フランクリン自伝 (岩波文庫)

制作 : 松本 慎一  西川 正身 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 956
レビュー : 78
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003230114

作品紹介・あらすじ

科学者であるとともに出版業者、哲学者、経済学者、政治家、そして何よりもアメリカ資本主義の育ての親であったフランクリン(1706‐90)。その半生の記録がここに淡々とつづられている。

感想・レビュー・書評

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  • 久々にめぐり合った素敵な本でした。
    ベンジャミンフランクリンと言えば、科学者、出版業者、哲学者、経済学者、政治家、アメリカ資本主義の父など多才であるゆえ、フレンチ、イタリー、スパニッシュを軽くマスターしてしまう人。
    ここまでスゲーと何やらどこかの貴族とかお家がいい坊ちゃんだとか思ってしまうのだが、貧しく卑しい生まれであったとフランクリンはよく引き合いに出している。

    そこで空っぽの頭で何で彼がこんなにすげーの?って考えてみた。

    やぱチョー有名なフランクリンの十三徳でしょ。
    1. 節制 飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。
    2. 沈黙 自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
    3. 規律 物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
    4. 決断 なすべきをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
    5. 節約 自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。
    6. 勤勉 時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
    7. 誠実 詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出ですこともまた然るべし。
    8. 正義 他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
    9. 中庸 極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。
    10. 清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
    11. 平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。
    12. 純潔 性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに耽(ふけ)りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。
    13. 謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。

    7つの習慣のコヴィー先生の言葉を借りるならば、ミッションステートメントって奴だね。
    彼の最たるものは、毎日十三徳をチェックして日々の悪しき習慣を徹底的に排除し、良き行いを習慣にしてしまった点である。特に一定期間にどれか一つに注意を集中させ、その徳が習得できたら、また次の徳へといった具合でだ。
    その徳たちは数百年たっても、彼の文章全体に宿り、たった一度の人生をどう生きるか、そのひとつの解を与えてくれる。文才というものがあるのも一役買ってはいるのだが、何より事細かに記されている彼の勤勉さ、節制、配慮の行き届いた人への接し方、彼の人となりが自己を振り返らせる機会となる。ここまで人は模範的に立派に生きられるだろうかとも思ったが、それこそ十三徳を追求していた結果なんだろう。勤勉さが彼を多才にし、節制が多くの富を生み出し、若い頃磨いた文才が彼を有利な立場に導き、決して争わない物腰柔らかい接し方が多くの友を連れてきた。

    最初は何も持たざる者であった彼が、それなりの財産と素晴らしい名声を日々の努力で手に入れたという事実が僕を元気にさせてくれる本でした。

  • 発熱で寝込んだ時に読み始めた。

    もっと説教臭いのかと思っていたが、割と坦々とした内容であった。

    時代を感じさせてくれるので面白く読めた。

    言うならば、アメリカ開拓時代?の風景が想像されるような時代。
    日本で言えば、戦後の昭和40年代から50年代ぐらい?として、勝手に映像化して楽しめた。

    偉人伝ではなく、あくまで自伝なので、業績は他をあたった方がいいかもしれない。
    幼稚園時代に、ベンジャミンという人が凧揚げをしていた漫画は読んだ覚えがある。伊東四朗とかの流れだったのかも。デンセンマンとか。

    ちなみに有名な十三徳もメモしておく。

    十三徳

    1.節制 飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。
    2.沈黙 自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
    3.規律 物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
    4.決断 なすべきをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
    5.節約 自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。
    6.勤勉 時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
    7.誠実 詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出ですこともまた然るべし。
    8.正義 他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
    9.中庸 極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。
    10.清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
    11.平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。
    12.純潔 性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに耽りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。
    13.謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。

    [more]
    (目次)
    少年時代
    フィラデルフィアに入る
    ロンドンの一年半
    印刷屋を開業す
    勤倹力行時代
    十三徳樹立
    成功の道を歩む
    社会的活動
    軍事に活躍す
    州民を代表して再び英国へ
    富に至る道

  • アメリカの建国に大きな役割を果たしたフランクリンの自伝記。本人の自慢話(ご自身も認めていますが)が鼻につくところはあるものの、18世紀自分だけの力で財やネットワークを作り、謙虚かつストイックに生きている姿に勇気づけられます。それにしても翻訳が読みにくいのが残念!他の役者で読んでみようかな。

  • 一度面倒を見てくれた人は進んでまた面倒を見てくれる。こっちが恩を施した相手はそうはいかない(190)
    初めの百ポンドさえ溜めてしまえば、次の
    百ポンドはひとりでに溜まる
    金というものは本来繁殖力の強いものなのである(202)
    本来の貧乏人一人にたいして、贅沢な貧乏人が百人(330)

  • 個人的には科学者としての側面ばかり認識していたが、
    本書を通して実に幅広く、かつ目覚ましい活躍をした人物であり
    また著しい立身出世を成し遂げた人物でもあるということを知った。

    十三の徳については、その内容自体もだがいかにして身に付けていくか、ということの説明に大きな価値がある。

    自分は俗物なのでなかなか実践はむずかしいが、それでも目指すものとして心においておくだけでもいくばくか違うだろう。

  • おもしろいかおもしろくないかでいうと、まあ別におもしろくはないけれど、アメリカを代表する偉人の割には飄々とした語り口で、終始ドヤ口調で自分の功績を語るのはいかにもアメリカンなのかな。とにかく人生で成功するためには真面目さと質素倹約が第一だと説いている。

  • 新書文庫

  • 161028読了。
    月間の目標を達成。
    13の徳目が有名だが、富に至る道も珠玉。
    元々ハイスペックの人が謙虚に人脈作りに励んで根回ししたら叶わないっすよ。

  • アメリカ建国頃の空気が分かる良著。
    あと、ベンジャミン フランクリンが偉い人で、愛地球博でフィーチャーされてたのも頷けます(^^;;

  •  教養的読書。ベンジャミン・フランクリンといえば100ドル札紙幣に描かれているアメリカ合衆国建国に大きく貢献した人物として有名である。フランクリンは決して恵まれた家庭に生まれたとは言えず、植字工など苦労の多い時期を経験している。そこからの立身出世の物語はアメリカンドリームの原型なのだろう。フランクリンは自身で定めた「13の徳」の実践などから、勤労で実直な人物だったことが自伝から窺える。その影響は後にM.ウェーバーがプロ倫で資本主義の源流として言及したほどである。それだけの功績を遺した人物の自伝が現在でも読めることは大きな遺産だと感じる。

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