ニーベルンゲンの歌 前 (岩波文庫 赤401-1)

  • 岩波書店 (1975年1月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (316ページ) / ISBN・EAN: 9784003240113

みんなの感想まとめ

叙事詩の魅力が詰まった作品で、英雄ジーフリトの物語を中心に、彼の美しい妃クリエムヒルトとの出会いやその後の悲劇が描かれています。特に、ブルゴント王グンデルと怪力の美女ブリュンヒルトのエピソードはユーモ...

感想・レビュー・書評

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  • 有名なジークフリートの話があり中世ヨーロッパの英雄潭の側面がある。ワーグナーの『ニーベルングの指環の指輪』や松本零士の『キャプテンハーロック』などにインスパイアされてある。原典の雰囲気からは多分大きく離れていると思うが雰囲気は充分に味わえる気がする。

  • 血を呼ぶと予言されたお姫様の物語。めちゃくちゃおもろい。

  • 登場キャラクターの最後が全員『チヤホヤされて憧れの的』が最終的には復讐の鬼になった話。奥さんや子供を復讐の鬼にさせる身勝手さに酷い旦那さんで親と思わされた。話はズレるけど魔法陣クルクルの1番最初のボスの弱点と全く一緒と言っても過言ではない。モデルになった本なのかな?

  • 原典は古ドイツ語であり、ドイツ語に訳され、遂には日本語として訳されている。
    古い西洋の騎士文化であるが、文学的に古い古語であったことを強調するために、あえて騎士も武士として訳している。

    違和感はあったが、大変読みやすくまさに前編は英雄譚だろう。

  • <閲覧スタッフより>

    --------------------------------------
    所在記号:文庫||941.4||ニヘ
    資料番号:10094635
    --------------------------------------

  • 訳:相良守峯、原書名:DAS NIBELUNGENLIED(DER NIBELUNGE NÔT)

  • 新書文庫

  • 再読。ベーオウルフもイギリスといいつつ北欧が舞台になってたけど、こちらもドイツといいつつ、アイスランドの女王やらその他北欧の地名がやたらと出てきて広範囲。ていうかそもそも起源は北欧神話と同じなのだものね。と思うとヨーロッパの神話って実は全部ケルトと北欧起源で独自のものって少ないのかも。国じゃなく民族単位だとそうなっちゃうのだろうか。

    そんな感じなので一応前半の主人公というべきジーフリト(ジークフリート)に関しての伝説自体は(小人と戦って姿を隠せる隠れ蓑を奪ったとか、竜の血を浴びて不死身になったとか)は、他の話のついでにさらっと語られるだけで「みんな言わなくても知ってるよね?」みたいな扱い。むしろこの「ニーベルンゲンの歌」前半は恋愛もの要素のほうが強い。

    ジーフリトは美女クリエムヒルトを得たいがために、その兄グンテル王に取り入らんと、彼の恋に協力する。グンテルが恋した相手は美貌だけでなく腕力も兼ね備えたブリュンヒルト(ブリュンヒルデ)彼女はある意味、元祖「私より強い男としか結婚しないんだからね!」なツンデレ女王。

    グンテルでは彼女を倒せないため、隠れ蓑で姿を隠したジーフリトが代わりに彼女を倒し、さらにグンテルとの夜の営みを拒むブリュンヒルトを、またしても隠れ蓑ジーフリトが力づくで押さえつけて協力。正直男どもがクズすぎ。ブリュンヒルトが可哀想。

    あげくジーフリトの妻になったクリエムヒルトが兄の嫁ブリュンヒルトと女同士のマウンティング合戦のあげく「あんたなんて私の旦那にヤられたくせに!」ってバラしちゃったから当然ブリュンヒルトは激おこ。ジーフリトなんか殺しちゃって!って思うのも無理はない気が。

    正直ジーフリト暗殺の原因を作ってしまったのはクリエムヒルトだし、不死身の夫の唯一の弱点を敵であるハゲネにペラってしまったのも彼女なので、あんまり主人公夫妻に同情する気になれない。そもそもジーフリトがブリュンヒルトにしたことを思えば自業自得って感じ。英雄として微妙。

    • 淳水堂さん
      こんにちは!

      「ニーベルンゲンの歌」ではジーフリトとクリエムヒルトは最初から相思相愛、「ニーベルンゲンの指輪」ではジーフリとはブリュン...
      こんにちは!

