フランクリン自伝 (岩波文庫 赤301-1)

  • 岩波書店 (1957年1月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (298ページ) / ISBN・EAN: 9784003230114

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

自己啓発や人生の哲学に興味がある人にとって、非常に参考になる内容が詰まっています。著者の生涯を通じて培った「十三得」は、特に日常生活に役立つ具体的な指針を提供しており、自己改善を目指す人々にとって実践...

感想・レビュー・書評

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  • デール・カーネギーの『人を動かす』に記述のあったアメリカ資本主義のキーパーソンであるフランクリン自伝を手に取ってみた。恐らく原文ではとても素晴らしいことを書いてあるのだろうと思うも、自分には直訳風の日本語訳が合わずしっくりいかない。原文を読めるような語学力がないのが残念。中でも有名らしい十三得を記す。毎日自問しこれを習慣化していくべしとの事。
    いきなり食べ過ぎなワタクシである。
    ≪十三得≫
    第一  節制…飽くほど食うな、酔うほど飲むな
    第二  沈黙…駄弁を弄するな
    第三  規律…物は場所を決め、仕事は時間を定めよ
    第四  決断…なすべきことをなさんと決心しべし
    第五  節約…浪費するな
    第六  勤勉…時間を空費するな、益有ることに従え
    第七  誠実…詐りを用いて人を害するな
    第八  正義…他人の利益を傷つけるな
    第九  中庸…極端を避け、激怒を慎め
    第十  清潔…身体、衣類、住居の不潔を黙認するな
    第十一 平静…小事、日常茶飯事に平静を失うな
    第十二 純潔…性向に耽り頭脳を鈍らせ信用を失うな
    第十三 謙譲…イエス、ソクラテスに見習え

  • ## 感想


    「勤勉と節倹の徳」
    この本をまとめるなら、この言葉になる。
    印刷、消防、大学設立、病院建設など、公のために骨を折り、果てはアメリカ独立運動の立役者として、後世に大きな影響を与えたベンジャミン・フランクリン。
    「私はいままでの生を初めからそのまま返すことに少しも異存はない。」
    そう言い切るフランクリンの人生における成功の秘訣」は、『勤勉と節倹による徳』だと言う。
    真面目に働き、無駄なことに時間とお金を使わない。
    そうすることで信用を得られ、成功に繋がっていく。
    こうした考え方は、以前読んだ渋沢栄一の『論語と算盤』に近いものがあると感じた。
    私たちが生きる現代は、フランクリンが生きた時代に比べて、はるかに多くの情報が世界中を飛び交い、人類は発展したように思う。
    しかし一方で、人類が歩んできたために生まれた問題が山積されている。
    自分だけが儲かれば良いというのではいけない。
    人が生まれるのは長い歴史の中で先祖がその時々で懸命に生きてバトンを繋いできたからであって、そのバトンは次世代に繋いでいかなければならない。
    人が生きるのは、それぞれができる何かしらの形で、世界に対して良いものを残して、次に繋ぐことだと、私は思う。
    私は今、勤めてきた会社の中で新事業を立ち上げる立場にある。
    これまでにお世話になった方々に報い、そして次世代に良い形でバトンを渡せるように、自分の仕事の時間を使いたいと考え、社内で手を挙げ、自ら望んでその立場に身を置いた。
    あくまで会社に雇われている身ではあるが、だからこそできる時間とお金の使い方がある。
    私の場合はそれで世界に貢献するべきだと考えている。
    本書にこんな言葉がある。
    「時間をむだ使いするな。時間こそ、人生を形作る材料なのだから」
    これからはより一層、自分の時間を世界を少しだけ良くするために使いたいと気の引き締まる一冊になった。


    ## メモ


    私はこの幸運な生涯を振返ってみて、時に次のようなことが言いたくなる。「もしもお前の好きなようにしてよいと言われたならば、私はいままでの生を初めからそのまま返すことに少しも異存はない。ただし、著述家が初版の間違いを再版で訂正するあの便宜だけは与えてほしいが」そうした便宜が与えられれば、ただ間違いを訂正するだけでなく、生の玉命の悪い出来事を工合の良いものにかえることが、あるいはできるしょうからだ。(p8)



