ハックルベリー・フィンの冒険 下 (岩波文庫 赤311-6)

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  • 岩波書店 (1977年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784003231166

みんなの感想まとめ

冒険と友情をテーマにした物語は、浮浪児ハックと逃亡奴隷ジムがミシシッピ川を旅する姿を描いています。マーク・トウェインが生きた時代背景を反映し、少年たちが直面する社会の矛盾や自然との触れ合いが鮮やかに表...

感想・レビュー・書評

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  • 【ハックルベリー・フィンの冒険 上・下】
    マーク・トウェイン作、西田実訳、岩波文庫、1977年

    面白かった。

    「キャッチャー・イン・ザ・ライ」の主人公ホールデンが「20世紀のハックルベリー・フィン」と呼ばれると知って、初めてちゃんと読んでみたが、面白かった。

    作者マーク・トウェインは1835年生まれで、日本で言えば「幕末明治の時代」に生きた人。

    日本で若い志士たちが「黒船襲来」「尊皇攘夷」と立ちまわっていた時代のアメリカで、トム・ソーヤーやハックルベリー・フィンといった少年たちが見る社会と自然を余すことなく描いた作家。

    本書は浮浪児で自然を愛する主人公ハックフィンは暴力的で怠惰な父親から逃げ、逃亡黒人奴隷のジムと共にミシシッピ川を筏で冒険をする、という話。

    刊行は1855年。6年後に奴隷制度の是非をめぐりのアメリカでは南北戦争が起きる。

    アーネスト・ヘミングウェイが以下のように書いている。
    ーー
    あらゆる現代アメリカ文学は、マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィン』と呼ばれる一冊に由来する。……すべてのアメリカの作家が、この作品に由来する。この作品以前に、アメリカ文学とアメリカの作家は存在しなかった。この作品以降に、これに匹敵する作品は存在しない。
    ーー

    読み終えたときに、子どもの時にみた映画「スタンド・バイ・ミー」を思い出したのも、そんなに外れていない気がする。(死体が鍵だったり)

    そして、「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」で柴田元幸が、「ハックはまだ下半身が目覚めていない。ホールデンは目覚めかけていてそれをすごく怖がっている。そこの違いは大きいですね。」と語っているのも1776年に独立したアメリカをなにか象徴する気がした。

    2017年の今年は、
    Change! を唱えた初の黒人大統領に代わり
    Make America Great Again! をスローガンにする70歳の実業家が国民により大統領に選ばれた。

    #優読書

  • ハックとジムの仲がひきされなくてよかった!改めて奴隷の待遇の悪さに驚いた。

  • 今から150年ほど前の人々の生活様式や、当時の黒人差別等垣間見れた。
    ハックの勇気ある行動に心を打たれたり、ジムを解放するために葛藤している姿や、あらゆる手を考え、勇気を振り絞って立ち向かってる姿にすごいなぁと思いながら、読み進めた。
    また歳を重ねて再度読んでみたらまた違った視点で感じ方が変わりそうな気がする

  • ハックルベリー・フィンが故郷に戻ってきて、トムソーヤと入れ替わった。奴隷のジムを連れて逃げる計画が失敗して、トムが鉄砲で撃たれt、叔母が来て入れ替わりがバレる、というところで終わる小説である。
     少年少女向けで何度も読んでいたが、きちんとした形式で読んだのは初めてだったかもしれない。

  • 陽気で楽天的なトム冒険にくらべて重苦しくてやや陰のある雰囲気を持つハック冒険。時代背景を知らないと冒険活劇的にしか楽しめないので大人の読み方を要求する作品でもある。そして、読むたびに少しずつ発見があるという意味でも大人の読み方を楽しめる作品でもある。

  • 筏でミシシッピ川を下る自然描写が良い。
    黒人奴隷の逃亡を助けるのが悪、という共通認識がさすがに時代を感じる。

  • 児童書?とんでもない、黒人奴隷問題の出発点となる本だ。
    黒人奴隷を自由にする手助けの噂が広まると、恥じて生きられないような時代背景の冒険。
    黒人は産んだ子とも、妻とも離れる。

    仲間の為なら勇気を持って地獄に落ちれる勇敢さが響く。
    「やつは奴隷なんかじゃない。この地上を歩いてるどの生き物とも同じで自由なんだ!」

    考察したいので、再読の必要あり。

  • 訳者があとがきに書いているように、これは、主人公に「都合のいい空想」でなく、「とんでもない苦労を背負い込んだ現実」の冒険で、読みながら悲しみや苦悩が沁みてくらくらしてしまった。ゆるやかな至福のうつくしさ(原文で読める日がくれば!)さえ掻き乱されて酷い目に遭わされて、けれどそれでもハックは自分たちにさんざ悪事をはたらいた2人を哀れに思う。ハック自身が、ジムを逃すということ(物語当時は奴隷制が生きていてこれは重罪とされた)を「地獄に堕ちても仕方ない」ことと認識にしていて、とんでもないおやじもいて、自分をときに「悪党」に分類しているせいだろう。だが、かれもジムも善良でないにせよ素朴で、悪者とは縁遠いだろう。最後のトムのマネが、なんとはなしにいちはんの悪意なき悪行であるようにさえ私は思う。

