- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003231227
感想・レビュー・書評
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中学生の時に読んだ本。
友達、の欄にかかれてある「都合のよい大きな船」という表現(だったと思うけど)に、当時の私は衝撃をうけたのを覚えています。
友達に裏切られた裏切った、が自分の世界の大きな出来事だった学生時代。悠々と泳ぐ大きな船のはかなさや切なさを知っていたからこそ、その皮肉めいた表現に思わず苦笑いしたのでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
風刺と機知に富む社会批評で、
アメリカ草創期のジャーナリズムで
辛辣な筆を揮ったピアスの箴言警句集。
その中で面白かったのが、
「王子さま」
ロマンスの中では田舎娘に、
現実の生活では友人たちの細君に
愛情を施す青年紳士。
「電話」
気に食わぬ奴を寄せつけないでおく
便宜の一部を放棄せざるを得ぬ悪魔の発明品。
である。
読んだ瞬間、思わずふいてしまった。
確かに、その通りであるな、と思った。
「悪魔の発明品」という言葉が好きだ。 -
どんなもんかと思ってみたら、すごかった。
「悪魔の辞典」ではありません。悪しからず。
正しいタイトルは、「悪魔が書いた辞典」てなもんでしょう。
読むというよりかは眺めるものかな。 -
英語:この上なく傲慢で、かつ堅苦しいことから、文筆家でこれと親しい仲になるのに成功するものはほとんどいない、といった言語。
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09年08月読書会 課題図書
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原語で読めたらさらに面白かろうに!
言葉遊びと、辞書のように他の類義語に対応させているのでより面白い。 -
A・ビアスは世の中を再定義したといっても過言ではない。ただし、毒気が多すぎる気はするが。
「退屈な人間――聞いてもらいたいときに話をする人間」はその典型であろう。人間はみな自分の世界観を持たなくてはならない。本書は、読む人が自分なりの再定義をする作業を手助けしてくれるだろう。
ちなみにA・ビアスがペンネームで使ったのが、「Fiend:冷笑家」です。 -
芥川龍之介「侏儒の言葉」に大きな影響を与えたと言われる一冊。
読み比べてみると確かに似ている。
それぞれ持ち味はあるのだけれど。
冷笑的な言葉の数々。
元の題名も「冷笑用語集」だったらしい。
この人は最後行方不明になっちゃうんだよね。
こんな本を書く人の最後らしいというか。
真っ当に死なないところが文学者らしいな、と。
この本で不満があるとしたら「愛」「絶望」「孤独」といった言葉がないこと。
こういう深い感情を短い言葉でバッサリと切ってほしかった。
でも難しいよね。
あえて避けたのかなという気もする。 -
312-2 西川正身訳 これはひどい笑
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風刺と機知に富む社会批評で、アメリカ草創期のジャーナリズムで辛辣な筆を揮ったビアス(一八四二‐一九一三)の箴言警句集。芥川龍之介の『侏儒の言葉』にも大きな影響を与えた。名訳の誉れ高い旧訳にさらに手を入れ多くの新項目を加えた決定版。