    同じ町にいま一人ジョン・コリンズという本好きの青年がいて、私はその男と仲よしになった。私たちは時々議論をしたが、二人とも議論が大好きで、互に相手を言い負かしたいと心から願ったものだ。ついでながら言うが、この議論好きという性質はともすると非常に悪い癖になりやすいもので、この性質を実地に生かすとなると、どうしても人の言うことに反対せねばならず、そのためにしばしばきわめて人付きの悪い人間になり、こうして談話を不快なものにしたり、ぶちこわしたりしてしまうほかに、あるいは友情がえられるかも知れない場合にも不愉快な気持を起させ、恐らく敵意をさえ起させるのである。私にこうした議論好きの癖がついたのは、父が持っていた宗教上の論争の書を読んだからである。その後私の見たところでは、思慮ある人物は選にこの悪癖に陥らない。(p24)


    兄や他の連中が食事のために印刷所を出て行くと、私はひとり後に残り、大急ぎで軽い食事(それはたいていビスケット一つかパン一切れと、一つまみの乾葡萄か菓子屋から買って来るパイーつ、それに水一杯ぐらいのものであった)をすませ、みなが帰って来るまでの時間を勉強にあてることができたからだが、飲食を節するとたいてい頭がはっきりして理解が早くなるもので、そのため私の勉強は大いに進んだ。(p27)


    ただ謙遜な遠慮がちな言葉で自分の考えを述べる習慣だけはこれを残し、異論が起りそうに思えることを言い出す時には、「きっと」とか、「疑いもなく」とか、その他意見に断定的な調子を与える言葉は一切使わぬようにし、そのかわりに、「私はこうこうではないかと思う」とか、「私にはこう思われる」とか、「これこれの理由でこう思う、ああ思う」とか、「多分そうでしょう」とか、「私が間違っていなければこうでしょう」とか言うようにしたが、この習慣は、自分が計画を立ててそれを推し進めて行くにあたり、自分の考えを十分に人に呑みこませてその賛成をうる必要があった場合に少からず役に立ったように思う。いったい談話の主要な目的は、教えたり教えられたり、人を喜ばせたり説得したりすることにあるのだから、ほとんどきまって人を不快にさせ、反感を惹き起し、言葉というものがわれわれに与えられた目的、つまり知識なり楽しみなりを与えたり受けたりすることを片端から駄目にしてしまうような、押しの強い高飛車な言い方をして、せっかくの善を為す力を減らしてしまうことがないよう、私は思慮に富む善意の人々に望みたい。(p29)


    理性のある動物、人間とは、まことに都合のいいものである。したいと思うことなら、何にだって理由を見つけることも、理窟をつけることもできるのだから。(p58)


    彼は相変らず飲みつづけ、毎土曜の夜には、この気違い水のために、せっかく稼いだ給料の中から四、五シリングも支払わないではいられなかった。こんな費用は私にはまったく不要だったわけである。気の毒にもこうして職工たちは、いつまでたってもうだつが上らないのである。(p75)


    人はみな世の中の舞台に登場するにって、それぞれ適当な時期を待つべきだということです。人の気持はもっぱら目前の一瞬間だけに向けられているため、私たちは最初の一瞬間のあとになお多くの瞬間がつづくこと、したがって人は生涯のあらゆる瞬間に合うように行動しなければならぬことを忘れがちです。(p124)


    何かある計画をなしとげるのに周囲の人々の助力を必要とする場合、有益ではあるが、自分たちより
    ほんのわずかでも有名になりそうだと人が考えやすい計画であったら、自分がその発起人だという風に話を持ち出しては、事はうまく運ばない。そこで私はできるだけ自分を表面に出さないようにして、この計画は数人の友人が考えたことで、自分は頼まれて皆から読書家と思われている人のところを話して廻っているのだと説明した。この方法をとってからというもの、仕事は一段と円滑に運んだ。その後もこのような場合にはいつもこの手を使ったものだが、大概うまく行っているところから言って、私は心からこの方法を勧めることができる。現在名誉心を満足させることを少し我慢すれば、後で借いは十分に来るのである。誰の功績か、しばらくはっきりしないような場合には、君よりも名誉心の強い男がそれをよいことにして自分の手だと主張することもあるだろうが、そういうことがあっても、やがては君を嫉んでいる者ですら、偽りの名誉をはぎとって、正常な持主にそれを返そうと公正な態度をとりたい気持になるものである。(p131)


