あしながおじさん (岩波文庫 赤 314-1)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003231418

感想・レビュー・書評

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  • イメージとは違って、すごく読みやすくて楽しかった。小気味良いジューディの言葉が心地良くて一気読み。
    あしながおじさんに大学に通わせてもらい、世界が広がってワクワクして仕方ない感じが伝わって、私も終始同じ気持ちでした。
    自立心を持ち、物事を自分で捉えることを自然に実践しているジューディには好感しかない、、
    きっと私が十代の頃に読んでいて、身近に彼女を感じていたなら、折々ですごく勇気付けられただろうな。今読んでもすごく良かったけど。

  • 数冊、拾い読みをしつつ文体を比べてみて、岩波文庫、遠藤寿子さんの訳が一番好きでした。天真爛漫、意思がハッキリしていて独立心がつよく、手紙の文章は作家然として気どっていて、チャーミングで愛らしいジューディのキャラクターがよくあらわれています。

    ▼以下は気に入った一節の引用です。

    おじさん、あたしはだれにも一番必要な特性は想像力(イマジネーション)だと思いますの。これがあると、あたしたちは他人の身になり代わってみることができます、そして親切な、同情心の深い、理解のある人になれます。(p.140)

    男を同意させるには二つしか方法がないわ。ごきげんをとって納得させるか、それともこちらがふくれて見せるか二つに一つよ。あたしは自分の望みをとおしたいからって、男の人のごきげんを取るのはまっぴらです。ですから、どうせあたしはふくれていますわ。(p.184)

    あたしが将来なりたいと心がけている非常に正直な、教養のある、良心的な、聡明な国民に、選挙権を与えないなんて、この国は随分むだな国だと思いますわ。(p.188)

    ただ一つあたしがご恩返しのできることは、あたしが非常に有用な公民に(女は公民でしょうか?あたしそうは思えませんの)なってお目にかけることです。とにかく、非常に有用な人物になることです。(p.220)

    あたしは、よしんば大作家になれなくても、人生の路傍にすわって、小さな幸福を沢山積み上げることにきめました。(p.200)

    あたし、「ジャーヴィー坊っちゃん」に、あたしをさしずしてあの方の思いどおりに引きまわすわけには行かないってことを、ぜひ見せてやります。あたしにさしずすることのできるものは、あなたのほかにだれもないのよ、おじさんーーそれも、いつだってできると限ったわけじゃありませんわ!(p.224)

    若さは、誕生日とちっとも関係がありません。ただ精神がいきいきしているか否かに関係します。ですから、おじさん、たといあなたの頭髪が白くとも、あなたはまだ子供になることができますよ。(p.241)

  • 自分が主人公になったつもりで一読。
    時に不可解な態度を見せるあしながおじさんに対して、主人公と同じようにイライラしたり、無言の優しさに温かい気持ちになったり、その正体を想像したりして楽しめます。

    主人公がさまざまな詩や小説を読みながら学んでいく過程は、本好きの人には共感できる点が多いのではないでしょうか。「足るを知る」、「現在を生きる」など、古今東西の思想・哲学に出てくる内容も出てきます。主人公と一緒に成長できる作品です。

    その後、あしながおじさんの正体を知った状態で再読。
    今度はあしながおじさんの気分になって、主人公の手紙を読みました。

    私はこの小説にちなんだ名前の団体に寄付をしているのですが、今後、寄付した先にジルーシャのような子供がいることを想像しながら、楽しめそうです。

  • 大変失礼ですが挿し絵にどうしても笑ってしまいます。手紙をもらう立場から考えたら確かに描いてあったら嬉しいですが…。

  • ずっと未読だったが、家人の実家の本棚にあったのを読んだ。
    なんとなく結末は知っていたけど、実際に読むのは初めて。とても面白かった。
    ジューディの前向きな姿勢と、初めての世界へのわくわくが踊るような文章が素敵。

  • 「図書館の主」というマンガに出てきて、興味が出たため学校の図書館で借りました。結末や物語の進み方を知らないで読みたかったです。「最も価値のあるのは、大きな大きな快楽じゃないのです。小さな快楽から沢山の愉快を引き出すことにあるのよ」のあたりが好きです。ジルーシャの性格が明るくて知ることが楽しい感じが伝わってきました。私も同じ大学生であり、最近ではサリーやジューリアのように与えられることを当たり前に思っていたかもしれません。そのような中この作品に出会えてよかったです。本当に幸せな気持ちになる一冊でした。

  • 導入部以外は主人公ジェリューシャ・アボット(ジュディ)があしながおじさん(ジャービス・ペンデルトン)に宛てた手紙という構成

    始めの百ページくらいと最後だけ読んだ

  • 素直で明るくて、自分の葛藤を隠さないジューディが素敵で、わくわくしながら読み進めてあっという間に終わった。読後感の気持ちいい、幸せな気分になれる本だった。

  • 岩波少年文庫。
    これもなかなかよい翻訳。

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著者プロフィール

ジーン・ウェブスター

「2004年 『あしながおじさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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