アブサロム、アブサロム!(上) (岩波文庫)

制作 : 藤平 育子 
  • 岩波書店
4.31
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本棚登録 : 239
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003232361

作品紹介・あらすじ

九月の午後、藤の咲き匂う古家で、老女が語り出す半世紀前の一族の悲劇。一八三三年ミシシッピに忽然と現れ、無一物から農場主にのし上がったサトペンとその一族はなぜ非業の死に滅びたのか?南部の男たちの血と南部の女たちの涙が綴る一大叙事詩。

感想・レビュー・書評

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  • まだ上巻の半ばだが、とても面白い。しかもなんで面白いのかよくわからない。訳文がいいのか。

    ポー、ラブクラフトを連想する。あとシャーロック・ホームズの長編の後半とか。あるいはドストエフスキーか。これは怪奇小説とミステリーに属する小説だと思う。ノーベル賞とか考えずに、高尚な小説とは思わないで、楽しめる小説だと思う。

  • 老女ミス・ローザが語り出す半世紀前に起きたサトペン一族の悲劇。
    まるでギリシア悲劇を読んでいるかのよう。

    父やミス・ローザの語りのなかで浮かび上がるトマス・サトペンの悪魔的な像が、読む者を否応なく魅了する。

    息継ぎまでの長い、時に混濁したようなセンテンスは中毒性が多いにあり!!

    さて、続きが気になる。

  • 『響きと怒り』といい、意識の流れ描写がすごい好き。いろいろごっちゃごちゃで正直わけわかんないけど、だからこそ間にある一言が刺さるというか。
    『響きと怒り』と同じく妹が中心かと思いきやまさかの“虚ろないれもの”。理想化するってことは、生身の人間を無視するのに等しいんだなあ。でもだからこそ危うくって美しいんだよね、ボンとヘンリーの関係性が好き。

  • 突然まちに現れたサトペンについて、ミス・ローザがクエンティンに語ること。それについて父が補完すること。お祖父さんがサトペンの最初の友人だったことで、この物語は始まる。
    しかしその複雑な語りの真相が掴めない、一体この物語はなんなのか。
    サトペンの息子、ヘンリーが大学で知り合った友人のボンを妹ジュディスの結婚相手として連れてきた辺りで物語は急変を見せる。恋愛にも似たヘンリー、ジュディス、ボンの奇妙な近すぎる関係は一体‥‥? しかし、その間に展開するサトペンとその妻エレン、姪のミス・ローザとのやはり奇妙な関係も歪で不思議で目が離せず、難解ながらも不思議と読み進めてしまう魅力のある本。
    響きと怒りを読み終わった後だったため、語り手が前作で自殺したクエンティン君なのがなかなか出だし混乱した。ヨクナパトーファ・サーガ、重厚である。

  • 八月の光、響と怒りも読んだ上で、個人的には一番おすすめ。人間の思想や感情や意識そのものをセンセーショナルに描けるのがフォークナーの凄まじいところだと思う

  • うわー、面白い。難しい。サトペン一族の興亡を描くことで、南部アメリカの歴史を描く。何層にも積み重ねられた言説から、サトペンたちの姿が浮かび上がる。こういうの読んじゃうと、小説ってやめられなくなるよなあ。もっと若い時にもっと読んでおくべきだったな。

  • 感想は下巻にて

  • サトペンという文字を数えきれないくらい眺めていたら、ピッコロ大魔王が卵を吐き出すときの呪文を思い出した。

  • [アメリカ南部の歴史の芋] アメリカ南部の南北戦争前後の歴史をサトペンという人物を通して描いた壮大な歴史的小説。

    佐賀大学 : Hiro

  • 面白い!
    南部戦争前後のアメリカ南部に生きた、トマス・サトペンという怪物的な男を中心に描かれる物語。サトペンに関わりのある人間が、それぞれの視点でサトペンについて「語る」形式。
    表面のストーリーだけ追うと、昼ドラはだしのどろどろとした人間関係にいろどられた通俗的な物語に見えるし、それが面白さの一つでもあるのだけれど…それだけじゃない。歴史が重い、空気が濃い!
    ツボにはまるとページをめくる手が止まらない本。言われてるほど難解ではないと思いました。

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