    第一 節制
    飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。
    第二 沈黙
    自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
    第三 規律
    物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
    第四 決断
    なすべきことをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
    第五 節約
    自他に益なきことに金銭を費すなかれ。すなわち、浪費するなかれ。
    第六 勤勉
    時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
    第七 誠実
    割りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出だすこともまた然るべし。
    第八 正義
    他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
    第九 中庸
    極端を避くべし。たとえ不法を受け、貸りに値すと思うとも、激怒を加しむべし。
    第十 清潔
    身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
    第十一 平静
    小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。
    第十二 純潔
    性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに貼りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし借用を傷つけるがごときことあるべからず。
    第十三 謙譲
    ィエスおよびソクラテスに見習うべし。(p138)


    実際われわれが生れ持った感情の中でも自負心ほど抑えがたいものはあるまい。どんなに包み隠そうが、それと戦おうが、殴り倒し、息の根をとめ、ぐいぐい抑えつけようが、依然として生きつづけていて、時々頭をもたげ、姿を現わすのである。恐らくこの物語の中にもしばしばその自負心が姿を見せることであろう。なぜかと言えば、私は完全にこれに打勝ったと思うことができるとしても、恐らく自分の謙護を自負することがあるだろうから。(p151)


    またこの企ての規模が、一見ばか大きいからと言って、私は少しも圧倒されはしなかった。なぜかと言って、相当の才能のある人物ならば、最初によい計画を立てて、自分の注意を脇にそらすような娯楽や他の事業などには一切眼もくれず、その計画の選行を確一の研究とも仕事ともするかぎり、かならずや人類に偉大な変化を与え、大事業を炭親することができると私はつねづね考えているのだから。(p155)


    さらになく、しばらくしてから次のような方法を用いることにした。彼の蔵書に、ある非常に珍らしい本があると聞いたので、私は手紙を書き、その本を読んでみたいのだが、四、五日拝借させていただけまいかと頼んでやった。するとすぐ彼は本を送ってよこした。私は一週間ほどして、その厚情に感謝する品の手紙を添えて返却した。その後州会で会ったところ、それまでにないことであったが、向うから話しかけてくれた。しかも非常に感な態度であった。そしてその後あらゆる場合に私に好意を示してくれたので、私たちは仲のよい友達になり、二人の交わりは彼が死ぬまでつづいた。私が覚えている諺に、「一度面倒を見てくれた人は進んでまた面倒を見てくれる。こっちが恩を施した相手はそうはいかない」という古いのがあるが、これはこの謎が本当だということを示す一例である。これを見ても分るように、他人の敬意のある行動を懐んでこれに返報し、敵対行為をつづけるよりも、考え深くそれを取りのけるようにするほうがずっと得なのである。(p165)


    トマス知事はこの中で説明されているストーヴの構造がひどく気に入って、数年の期間中専売特許権を与えようと言ってきた。しかし、私はこういう場合につねづね自分には重要と思われる一つの主義があったので、これをことわった。つまり、われわれは他人の発明から多大の利益を受けているのだから、自分が何か発明した場合にも、そのため人の役に立つのを喜ぶべきで、それを決して惜しむことがあってはならないという考えである。(p188)


    人間は何かやっている時が一番満足しているものである。というのは、仕事をした日には彼らは素直で快活で、昼間よく働いたと思うものだから、晩は楽しく過すのであったが、仕事が休みの日にはとかく巡らいがちで喧嘩っぽく、豚肉やパンや何かに文句をつけ、終日不機嫌でいるのだった。それで私はある船長のことを思い出したのである。彼は部下の者にたえず仕事をあてがっておくことにしていた。ある時航海士がやってきて、仕事はすっかりすんで、もう何もさせることがないと告げると、彼は言ったものである。「では錨を磨かせるがいい」(p235)


