ジーキル博士とハイド氏 (岩波文庫)

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レビュー : 71
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003224229

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  • 弁護士アタスン氏の古い友人である医者のジーキル博士には恐るべき秘密が隠されていた。
    アタスン氏の住むロンドンの街では不気味な人物ハイド氏に関する奇妙不可解な事件が起きていた。アタスン氏は友人であるジーキル氏とハイド氏に謎の接点があることが分かってくる。
    アタスン氏はついに友人のラニョン医師の手記とジーキル氏の陳述書から真実を知ることになる。

    この『ジーキル博士とハイド氏』は従来より人間心理の二重性に触れた作品として知られている。ジーキル氏は資産家の家に生まれ、幼い頃より努力と徳の節制した生活をしてきた。しかし、彼は欲望に旺盛であり、そういった欲望を節制により抑圧してきたのである。
    だが、のちに人間本来の二元性に気づいたジーキル氏は善悪二元の完全分離を夢見て、ついにその秘薬を完成させた。

    人間誰しもが持つ善悪を分離するという発想もさることながら、邪悪な面を凝縮したハイド氏は善の部分がなく歯止めがないため、次第にジーキル氏自身が変身をコントロールできなくなるという展開は、人間の心理をよく分析した筆者一流の怪奇ストーリーである。

  • 今まで読んだこともなく、話も知らなかった。とても面白かったが表紙がネタバレだったので残念だった。

  • アタスン氏の語りにより進められる、博愛家で有名なジーキル博士と残忍なハイド氏の奇妙な関係。なんとなく二重人格の話?という印象を持っていたのですが、読んでみると、そんな単純な話ではありませんでした。
    良い人と思われたい。だけど、欲望のままに自分を満足させたい。清さや愛を求める心と、罪や享楽を求める欲望を併せ持つのは、いたって普通な人間の姿だと思います。だけど罪にふけりすぎると結果自分自身を滅びへと招いてしまう。でも相反する二つの心を持っているのはつらい。人の持つ葛藤をこの物語はよく現していると思います。
    そう、そして、ジーキル博士に言いたいのは、そんな罪人のあなたを主は愛している、ということです。

  • 名前だけは聞いたことのある有名な作品。二重人格の男が主人公ってことしか知らなかったんだけど、ここまで高尚な作品だったとは…。ペラペラの本だけど凄く読み応えがあって、とても面白かった。善と悪の戦い。最後には悪に屈してしまった博士が切ない。人は悪しき心には勝てないのかな…。ハイド=hide(隠れる)という命名にも感服。時の洗礼を受けた作品はやっぱり損なわれない魅力があると改めて実感。2011/353

  • 面白いのでサクサク読めた。
    人間の中で善悪が両立しているという博士の話も分かるしハイドが純粋な悪の為、存在自体に嫌悪感を覚えるというのも面白いと思った。
    ただ、最初のアスタンとエンフィールドの関係性について事細かに描写されていたが特別本編に関わる話がなかったのが少し不思議だった。

  • 短いものでありながら、直接語ることのほとんどない「ハイド」という悪の存在をジーキル博士の内面から描き出していた。読了して、彼らには二重人格というより、表裏一体の言葉が適切なのではないかと思った。多重人格の話として、ビリー・ミリガンについても読んでみたいと思った。

  • 発行当時はショッキングだったろうと思われる内容。これが先駆けだったことを思うと、時代も感じる。

  • 二重人格の代名詞。ずっと昔に読んだが、ミュージカルを観たので再読した。人間、抑圧されすぎていたらダメになるんだなあ。自分らしく生きないと綻びが生じてくる。

  • ジーキル博士とハイド氏。二重人格、解離性同一性障害をテーマにした不朽の名作。二重人格者や解離性同一性障害者を表すとき、いまだにジーキル博士とハイド氏と言葉が使われていることにこの小説の偉大さがわかります。100年以上も前のお話だけれど、全然古臭くない。むしろ現代に通じる内容です。

  • 何となく知っていたキャラクターだったけど、小説として読んだのは初めて。
    ジキル博士がハイド氏になる過程、ジキル博士の苦悩がよくわかった。
    面白かった。、

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