船出(上) (岩波文庫)

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本棚登録 : 71
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003229125

感想・レビュー・書評

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  • 「つまり問題は、君と本当に話せるか、ということなんだ。君に理性が備わっているのか、それとも他の女性と同じなのか?」
    「(本を貸すのは構わないが)君はその価値がわかるというのかい?(エドワード・)ギボンが試金石だ。女性となると、言い当てるのが非常に難しい。つまり、わからないのは、訓練が欠けているのか、生まれつき無能力だからか、自分には見当がつかない。ただ君がいかに愚かな生活をしてきたかと想像できる。長い列を作ってぞろぞろ歩いてきただけ」即座に頰っぺたつねるぞ。どの口がゆうてるの!

  • 他の人のレビューにあるとおり、ウルフの処女作にしてウルフ要素があれこれ入っている。ダロウェイ夫人が「二度と会わないだろう人」として冒頭に出てくる。
    主人公のレイチェルはウルフ自身ではなく「世間知らずの(矯正されるべきという批判を込めた)若い女性」なんだろうと思ったが、ウルフがこれを書いたのは33歳か。やはり24歳のレイチェルよりは年上。若い女性の恋を19世紀小説ぽく読めてリーダブルではあるが、恋の最中に死んでしまう(まさかね!)ので成長しきらずに終わってしまうのが物足りなくはある。
    相手として、高慢で醜いハーストとイケメン(らしい)ヒューウェット、前者を選んでいたらもっと面白かったのに。
    これはヒューウェットの台詞。「家の中で女性たちはいったい何をしているのか(中略)ぼくらはいつも女性について書いているー罵倒したり、からかったり、あるいは崇め奉って。しかし、女性自身から来る言葉は何もない。」「表に出るのは男の見たこと、考えたことばかり、そうだろう?(中略)血が煮えくり返らないかい?もしぼくが女なら、銃で頭を打ち抜いてやる。きみらも僕らを嘲笑っているんじゃないかい?まったくもってばかげていると思わないかい?」

  • ウルフのスタートって実はジェイン・オースティンだったのか、と。以後の作品のイメージで、もっと新しい作家だと思っていたが、このデビュー作は想像に反して古典の流れを強く汲んでいるように感じた。

  • 感想は下巻で。

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著者プロフィール

イギリスの作家。1882年ロンドンで生まれる。作家・芸術家・批評家のサークル〈ブルームズベリー・グループ〉に加わり、1915年、第一長篇『船出』を発表。〈意識の流れ〉の手法を用いた『ダロウェイ夫人』(25)、『燈台へ』(27)、『波』(31)で先鋭的なモダニズム作家として高い評価を得た。1941年、『幕間』(没後出版)の完成原稿を残して入水自殺。

「2020年 『フラッシュ 或る伝記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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