    「人生を大切に思うと言われるのか。それならば、時間をむだ使いなさらぬがよろしい。時間こそ、人生を形作る材料なのだから」(p276)

  • 図書館で借りた。
    ベンジャミン・フランクリン、アメリカ合衆国建国の父として並べられるうちの一人。と言っても大統領などトップに登り詰めた訳ではないので、知らない人も少なくないかと思う。
    政治家ではあるが、科学者や出版業者の側面もあり、私は「アメリカの渋沢栄一的な人かな?」と思った。私が知ったきっかけも科学者的側面だ。電磁気学の本で、有名な実験「凧揚げで雷が電気であることの証明」で知った。
    そんな人の自伝が岩波文庫として、しかも赤(アメリカ文学)として残っている。それはなぜかと言うと、社会人がよく読むジャンル「自己啓発本」としてベストセラーになったかららしい。

    たしかに怒るより好みから入り込むコミュニケーション術であるとか、女性の教育の考察であるとか、様々な側面で参考にはなる。現代でよく聞く定説が、ところどころで感じ取れる。
    ただ読んでみて私の感想は、おじさんの半生自慢の印象のほうが強いかな(笑)

  • フランクリンの生い立ちとかはあまり興味ないし読み物としてもさほど面白くもなかったので読み飛ばしたが、周囲から評価され社会に貢献し続けている人生だったということはなんとなくわかった。
    13の徳を積む具体的な方法、その週に重視し反省する徳目を定義するという話についてはかなりよさそうなので実践しているところ。そこだけ読めばこの本の6割くらいの価値はあるような気がする。

  • ”「フランクリンの十三徳」が有名だが、巻末の付録「富に至る道」を興味深く読んだ。
    暦のなかで毎日良い言葉に触れていたとしても、いざ欲望の対象が目の前に来ると、教訓が吹き飛んでしまうことをもシニカルに描いた小ストーリー。いろんな意味を感じる。

    なお、十三徳については、小さな工夫が随所にあることを改めて認識した。
    ・明確を期するために、少数の名称に多くの意味を含ませるよりも、名称は沢山使って、各々の含む意味はこれを狭く限定しようと考えた。(p.137)
    ・同時に全部を狙って注意を散漫にさせることはしないで、一定の期間どれか一つに注意を集中させ、その徳が修得できたら、その時初めて他の徳に移り、こうした十三の徳を次々に身につけるようにして行ったほうがよいと考えた(p.138)
    ・1つの徳をさきに修得しておけば、他のいずれかの徳を修得するのが容易になろうとも思ったので、私は前に挙げたような順序に徳を並べたのである(p.138) ※苦手な順ではなく、身につけやすくなるように。
    ・最初の一週間は、節制に反する行為はどんな小さいことでもこれを避けるように十分に用心し、他の諸徳は格別に注意しないでなるように任せておき、ただ毎晩その日に犯した過失を書き込むことにしたのである。(p.140-141)
    ・こうして最後まで進んでいくと、十三週間で全コースを一と廻りし、一年には四回繰り返すことができよう。(p.141) 4週ずつを13個まわすよりも身につきそう。マンディーノ本との違いはここか。

    自分なりの十三徳をつくって実践しよう。
    1つめは「振返」。これを身につけると、先の習慣化に大いに資するはずだし、いまできていないことだから。

    ※富に至る道は、ブログへ抜き書き(なんと103個も教訓が書かれていた)。
     <関連リンクとして設定>

    <キーフレーズ>
    ★ある男があって私の近所の鍛冶屋から斧を買い、斧の表面全体を刃の部分と同じように光らせてくれと頼んだ。鍛冶屋は砥石の車輪を廻してくれるなら、望み通り光らしてやろうと(略)
     「もっと廻しなさい。その中にだんだん光ってきますよ。これではまだ所々しか光っちゃいませんよ」
     「そりゃそうだが」と男は言った、「私には所々しか光っていない斧が一番いいようだから」
     私は多くの人の場合、こうであったろうと思う。彼らは私が用いたような方法を知らないために、このほかの徳不徳の点でよい習慣を身につけ、悪い習慣を破ることの困難に出会うと、これと戦うことを断念し、「所々しか光っていない斧が一番いい」と結論を下してしまうのである。(p.146)
     ※これ、ある。

