シスター・キャリー〈下〉 (岩波文庫)

制作 : Theodore Dreiser  村山 淳彦 
  • 岩波書店 (1997年6月16日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003232125

シスター・キャリー〈下〉 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • この間、毎月一回、ある日曜日恒例の
    用事と用事の間の空白の4時間
    神田に行って古本屋さん巡りをしようとひらめいた。

    そして、神保町に到着して思い出す、
    「そうだ、日曜日お休みのところが多いんだった」

    あと、平日の水曜か、木曜か、火曜か金曜か月曜の
    どれかも休みが多いんだよね~(役立たず情報)

    もちろん狙いはウォートンの本、だけれど見つからず、
    前から欲しかったこちらが
    目に留まったので買いました。

    主人公キャリーは、育った田舎の町から
    姉夫婦を頼りシカゴにやってくる。

    シカゴ行きの電車で出会った、
    お洒落で口の上手い男ドルーエ。

    こういう感じに描かれる小説の中の男の人とは
    全然違う人物で色々驚いたわ、私も…
    (こんな人はどこにもいない!)
    最初のシーンだけであっという間に出て来なくなる人か?
    とも思った!

    また、キャリーについても、
    田舎から出てきて、綺麗なお洋服や装飾品や
    お金を持つことの面白さを知って、

    その後、妻子ある男と騙される形ではあるけれど
    ニューヨークへ駆け落ちするのだけれど、

    どうも性格描写に一貫性がない娘で、
    そしてまた「うーん、女の人はこうは思わないだろうな…」
    と言うシーンがおりおりにあって、
    いま一つリアルに感じられなかった。

    なのに、何故、この上下巻を
    平日(読めるのは主に会社の通勤時のみ)二日程で
    あっという間に読了することが出来たのか?

    一つには、キャリーが上手い具合に
    女優として成功していく模様が面白い、
    と言うのもあるけれど、
    やっぱり、ハーストウッドでしょ。

    ハーストウッドはシカゴのある街では
    そこそこ有名な酒場の雇われ支配人だった。

    お店のオーナーにも気に入られ、
    仕事もがつがつすることなく、
    適度にリラックスして面白く働いていたけれど、

    妻子ある身でキャリーに夢中になり、
    お店のお金に手を付け、
    キャリーをだましてニューヨークへ行くことに。

    もう、ここが転落の始まりなんだけれど、

    持ち金がどんどんなくなって
    でもプライドが邪魔をして仕事を選り好みしたり
    「今日はお天気が良くないから」とか
    なんのかんのと言い訳して仕事を探しに行かなかったり、
    この辺の描写がとてもリアルで、胸がつまった。

    「仕事が決まらない」と言うだけで
    なんだか生きていてはいけないと言われているみたいに
    なるのよね。

    また一方、「なんで仕事もしないでブラブラしてるの」と
    イライラするキャリーちゃんの気持ちもとてもよくわかる!

    ハーストウッド!
    一時の気の迷いで、発作的におかしなことしちゃって!
    あ~ぁ、どんどんどんどん、大変なことになるんだから!
    これがあの、お洒落に決めていた、優しいハーストウッドの
    末路なの?とひたすら悲しい。

    この本はキャリーのお話ではなく、
    ハーストウッドの物語、と言う気がした。

    でも「ミスター・ハーストウッド そんな風なおじさんの話」
    とかになっていたらまず、私は手に取らない、

    田舎から出てきた女の子が、大女優になる話、
    それがこの「シスター・キャリー」、
    だから、良かったのかな。

  • 中年男の没落ぶりが男性読者にはいたたまれないだろうなぁ。でもキャリーもこの先どうなるか分からないよね…。所々に出てくる教訓じみたタイトルが時代がかってて奇妙に思えた。あと、「シスター」とタイトルについてるけど修道女とかアフリカ系女性とは関係ない。

  • 今となっては良くあるようなシンデレラストーリだが、当時はこのような女性(貞操的な観点)がハッピーエンドになるのは珍しいのでは。非常に読みやすい訳。

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