本 ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784003223024
感想・レビュー・書評
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解説読むまで女性だと思ってた…
抒情詩のようでありながら物語が作られていて寝る前に読んで正解。
今度は英語自分で訳してみたい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シェリーの詩と言えば、"Prometheus Unbound" "To a Sky-Lark"がとくに有名である。個人的に好きだったのは、"To a Sky-Lark" と "Adonais"だった。
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書店で偶然「目があった」ので手に取る。即購入。
作風は好きなほうだなあ。抒情性。多面性。
左ページが英語、右ページが日本語訳。原文のまま、韻も味わいつつ、直解したいのが本音だが… -
岩波文庫の対訳シリーズ。英語は全く喋れませんが、単語の意味くらいはとれるからと、ついつい好きな詩人のは買ってしまいます。まず日本語のほうを読んで、気になった単語や表現があると英語の原詩のほうを確認してみる程度の読み方しかしてないんですけど。一応新潮文庫のシェリー詩集と収録作を較べてみましたが、あちらはロマン派らしい小品や代表作が主で、こちらはあまり知られていないシェリーの政治的というか体制批判みたいな思想の部分に関わる作品も多く収録されていて、初めて読むものも多かったかな。「対訳」だけあって、意訳っぽい表現を極力排除して、原詩をできるだけ直接的に、平易に表現してあるような印象を受けました。
シェリーについては、作品そのものよりむしろ本人の伝記的な部分に惹かれるものが大きくて、その短いながら波乱万丈な人生(女性関係はあまり褒められたものじゃないですが・苦笑)、バイロンやキーツ、妻のメアリーといった周辺人物との交流、エピソードなんかがそれだけで映画1本作れそうなくらいドラマチック(実際、メアリが『フランケンシュタイン』を執筆するきっかけになったいわゆる「ディオダディ荘の怪奇談義」なんかは、映画や小説のモチーフになっていますし。ケンラッセルの『ゴシック』しかり、個人的には『幻の城』でのヒューグラントのバイロンはかっこよかったなあ)なので、詳細な解説も伝記資料として面白く読めます。
作品としては新潮文庫版で読んだ頃から変わらず、「ひばりへ」や、キーツへのエレジー「アドネイエス」なんかが好きですね。絶筆となった「生の勝利」は未完の作品ですが、最後の数行は訳されていなかったので、できれば全部載せてほしかったなあ。「では、生とは何か?(Then, what is life?)」という問いかけに「happy」と書きかけて中断しているという、その答えを知ることはもう無理にしても。