    ・事実、規律の点では、私の悪癖は矯正しがたいものがあった。年を取って記憶力が衰えた今では、この徳の不足を身にしみて感じている次第である。しかし、大体から言えば、私は自分が心から願った道徳的感性の域に達することはもちろん、その近くに至ることさえできなかったが、それでも努力したおかげで、かような試みをやらなかった場合に比べて、人間もよくなり幸福にもなった。(p.147)
     ※心から願った、が重要! この記述をしているフランクリン氏は79歳!!

    ・私は1つ1つの徳について、短い註釈を書き、その徳を持つことの利益と、その反対の悪徳に伴う害を示すつもりであった。そして署名は、『徳に至る道』とする考えであった。(略)
     しかし、この註釈を書いて公刊しようという私の考えはけっきょく実現されないでしまった。(p.148-149)
     ※「富に至る道」の続編の予定だった? 自伝を書くことを強く勧めてくれたベンジャミン・ヴォーン氏の手紙にも記載あり。(p.120)

    ・各会員は問題の提出その他ジャントー・クラブと同様な規則を持つ従属クラブをめいめい創設することに努める、ただし、ジャントー・クラブとの関係は知らせないでおくというのである。(p.163)
     ※「ある大規模な計画」がこれ。「人類全体の利益の見地」から「修徳同盟」を興す。
     ※陰徳という意味で隠しているのかと思ったけれど、意見が広まるという実利を兼ねていたみたい。p.164の記述より。

    <きっかけ>
     人間塾 2015年4月の読書会課題図書となったため再読。
     手元の本には2004/7/6読了、とのメモあり。(2004年4月24日 第64刷発行)
    →現在書店で販売しているのはおもに新版で、文字が大きくなりページ数も増えているみたい(上のページ番号は旧版のもの)”

  • ベンジャミン・フランクリン。

    健全な自尊心をもち、相当な読書好きで勉強をしたことがうかがえる。

    何故この本が古典となったのか? その価値は青年に向けて、節制や勤勉や誠実であることの重要性を、一庶民であったフランクリンがそれらの特性を養いながら立見出身できたところにあるのではないか。

    良い本は行動を促す本だと思うが、
    まさにこの本はそれだ。

  • 久々にめぐり合った素敵な本でした。
    ベンジャミンフランクリンと言えば、科学者、出版業者、哲学者、経済学者、政治家、アメリカ資本主義の父など多才であるゆえ、フレンチ、イタリー、スパニッシュを軽くマスターしてしまう人。
    ここまでスゲーと何やらどこかの貴族とかお家がいい坊ちゃんだとか思ってしまうのだが、貧しく卑しい生まれであったとフランクリンはよく引き合いに出している。

    そこで空っぽの頭で何で彼がこんなにすげーの?って考えてみた。

    やぱチョー有名なフランクリンの十三徳でしょ。
    1. 節制 飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。
    2. 沈黙 自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
    3. 規律 物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
    4. 決断 なすべきをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
    5. 節約 自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。
    6. 勤勉 時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
    7. 誠実 詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出ですこともまた然るべし。
    8. 正義 他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
    9. 中庸 極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。
    10. 清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
    11. 平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。
    12. 純潔 性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに耽(ふけ)りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。
    13. 謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。

