フランクリン自伝 (岩波文庫)

制作 : 松本 慎一  西川 正身 
  • 岩波書店
3.60
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本棚登録 : 920
レビュー : 74
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003230114

作品紹介・あらすじ

科学者であるとともに出版業者、哲学者、経済学者、政治家、そして何よりもアメリカ資本主義の育ての親であったフランクリン(1706‐90)。その半生の記録がここに淡々とつづられている。

感想・レビュー・書評

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  • 久々にめぐり合った素敵な本でした。
    ベンジャミンフランクリンと言えば、科学者、出版業者、哲学者、経済学者、政治家、アメリカ資本主義の父など多才であるゆえ、フレンチ、イタリー、スパニッシュを軽くマスターしてしまう人。
    ここまでスゲーと何やらどこかの貴族とかお家がいい坊ちゃんだとか思ってしまうのだが、貧しく卑しい生まれであったとフランクリンはよく引き合いに出している。

    そこで空っぽの頭で何で彼がこんなにすげーの?って考えてみた。

    やぱチョー有名なフランクリンの十三徳でしょ。
    1. 節制 飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。
    2. 沈黙 自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
    3. 規律 物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
    4. 決断 なすべきをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
    5. 節約 自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。
    6. 勤勉 時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
    7. 誠実 詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出ですこともまた然るべし。
    8. 正義 他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
    9. 中庸 極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。
    10. 清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
    11. 平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。
    12. 純潔 性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに耽(ふけ)りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。
    13. 謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。

    7つの習慣のコヴィー先生の言葉を借りるならば、ミッションステートメントって奴だね。
    彼の最たるものは、毎日十三徳をチェックして日々の悪しき習慣を徹底的に排除し、良き行いを習慣にしてしまった点である。特に一定期間にどれか一つに注意を集中させ、その徳が習得できたら、また次の徳へといった具合でだ。
    その徳たちは数百年たっても、彼の文章全体に宿り、たった一度の人生をどう生きるか、そのひとつの解を与えてくれる。文才というものがあるのも一役買ってはいるのだが、何より事細かに記されている彼の勤勉さ、節制、配慮の行き届いた人への接し方、彼の人となりが自己を振り返らせる機会となる。ここまで人は模範的に立派に生きられるだろうかとも思ったが、それこそ十三徳を追求していた結果なんだろう。勤勉さが彼を多才にし、節制が多くの富を生み出し、若い頃磨いた文才が彼を有利な立場に導き、決して争わない物腰柔らかい接し方が多くの友を連れてきた。

    最初は何も持たざる者であった彼が、それなりの財産と素晴らしい名声を日々の努力で手に入れたという事実が僕を元気にさせてくれる本でした。

  • 個人的には科学者としての側面ばかり認識していたが、
    本書を通して実に幅広く、かつ目覚ましい活躍をした人物であり
    また著しい立身出世を成し遂げた人物でもあるということを知った。

    十三の徳については、その内容自体もだがいかにして身に付けていくか、ということの説明に大きな価値がある。

    自分は俗物なのでなかなか実践はむずかしいが、それでも目指すものとして心においておくだけでもいくばくか違うだろう。

  • おもしろいかおもしろくないかでいうと、まあ別におもしろくはないけれど、アメリカを代表する偉人の割には飄々とした語り口で、終始ドヤ口調で自分の功績を語るのはいかにもアメリカンなのかな。とにかく人生で成功するためには真面目さと質素倹約が第一だと説いている。

  • 新書文庫

  • 161028読了。
    月間の目標を達成。
    13の徳目が有名だが、富に至る道も珠玉。
    元々ハイスペックの人が謙虚に人脈作りに励んで根回ししたら叶わないっすよ。

  • アメリカ建国頃の空気が分かる良著。
    あと、ベンジャミン フランクリンが偉い人で、愛地球博でフィーチャーされてたのも頷けます(^^;;

  •  教養的読書。ベンジャミン・フランクリンといえば100ドル札紙幣に描かれているアメリカ合衆国建国に大きく貢献した人物として有名である。フランクリンは決して恵まれた家庭に生まれたとは言えず、植字工など苦労の多い時期を経験している。そこからの立身出世の物語はアメリカンドリームの原型なのだろう。フランクリンは自身で定めた「13の徳」の実践などから、勤労で実直な人物だったことが自伝から窺える。その影響は後にM.ウェーバーがプロ倫で資本主義の源流として言及したほどである。それだけの功績を遺した人物の自伝が現在でも読めることは大きな遺産だと感じる。

  • 米国独立運動の中心人物のひとりとして活躍したベンジャミン・フランクリンが、概ね50歳台までを自ら描いた半生記である。(死去したのは84歳)
    フランクリンは、政治家としてのほかに、外交官、実業家、著述家、物理学者、気象学者として幅広い業績を残した万能人であったが、本自伝で語られる勤勉性、探究心の強さ、合理主義、社会貢献は、まさに建国直後の米国の理想的人間像を象徴しており、本自伝は米国のロング&ベストセラーの一つとなっている。米ドルの100ドル札の肖像がワシントンでも、リンカーンでもなく、フランクリンであることからも、その存在の大きさがわかる。
    日本でも、明治時代にサミュエル・スマイルズの『自助論(西国立志編)』とともに盛んに読まれ、また、福沢諭吉の『福翁自伝』に影響を与えたとも言われる。
    本作品では、自らの体験が、失敗も含めて率直に語られているが、そのスタンスは常に前向きである。失敗についても、そこから何を学んだかが記されており、著者が、単なる回顧録としてではなく、次世代の若者へ伝えるものとして書かれたことがわかる。特に、道徳的完成に到達することを目指して作った「十三徳」では、「第一、節制~飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ」、「第四・決断~なすべきことをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし」、「第十一、平静~小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ」など、具体的なものから理念的なものまで心掛けが示されている。
    また、本書では、自伝とは切り離されて出版され、主に勤勉と節倹の説いている『富に至る道』も付け加えられている。

  • 避雷針を作った人 正岡子規が日課のように読んだ

  • 信じる事と自分を自制すること
    それが己を高める第1の条件だと
    フランクリンは示してくれます

    自伝ではありますが自分の思い描いたものを
    手に入れるために勉強しますし
    強い志を持つ同じような人が集まればいいなにかが生まれることを教えてくれます

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