      「ニーベルンゲンの歌」ではジーフリトとクリエムヒルトは最初から相思相愛、「ニーベルンゲンの指輪」ではジーフリとはブリュンヒルトと相愛だったが忘れ薬を飲まされて…だったので、いったいどっちなんだ?!ですよね。
      どっちにしろ男酷い、には変わらないけど(笑)

      映画版の「指輪」を見たのですが、
      ブリュンヒルト(クリスタナ・ローケン。ターミネーター3の女ターミネーターさん)が自分を迎えに来るはずの男が別の女を妻に迎え、自分を他の男に差出し、昔誓った愛を呼びかけても知らんぷり(すべて忘れ薬だからしょうがないんだが)、と言う態度に対して
      「これが男というものならもっと早く知りたかった!」というがまさにその通りだ(苦笑)

      2016/08/19
    • yamaitsuさん
      淳水堂さん、こんにちは。コメントありがとうございます(*^_^*)

      起源が同じでもバリエーションが違う伝説がいっぱいあって、ジークフリ...
      淳水堂さん、こんにちは。コメントありがとうございます(*^_^*)

      起源が同じでもバリエーションが違う伝説がいっぱいあって、ジークフリートものはややこしいですよね~。この「ニーベルンゲンの歌」でも、ジーフリトがブリュンヒルトの元カレだった設定が若干残っているみたいで、二人が初対面ではないことや、ブリュンヒルトはグンテルよりジーフリトを「いいな」と思っているけど、ジーフリトが身分を偽っていたため「格下とはつきあえないわ」的な諦めをしているような描写がありました。

      「~指輪」は映画にもなっているんですね。見てみたいな!
      いずれにしても男どもが女心をわかっていないところは変わらず・・・というところでしょうか(苦笑)
      2016/08/22
  • 本来4行詩で表現されているので、日本語にするという試み自体に無理がある。小説的な要素もあるので、そちらのみ楽しむような感じになるだろうか。

  • グンテル王が悪いのでは・・・?
    自分のことは自分でしなさい。

  • 壮大なアイスランドのサガに比べたら、面白さが半減します。
    ジーフリトは女に狂って、ハーゲン公の手にかかり、あっさり殺されておしまい。
    クリエムヒルトよりはブリュンヒルトが好きなのですが、彼女にしても、もはやアイスランドの女王としか名乗らなくなったワルキューレです。
    正直、この話の中で誰が好きかと聞かれても、いないと答えるでしょう。
    物語としては完遂していますが・・・。

  • ニーベルンゲンは上巻が好きだ。下巻のどろどろっぷりといったら
    しかしまあ、戦いのシーンは好きだが

  • ドイツの国民的英雄叙事詩
    1200-1205年成立?/作者不詳

    古典なので物怖じししていましたが、意外にも読みやすかったです。

    処女王ブリュンヒルトが好み。
    美しく膂力(腕っぷし)に優れた乙女で、彼女の愛をうるには三種の競技において、彼女に勝たねばなりません。しかも、もしも負ければ首を失う。すなわち愛か死かの賭を殿方に課する西洋版かぐや姫のような御方。

    そもそも凡庸なグンテル王が彼女を娶るため、不実にもジーフリントと彼女を謀ったのが悪い。(※英雄ジーフリントはグンテル王の妹姫を手に入れるため彼に手を貸す)

    英雄ジーフリントとクリエムヒルト姫が婚約の誓いを成したとき、唐突に泣きはじめたブリュンヒルトには思わず
    ブリュンヒルト→ジーフリント
    あるいは
    ブリュンヒルト→クリエムヒルト(百合)
    など様々に妄想してしまいました。
    (訳注にはジーフリントはブリュンヒルトとの愛の誓いを計略によって忘却しているという筋がかつてあったということなので、それを踏まえるとさらに萌えなのです……)

    三種の競技だけでなく、ブリュンヒルトとの夫婦の契りに関しても彼女に不実だった男二人には思わず「はっ……恥知らず~‼ サイテーだあ!」と漏らしてしまいました。

    その他では心踊るファンタジー・アイテムが登場します。勇者ジーフリントの名剣『バルムンク』や、侏儒(こびと)アルプリーヒの秘宝の『隠れ蓑』(ハリー・ポッターの『透明マント』はこれに着想しているのかな?)。女王ブリュンヒルトの帯や金指輪など。

    後編も楽しみです。

  • 4行詩で綴られた物語
    ドラゴンの血を浴びて不死身となったジークフリートは、数々の功績を挙げて念願の美女「クリエムヒルト」を妻に娶る
    しかしクリエムヒルトの兄とハゲネの謀略によりジークフリートは暗殺されてしまう

  • ジーフリトが悪い。自分の仕える主君の妃を貶められたら、ハゲネさんでなくとも怒り狂うわ。帯なんか盗まなければここまで人が死ぬこともなかったのに。

  • 浦野所有

    1200年ごろに成立したとされる叙事詩。当時の詩や物語のほとんどが教訓的なものであったのに対し、『ニーベルンゲンの歌』では人々の欲望や嫉妬、悲哀などが率直に歌われ、文学的意義は非常に高いそうです。岩波文庫版は、訳文が平易なため、すらすらと読み進めることができました。

    前編では天下の勇者ジーフリトの活躍と、クリエムヒルトとの婚姻、そして悲劇的な最期までが語られています。起伏に富んだストーリーを楽しめるのはもちろんのこと、当時のゲルマン民族の習慣や、騎士たちが身につけた華麗な武具・装飾などの描写も細かく書き込まれ、実に色彩豊かな印象です。