    7つの習慣のコヴィー先生の言葉を借りるならば、ミッションステートメントって奴だね。
    彼の最たるものは、毎日十三徳をチェックして日々の悪しき習慣を徹底的に排除し、良き行いを習慣にしてしまった点である。特に一定期間にどれか一つに注意を集中させ、その徳が習得できたら、また次の徳へといった具合でだ。
    その徳たちは数百年たっても、彼の文章全体に宿り、たった一度の人生をどう生きるか、そのひとつの解を与えてくれる。文才というものがあるのも一役買ってはいるのだが、何より事細かに記されている彼の勤勉さ、節制、配慮の行き届いた人への接し方、彼の人となりが自己を振り返らせる機会となる。ここまで人は模範的に立派に生きられるだろうかとも思ったが、それこそ十三徳を追求していた結果なんだろう。勤勉さが彼を多才にし、節制が多くの富を生み出し、若い頃磨いた文才が彼を有利な立場に導き、決して争わない物腰柔らかい接し方が多くの友を連れてきた。

    最初は何も持たざる者であった彼が、それなりの財産と素晴らしい名声を日々の努力で手に入れたという事実が僕を元気にさせてくれる本でした。

  • 1.この本を一言で表すと?
    著者が自己形成の実験記録とてまとめた本。

    2.よかった点を3~5つ
    ・十三徳樹立(p137)
    →いずれも真っ当な内容だと思う。

    ・十三徳の管理表(p140)
    →日々の行動を記録し、欠点を可視化して改善するのは現代の手帳術に通じるものがある。

    ・事実、規律の点では、…この徳の不足を身に染みて感じている次第である。しかし、…私は自分が心から願った道徳的完成の域に達することはもちろん、その近くに至ることさえできなかったが、それでも努力したおかげで、かような試みをやらなかった場合に比べて、人間も良くなり幸福にもなった(p147)
    →理想と現実のギャップを冷静に認める姿勢が良いと思う。

    ・私がかように自分の勤勉ぶりを事細かに、また無遠慮に述べ立てるのは、…この物語全体を通して勤勉の徳がどのように私に幸いしたかを見てこの徳の効用を悟ってもらいたいからである(p101)
    →真面目に一生懸命働くことが重要であるという教えだと思う。

    ・日曜は私の勉強日だったので、日曜の集会には早くからでないことにしていたが、だからといって、宗教上の主義をまったくを持たないわけではなかった。(p133)
    →求めている説教が聞けないとわかったらお付き合いで参加することはしないというのは実利的な考えだと思う。

    ・私の発明を盗んで人が特許をとったのはこれだけではない。そのような時、私はかつて争ったことがない。というのは、特許を取って自分が儲けようという考えはないし、それに争い事は好まないからだ。(p188)
    →人格者だというのがわかる。

    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・アメリカの独立運動にどのように関わったのかというところが一切書かれていないと思う。

    3.実践してみようとおもうこと


    5.全体の感想・その他
    ・全体として、この本は自伝として書かれたものではなく人生の記録として書かれた本だと思う。

  • (「BOOK」データベースより)
    科学者であるとともに出版業者、哲学者、経済学者、政治家、そして何よりもアメリカ資本主義の育ての親であったフランクリン(1706-90)。その半生の記録がここに淡々とつづられている。

  • アメリカの父の一人といわれるベンジャミン・フランクリンの回顧録。勤勉さや正直に生きることの大事さを伝えている。またアメリカ国民の元々の性質を理解するにも良いとされていたため読んでみました。

  • 質素の美徳 が強みの建国の父とされる1人

  • アメリカの建国の息吹を感じられる。
    現代版の徳目を作ってみたい

  • 「徳」を身につけることの効用を論理的に解明し実践したフランクリン。謙譲な態度は人の信用を得て自分の考えに賛同させるのに効果的である、まずは節制と倹約によって富を築いてこそ誠実の徳を実践できる等々、精神論ではなく処世術としての徳であるところがユニークです。自身もある程度の富を得てからは「この町を(国を)良くしよう」と考えはじめ、街路の清掃などの小さいことから、軍備の増強、「合衆国」システムの基礎を置く、イギリスからの独立に尽力するなど政治の世界で活躍します。
    この自伝は前半の方が明らかに熱を入れて書かれていて(途中まで書いたところで多忙になり書く時間と熱意とを失ったもよう)、無一文から処世の基礎を身につけ、そこそこヤンチャもしつつ成り上がる青年時代が読み物としてとても面白いです。後半はやや「やったこと」の単なる羅列になってはいますが、独立戦争前のアメリカやクェーカー教徒の拓いたペンシルヴェニアという特異な州の雰囲気も楽しめます。ところどころに心に残る一節が埋まっていて、時を置いて何度も読みかえしたくなる本です。

