- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003231111
感想・レビュー・書評
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魅力的な全知全能の神がかり的な不思議な少年、サタン、彼はすべてお見通しの運命論者。16,000歳という年齢。
晩年のマークトウェインはペシミスティックに陥って、このような小説を書かせた云々なる解説がよく書かれるが、そんなことよりも中野が解説にチョコッと書いているように、この原作にはいろいろな「版」があった。その後の研究で、当時の編集者が勝手に加筆修正した箇所が多々あり、「原作のオリジナリティーって、なんやねん!」なる論議が起こってくる事しきり、ぷっつりと終わってしまう本作よりもこっちのほうが後日談としては面白い。いずれにせよ、世紀を超えた冒険譚に我々21世紀少年を導いてくれることだけは保証できる、この面白さ!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
トム・ソーヤやハックルベリー・フィンよりも、こちらのマーク・トウェインが好きです。サタンの目を通して見る人間社会のバカバカしさ。
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080906(m 081019)
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16世紀のオーストリアの小村に、ある日忽然と美少年が現われた。名をサタンといった。村の3人の少年は、彼の巧みな語り口にのせられて不思議な世界へ入りこむ…。アメリカの楽天主義を代表する作家だといわれる作者が、人間不信とペシミズムに陥りながらも、それをのりこえようと苦闘した晩年の傑作。
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少年たちはある日不思議な少年、サタンと出会う。サタンは天使で、人間たちをまるで昆虫観察するかのように見に来たのだった。社会に満ちた偽善を濃厚に描いたマーク・トウェイン晩年の作品。
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『人間とは何か』の内容を分かり易く物語化した作品。
この本に登場するサタンは、『人間とは何か』の老人の役を担っています。
マーク・トウェインはサタンに人間の本質、世の中のしくみの本質、そして真実とは何かを語らせます。
コレを読み終わるとどぅしよぅもなぃ孤独感に支配されます; -
読んでいる自分もサタンに夢中になってしまう。何故ならば彼は上からものを見ていて確かに正しいのだから、それ故に悲しくもあり認めてほしくもあるのだ。最後は息が詰まる。
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人間って嫌な生き物だなぁって思っちゃいました。
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山下和美氏の「不思議な少年」はこれからきたと書いていたようないなかったような。
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読んだあと死にたくなる。マーク・トウェインがこんな事考えていたなんてー
なんも救いが無い。