  • クリエムヒルトに知性も品性もなくて、イライラする。

    彼女が生きている世界は、頭が悪いと(情報のコントロールができないと)生きていかれないような世界じゃないのか。生まれてからずっとそういう世界で生きているはずなのに、なぜあんなに浅はかなんだ。素直っていうか…、やっぱりバカ。

  • 帰国して仕事はじめて、列車通勤になったので、小説を読む時間ができました。それでやったるでえ! と思って読み始めた第二弾か、第三弾か、第四弾。今年の春かなんかに読了した。

    「何かヨーロッパの古典を……」と思って大学生協の岩波文庫コーナーに行ってみたら、なかなかこれぞというものが見つからなくて、『失われた時を求めて』も、『ボッカチオ』も、一巻が欠けているというていたらく。それでこの『ニーベルンゲンの歌』を買ってきた次第。

    読み始める前は、『ニーベルンゲンの指輪』と同じ話というか、その原作のようなものだと思っていたんですね。あのワーグナーの。それと、アーサー・ラッカムが描いたあのお話の。

    でもどうやら少し違うようです。ラッカムの挿絵を追いながら話を見ていたのだけれども、内容があんまり対応していない。下巻の解説から推測した感じだと、おそらくワーグナー、ラッカムの元ネタになったほうが古い成立の伝承で、文庫になっているこの『ニーベルンゲンの歌』は、それより後の時代になって、伝承をより人間的な小説・叙事詩の形に変形させているのかな。竜・妖精・小人・魔法・神々のエピソードを最小限におさえ、人間同士の愛と情念と復讐の話として仕立て直してるっぽい。(これ本当のことはもっと調べないとわかりませんが……)

    昔ながらの幻想小説ファンとしては、古い時代の神話的伝承のほうにも興味があったので少し残念ではあったんですが、まあ面白く読めたと思います。なんというか、「運命」がテーマなんですね。それも神話的・悲劇的運命ね、あのオイディプスの父王が出会ったようなタイプの。自分に訪れる災いや、自分がおかす過ちを予言として知らされているにもかかわらず、それが避けられない、というテーマが濃厚に流れているような。

    それにしても「立派なひとかどの人物」「美丈夫」「美しい乙女」であることの描写が、おつきの人が何人いるとか、どれだけ豪奢な衣服を身に着けてるとか、ドレスの宝石が何十個だとか、そういう記述で占められていて、現在の価値観となかなかズレた感じ。現代だと「ボロを着ているのに目を見張るような美人」とかのほうがインパクトのあるキャラクターだとされているもんね。文章表現上は。(セレブを見てると実際はそうでもないのかもしれんが)

    「すばらしい豪傑、英雄、あるべき王」の描写も、従者にどれだけたくさんの褒美をやったか、とかそういう記述だしね。でも古い時代はそうだったのかなあ。地位や富と、人格の立派さ・顔かたちの美しさが、切り離せるものではなかったのかもしれないなあ。

    なかなか興味深かったです。

  • ドイツ人の精神の礎と言われ、ゲーテの「ファウスト」に並ぶ古代ドイツ文学の最高峰‥‥‥らしい‥レポートのために読みました。


    てかはちゃめちゃ!!ざっくり言うと女の痴話喧嘩が元で何十年、そして民族を越えての殺戮を起こすんです!!
    読みながら、ちょ−くだんね−と思いました。

    ただ、深く読み込むと、確かにゲルマン民族の精神性が見えてきて興味深かったです

  • イリヤスの方が古いにも関わらず、一応あちらは「ホメロス作」ということで全世界共通認識が持たれているのに対し、こちらの方が新しいにも関わらずこちらは「パッサウからウィーンに至るドナウ地方出身の詩人」という以上には作者に関して世界的な統一見解というものが持たれていません。  そしてこの叙事詩は「ニーベルンゲン詩節」と呼ばれる一種独特の形式、リズム感で書かれている韻文なのだそうですが、ドイツ語の読めない KiKi にはそれがどれほど素晴らしいものなのか、正直なところ漠然・・・・としかわかりません。  もっともこの韻文を翻訳されていらっしゃる相良守峯さんのご努力のおかげで、とっても味わいのある訳文がいかにも「歌」という雰囲気を醸し出してくれています。

    前編は19歌章、後編は20歌章から成り、ゲーテは「前編はより多く華麗、後編はより多く強烈。  しかし両編ともその内容において、また形式において、相互にまったく均衡を保っている。」と仰っているとか・・・・、確かにその通りで前編はきらびやかな宮廷生活描写や明るいジーフリトのおかげでゴージャス感に溢れています。  これに対して後編はクリエムヒルトの結婚 & リュエデゲールの元での祝宴あたりまでは辛うじて華麗な感じを保っているものの、それでもどこかに最後にぱっと燃えさかるロウソクの炎のような、そして仇花的な雰囲気もあり、グンテル王御一行様がエッツェル王の宮殿に到着してからは血みどろ、力(Power)のインフレ、火責め、壮絶・・・・・と恐ろしい世界が繰り広げられ、そして誰もいなくなった・・・・(嘆息) っていう感じです。

    (全文はブログにて)

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