大地 (2) (岩波文庫 赤 320-2)

  • 岩波書店
3.84
  • (22)
  • (18)
  • (32)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 168
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003232026

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 王龍が亡くなり、物語は彼の息子たちの時代になりました。
    3人の息子たちは、王龍の言いつけに背き、それぞれの理由で土地を手放していきます。長男は放蕩に、次男は強欲に、そして三男の王虎は、軍隊を率いて地位を築こうとします。
    物語のメインは王虎でしたが、堕落した老将軍を見限り、独自の勢力を育てていく様子は、なんだか三国志を読んでいるようでした。

  • 王龍の三男、王虎を中心に描かれた話。
    時代が変わり王家も豊かになるが王龍、阿蘭の精神はどこに受け継がれたのだろうかと思わざるを得ない。
    結局、子供は親とは思うほどつながりが強いわけではないと感じる。

  • 王龍の息子たちに物語の舞台は受け継がれる。「土地」をキーワードにしながらも、時代背景は、戦時へ。切り売りされる土地。同時に前に進む戦の空気。既に大きくなり過ぎた王龍の一家。さて、続編はどうなるのか。

  • 土により大地によって産をなした王龍一家だが、
    息子たちに代になり、彼らの心は土を離れてしまう。
    それぞれの欲と野心に押し流されてゆく三人。
    次第に退廃を深める彼らと呼応するかのように、
    社会もまた新時代の前の闇と混沌の中にある。
    (全四巻)(Amazon商品説明より)

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    第2巻の内容は、王龍の息子たちの物語。
    王龍は3人の息子に恵まれます。
    長男は地主に。
    次男は商人に。
    そして、大地に根付くものとして土で働く男にしたかった三男は、
    王龍と大喧嘩して家を出てしまいます。

    そしてこの巻では、王龍が死に、少しずつその大地が削られ、
    長男と次男はそれぞれの方法で資産家となり、三男は南の地で軍人となります。

    この長男がまた。
    二代目っぷりを発揮してて面白いです。
    (全国の二代目さんごめんなさい!)

    次男はちゃっかりしてしっかりと資産を稼ぎます。
    金持ちほど倹約家と言いますが、この次男がまさにそう!
    嫁選びも見栄えや家柄など気にせず、
    しっかりとやりくりしてくれそうな人を選んで大正解。

    そして焦点は軍人となった三男の生活に。
    三男は軍人として出世し、王虎(ワンフー)と呼ばれるようになります。
    長男は王一(ワンイー)、次男は王二(ワンアール)と、
    適当?に数字で呼ばれているので、この三男は息子たちの中でも
    重要人物なんだなーと言うことが分かりますね^^

    で、王虎ですが。
    王一と王二の息子をそれぞれ一人ずつ預けられます。
    王虎が強い権力者になったら...と言う野望と、
    息子を男らしく強く育てたいと言う気持ちから...

    ですが、王一は優雅な生活が好きで...
    息子もそれから逃れられず、
    軍人の生活がつらくて自殺してしまいます...

    王二の息子はその後も王虎の唯一の身内として、そこそこ活躍します(笑

    王龍から始まる一大サーガであるゆえか、家族に関係しないことはあまり詳細は書かれません。
    なのでこの時代に確かにあったはずの革命や不平等条約や戦争については曖昧模糊なまま。
    王虎が軍人になったから時代背景もっと出てくるかな~と思ったんですが。

    孫文だの蒋介石だの毛沢東だの、
    ラストエンペラーだの西太后だのも、もちろん出てきません(´・ω・`)

    そこら辺はちょっと残念ではあるのですが...
    これが真実の当時の人民の生活であり姿なのだろうと。

    晩年に妾となった梨花(リホワ)のその後も楽しみです。
    意外と王虎と結ばれたり...するのかしないのか...

    待て次号、ですね(笑。

  • 親が思うようには育たないものだ。

  •  第Ⅰ部からの、伏線が張られているところがすごい。ワンピースみたく。

  • 王龍の三男、王虎の物語。激しさと孤独。

  • 大地(1)に記載

  • 王龍(ワンルン)の息子はそれぞれ大地を離れ
    大地主の王、商人の王、軍人の王虎(ワンフー)へとそれぞれの人生を歩んでいく。

  • よい

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

(Pearl Sydenstricker Buck)
1892-1973。アメリカの作家。ウェスト・ヴァージニアに生まれる。生後まもなく宣教師の両親に連れられて中国に渡り、アメリカの大学で教育を受けるため一時帰国したほかは長く中国に滞在し、その体験を通して、女性あるいは母親としての目から人々と生活に深い理解をもって多くの作品を発表した。1932年に『大地』でピュリッツァー賞を、38年にはノーベル文学賞を受賞。また1941年に東西協会設立、48年にウェルカム・ハウスの開設と運営に尽力するなど、人類はみな同胞と願う博愛にみちた平和運動家としても活躍した。

「2013年 『母よ嘆くなかれ 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

パール・バックの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×