  • 座右の書のひとつ。
    勤勉と節制


  • ●P24

  • 事前の知識としては、フランクリンはアメリカ資本主義の父、ということくらい。あと雷に関係すること。ほぼ何もしらず読んだが、思ったよりも人間臭く、共感を覚えた。前半は主に立志までの青年時代、後半は戦争に関連した話題となる。前半は少し動きが重たい気がしたが、後半は筆が早い。
    あとがきでわかるが独立戦争が関係しているよう。文筆家としての才能を遺憾なく発揮したからこそ、後世に残ったのでは、と感じた。アメリカの精神を理解するには欠かせない。

  • 人間の幸福というものは、時たま起こるすばらしい幸運よりも、日々起こって来る些細な便宜から生まれるものである▼相手を説得するために、正論など持ちだしてはいけない。相手にどのような利益があるかを、話すだけでいい▼老いた若者は、若い老人になる。ベンジャミン・フランクリン -1790 政治家・科学者

    あなたが転んでしまったことに関心はない。あなたがそこから立ち上がることに関心があるのだ▼もし木を切り倒すのに6時間与えられたら、私は最初の4時間を斧を研ぐのに費やすだろう▼馬の行きたい方向に馬を走らせるには手間も労力も要らない▼欠点のない者は取柄もない。エイブラハム・リンカーン -1865

    英には永遠の同盟国も永遠の敵国もない。あるのは永遠の国益だけである。パーマストン -1865 アヘン戦争を主導

    恐れはわれわれに自分の人間性を感じさせてくれる▼逆境に勝る教育はない▼愚か者はあれこれ思いをめぐらすが、賢い者は人にたずねる▼人間は環境の創造物ではない。環境が人間の創造物である▼評論家とは何者か。文学と芸術において成功できなかった人間である。ベンジャミン・ディズレーリ -1881

    絶対に失敗しない唯一の人間とは、何もやらない人間である。セオドア・ルーズベルト -1919

    屋根を治すとしたら、よく晴れた日に限る▼あなたの敵を許せ。だが、その名前は決して忘れるな。ジョン・F・ケネディ -1963

    恐怖は逃げると倍になるが、立ち向かえば半分になる。凧(たこ)がいちばん高く上がるのは、風に向かっているときである▼20歳までに自由主義者でなければ情熱が足りない。40歳までに保守主義者でなければ知能が足りない▼過去をより遠くまで振り返ることができれば、未来をより遠くまで見渡せる▼歴史は勝者によって作られる。しかし勝者は事実によって裁かれる。ウィンストン・チャーチル -1965

    もしきみを批判する者がいないなら、きみはおそらく成功しない。マルコムX -1965

    あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なのか。明日死ぬとしたら、生き方は変わるか? チェ・ゲバラ -1967

    あなたが正しいとき過激になりすぎてはいけない。あなたが間違ってるとき保守的になりすぎてはいけない。マーティン・ルーサー・キング・ジュニア -1968

    思い切り泣けない人は、思い切り笑えない。ゴルダ・メイア(イスラエル首相) -1968

    私はまた、私の敵にも感謝しなければならない。彼らが私を失望させようとしたことが、かえってこの仕事をやり通す力を私に与えたのである。ジョモ・ケニヤッタ(ケニアの初代首相) -1978

    考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となり、人格は運命となる。マーガレット・サッチャー -2013

    勇者とは怖れを知らない人間ではない。怖れを克服する人間である。ネルソン・マンデラ -2013

  • 基本的にはマウントとらせてもらいます作品なのはいいとして、もっとも読みたい時期のことが書かれていないのが残念。
    ーーーーー
    科学者であるとともに出版業者、哲学者、経済学者、政治家、そして何よりもアメリカ資本主義の育ての親であったフランクリン(1706‐90)。その半生の記録がここに淡々とつづられている。

  • 齋藤孝

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