エマソン論文集 上 (岩波文庫 赤 303-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003230312

感想・レビュー・書評

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  • 絶えずあなたを何者かに変えようとする世界の中で、自分らしくあり続けること。

    恐怖は常に無知から生ずる。恐れていることを実際にやってみれば、恐怖心は跡形もなく消え失せる。

    同じことを知る人たちは、もはや互いに最良の友ではない。

    民主主義者は若い保守主義者であり、保守主義者は老いた民主主義者である。『代表的人物』

    ラルフ・ワルド―・エマソン。思想家。

  •  『エマソン論文集』上巻(酒本雅之訳、岩波文庫)を読む。恥ずかしながら、エマソンの著作を読んだのは初めてである。

     この巻に収録されている「自己信頼(Self-Reliance)」が読みたかったので、手をのばしてみたもの。ほかの収録作(「自然」「償い」「主の晩餐」など)にもいちおう全部目を通したが、正直よくわからなかった。
     
     「自己信頼」はオバマ大統領の座右の書にして、ニーチェやソロー、福沢諭吉や宮沢賢治にも影響を与えた「自己啓発書の元祖」……なのだそうだ。
     論文というより、詩的な哲学エッセイという印象。最近、より平易な新訳も出ているが、この岩波文庫版の訳は格調高くていい感じだ。

     心に残った一節を引く。これは、「自己信頼」で最も名高いくだりでもある。

    《わたしの家の窓のしたに咲くばらは、むかしのばらや、もっと美しいばらをいちいち参照したりはしない。このばらはこのばらとして咲いているのであり、きょう神とともにここにいるのだ。

     このばらにとって時間などはない。ただばらというものがあるだけだ。この世にある一瞬一瞬に完璧なばらというものがあるだけだ。葉の芽が萌え出ぬうちに、すでにばらのいのちはあますところなく活動していて、満開の花に多いとか、葉のつかぬ根に少ないということはない。
     あらゆる瞬間に変わることなく、ばらの本性は満たされており、みずからも自然を満足させている。

     ところが人間は延期したり思い返したりする。現在に生きないで、目を背後に向けて過去を嘆き、あるいは自分をとりまく富には気づかずに、未来を予見しようと爪先立ったりする。
     人間も、時間を越え、現在のさなかに自然とともに生きるのでなければ、幸福になることも強くなることもできない。 (改行・行あけは引用者)》

  • なんでもそうだが、一見わかりやすそうに見えるものでも、じっくり考えてみるとなかなか複雑な側面が見えてくることがある。これもそんな感じ。エマソンの思想=トランセンデンタリズムに関してはこの本を読めばよくわかる。まったく奇妙な思想だ。ではなぜそのような思想を作り上げなければならなかったのか、そしてなぜ奇妙だと感じ、そのことが思想にどのような歪みをきたしているのか、ということを考え始めると、難しい。ううむ。

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