嵐が丘(上) (岩波文庫)

制作 : 河島 弘美 
  • 岩波書店 (2004年2月17日発売)
3.77
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  • レビュー :91
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003223314

作品紹介・あらすじ

作者の故郷イギリス北部ヨークシャー州の荒涼たる自然を背景とした、二つの家族の三代にわたる愛憎の悲劇。主人公ヒースクリフの悪魔的な性格造形が圧倒的な迫力を持つ、ブロンテ姉妹のひとりエミリー(一八一八‐四八)の残した唯一の長篇。新訳。

嵐が丘(上) (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • Wuthering Heights(1847年、英)。
    登場人物が見事に病んでいる。ただ、少なくとも虚無的ではない。彼等は力の限り相手を愛し、憎む。泥沼の愛憎劇なのに多くの人を魅了してやまない理由は、このひたむきさにあるのだろう。特筆すべきは、語り手の批評眼の公正さだ。道を踏み外す者にも理由があり、本人だけの責任ではないことを、彼女は熟知している。しかし、最終的に運命は自分で選び取るものであり、苦境を乗り越えて相手を許せる者にしか幸せを掴むことはできないと、物語の結末を通して言外に語る。病的なドラマの背後に、まっとうで強靭な人生観がある。30歳にもならない作者がどうやってこの心境に達したのか、感嘆するばかりだ。

  • もう20年以上も前、大学1年のとき「英文学講読」という授業でこの作品にふれた。授業でふれられた原文は全体のほんの一部で、あとは邦訳で「読んだつもり」という体たらくだったけど。。。

    ごく最近になって、全くひょんなきっかけでこの作品をもう一度読んでみようかという気になった。どうやら21世紀になって、3種類の「新訳」が出ているらしい。その中で上下巻分冊でない(要するに一番安価な)新潮文庫版を買って読み始めたのだが、どうも読んでいてクラクラする。言っちゃなんだが、下品で行儀の悪い表現が多く、代名詞の指すものが不明瞭なのだ。

    amazonでは光文社文庫版が好評のようだったので立ち読みしたところ、新潮とあまり違いを感じず。そしてこの岩波も立ち読みしたら、すんなりすらすら読める。この時点で改めて上下巻ゲットし、漸く読了。いやぁそれにしても気づいたら随分熱心に入れ込んでいたもんだ(笑)

    内容的には、この歳になって改めて感じるものがいくつもある。ほんの一例だが「墓を暴く」という行為の意味なんぞ、ハタチ前の青二才にはピンとこなかったけど、今なら身震いをもって感じ取れる。他にもシンメトリーの妙とか、怨念とか、切り口は豊富。いつでも読めるし、読んだその時々で様々な感想を抱ける作品だ。

    新訳の出来・不出来は、おそらく橋本治がかつて『桃尻語訳・枕草子』で言っていた「直訳で分かりづらいのは清少納言の表現力の問題!」に通じるもののような気がする。要するに、岩波の新訳はその辺を親切に訳し直してくれている。ストーリーをつかむには岩波が最適かも。

  • 全二冊。必読。小説はこうでなくっちゃというかんじ。爽やかさに欠ける、癖だらけの登場人物たちを一人残らず好きになってしまう。作者ブロンテが生涯故郷を出なかったという事実が興味深い。

  • とことん重苦しいし狂気すら感じる。所々ホラーかってくらい怖いし。人間てここまで心すさんじゃうのかと思うと人間そのものについて凹みそうになる。文章自体は読みやすいけど、なんかもうねぇ‥うん(´ω`;)
    --
    アンナカレーニナのレビューつながり。読み応えあるって聞いて。

  • 読み進めるほどに先が気になる名作でした。( ̄ー ̄)

    ☆詳しいレビューは<a href="http://ihuru.blog46.fc2.com/blog-entry-862.html" target="_blank" title="コチラ">コチラ</a>

  • 2018年02月11日に紹介されました!

  • 2017.11.23 読了

  • 昔ながらの名作は読みにくいものが多いけど、その中ではすらすら読み進められた。キャサリンとヒースクリフの恋愛物語とおもいきや、最終的にはそういうわけでもないらしい。

  • 現在(上)の半分ぐらい。何度も途中で挫折した本書、今回こそ読み終われるか?! キャラクターや土地の名前が楽しい。

    その後、(上)読了!
    イメージしていた「嵐が丘」(ロミオとジュリエットのような壮大ラブロマンス)とは大分違ってもっと皮肉でドライな感じがするが、それでも面白い。
    主人公を含めて、登場人物全員が性格に難ありなのも、意外。

    それぞれの人物の行動は、どうしてそうするのか?と思ってしまうものが多い(時代が違うからかも知れない)が、重要シーンで繰り出されるキャサリンやヒースクリフの台詞は、非常に真実をついているようで、胸を打たれるものがある。

  • ネリーの語りまでが長い。
    登場人物がとらえにくい。
    皆狂っていて、嵐が丘にとりつかれている。心を尽くしても贅をつくしても
    満たされない寒々しさが苦しい。

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