イングランド紀行 下 (岩波文庫 赤294-3)

  • 岩波書店 (2007年9月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (300ページ) / ISBN・EAN: 9784003229439

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  • 下巻ともなると、工業都市を北上していくので暗い記述になりがちです。それはそれとして貴重な観察記録ですが、プリーストリーの筆はそこで終わりません。たとえば、

    今回の旅行で見いだした多くのイングランドの美点を私は思い浮かべた。一例として、イギリス人一般に見られる生まれつきの優しさや礼儀正しさがある。薄汚い工業の町で数日過ごしたときに見たよりも多くの下品さや自己中心的態度をウエスト・エンドの劇場で目撃したことがある。薄汚い工業の町のほうが、住民はどうしようもなく野蛮であると思われるが、実際はそうではない。みじめな失業生活を送っている夫婦が「でも私たちより不幸な人がたくさんいるんですから」と口にするのを私は何度耳にしたことか(p.299)

    というくだりなど、読んでよかったと思えるところです。

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著者プロフィール

学習院大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。
著書に『シェイマス・ヒーニーー現代アイルランドの詩神』(国文社、1998年)
   『ラドヤード・キプリングー作品と批評』(共編著、松柏社、2003年)
訳書にケヴィン・ラシュビー『女王陛下のダイヤモンドーインドからの道』(中央公論新社、2004年)

「2005年 『キプリング 大英帝国の肖像』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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