  • この本を通して、黒人差別などの歴史などについても知ることができるため、おすすめである。

  • 訳:西田実、原書名:ADVENTURES OF HUCKLEBERRY FINN(Twain,Mark)

  • 新書文庫

  • というわけでこれが「海外の長篇ベスト100」の第20位でした。

  • ネタバレありです。

     つまるところ、トム・ソーヤというキャラクターが好きかどうかで、この巻の好き嫌いは分かれるのではないでしょうか。ジムとハックのロードムービーからうって変わって2巻中盤からはトム・ソーヤ劇場です。決して面白くなくはないんですが、悪のりがすごいんです。まあ王様と公爵もひどかったので、言ってみれば2冊あわせて大半を悪のりが占めているとも言えなくもないわけですが、なんでしょう、トムは基本的にもっと安全なところにいてサバイバルではないので鼻につくのでしょうか。その、周囲の人間も読者をも唖然とさせるような悪のりこそがトム・ソーヤの持ち味なわけなので、良い悪いではなくて本当に好き嫌いの問題なんですが、僕は真面目なハックが好きです。

     小4息子の感想「冒険いっぱいだった!」。小6娘の感想「 でもトムや公爵や考えること・やることがおかしすぎてついていけない部分もあった」。トムや公爵には子供たちも「なにやってんだよ!(*゜Q゜*) 」って感じで笑いながら呆れてました。

  • ユーモアのなかに哀愁も感じる。

  • この物語は、黒人奴隷であったジムと父親に虐待をうけていたハックが自由を求め冒険に出る物語です。この物語の中ではハックの父親の死体が川から流れてくるシーンがありました。死体は道端や街中、家で見つかった方が自然であるような気がしますがそうではなく川であったのにとても不思議な気がしました。何故川である必要があったか少しですが私なりに考えていきたいと思います。
    ハックとジムが旅に出るのもこの川からでした。いい代えると日常的な自然である川が非日常的な世界の入り口でありました。そこで、ハックは父親から虐待をうける恐ろしさから、ジムは奴隷という立場など自分の回りの環境がもたらす抑圧から解放されて自由を手にいれることができたのです。これは、自然の中に自分の存在を置くことで社会の中に自分の存在を置くときに生まれる選ぶことが出来ない環境から与えられる苦悩から、解放されたからではないでしょうか。川でなければ成らなかったのは、ハックにとって大きな存在である父親が川によって簡単に流されることにより、社会の中で与えられる存在や位置付けは自然の中では無意味だということを示したかったのではないでしょうか。

  • [配架場所]2F展示 [請求記号]B-933/Tw/2 [資料番号]2012300102

  • ハックの選ぶ方法がいちいち好きだし、物事のがんばりどころとあきらめどころが凄くいい。

  • 99007

    トム・ソーヤが登場、捕えられた黒人奴隷ジムの救出をめぐって冒険が繰り広げられる。

  • P112のハックが人間として生きるため、悪へと向かうことを決める場面。P246のトムのジムは人間発言。

  • 傍からみたら最低限の教育も受けていないガサツでしかない浮浪少年ハック。だけれど、その内には勇気と誠実さと、ありのままの自然を愛する豊かな感受性が隠されている。
    これらのことが第三者の視点からでなく、すべてハックの行動や独白から読むものに伝わるようになっている。
    これが実に見事で、まるで本当に独りの少年が語っているかのようなリアリティがある。
    物語の展開を云々することは容易だが、この作品の本質は"冒険"にはなく、あくまで一人の孤独な少年の内面を描き出すことにあると思う。
    結末はいかにも創作だが、実はこれはハックの願望を具現化した妄想であるとしてもなんら矛盾しないように思う。
    とにかく、少年の心理をここまで鮮明に描き出している作品はなかなかないと思う。素晴らしい作品です。

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著者プロフィール

Mark Twain
アメリカの作家。1835年11月30日ミズーリ州フロリダ生まれ。本名サミュエル・ラングホーン・クレメンズ。4歳のとき、ミシシッピー河畔のハンニバルに移住し、12歳で父を失い、印刷屋に奉公する。1857年ミシシッピー川の水先案内人を経て、1861年新聞社に勤めマーク・トウェイン名で文筆活動に入る。『トム・ソーヤーの冒険』(1876年)や『ハックルベリ・フィンの冒険』(1884年)など幼年時代の自伝的小説で20世紀アメリカ文学に影響を与える。その後も冒険や自然の要素を取り入れた小説のほかに、エッセイ、旅行記など数多くの作品を発表し、当時のアメリカで最も人気のある作家となった。1910年4月21日、74歳で死去。

「2025年 『ハックルベリー・フィンの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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