- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003224311
感想・レビュー・書評
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大英帝国時代の社会全体が豊かになってきた頃、貴族階級から中産階級の社会の権力を独占する地位にある男性たちの共通神話のような小説だと思い、大英帝国時代の中産階級はどんなふうだったかしらとググってみたらこのページを見つけた。
https://www.ssf.or.jp/ssf_eyes/history/sports/04.html
トム・ブラウンの学校生活が文中で出てくる。
トム(トーマス)もブラウンもよくある名前で、日本だと佐藤太郎みたいなイメージかな。
愛される理由はわかる本だけど、私の琴線には触れないので途中でやめた。最近は途中でやめる本が多い気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イギリスのパブリックスクールっていうのは良家の坊っちゃん方が集まるのかと思っていたが、出身は良家なのかも知れないが、内実はとんでもない悪ガキ共だった。
けれど、寮生活での上級生からの感化(よいのも悪いのも両方感化はある)や、校長からの感化が、彼らを変える。
団結力や、紳士としての振る舞いを学んでいったりして、紳士というのはこうして作られていくのか……
上巻はトムの悪ガキ時代、下巻は彼の未来に期待を抱く人々の手助けによって、そして彼がよき同級生や同室生の感化で、深く考えるようになって、成長してゆく。
ビールを学生たちが普通に飲んでる、というか、学校から飲み物として寮で支給されていて、これは果たしてアルコール含みだが当時はよかったのか、そうか、と。
馬車の屋根に乗って移動するのが当たり前、だとか、勉強室が寮内にあって個人か複数人共有だったり、食堂やらおやつに買い食いやら、どんな遊びをしていたのか…こういうこまごま生活がおもしろい。