ゲーテとの対話 中 (岩波文庫 赤 409-2)

制作 : 山下 肇 
  • 岩波書店
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (417ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003240922

感想・レビュー・書評

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  • ゲーテとの対話(上)を読み終わってから、半年以上が経ってしまった。
    文章を読むことも、咀嚼して理解することも、時間がかかるけれど、時間をかけ、何度も読まなければ、到底理解できない。その上、何度読めば、どのような経験を積めば理解できるのかもわからない程、かなり高次な著書である、、ということは理解できる。

    続けて(下)を読み、再度(上)から読んでいき、どのように理解や感じ方の変化があるのか楽しみ。


    ----------
    (前略)
    もともと人間は小さなことにしか向いていない。そしてただ、自分でよく知っているものを理解し、喜んでいるにすぎないのである。すぐれた有識者は絵を理解することができ、いろいろな部分を、自分で精通している普遍的なものにむすびつけることを知っている。絵全体も、各部分も、彼にとってはいきいきと理解できるのである。彼はまた、一つ一つの部分についてもまったく偏愛をもたず、顔が醜いとか美しいとか、ある箇所が明るいとか暗いとか、は問題にしない。彼が問題とするのは、すべてのものがあるべきところにあり、規則的で、正しいかどうかということである。しかし、もし半可通な者に多少とも大きな絵をみせるとすると、全体がわからずに、眩惑され、それぞれの部分部分に心惹かれたり、反発したりして、結局、自分によくわかっている、まったく取るにたりないことにかまけてしまうのである。(後略)

  • 持っているのは古い版みたい。ISBNコードがついてなかった。

  • 個人的な感想だが、ゲーテの「エンテレヒー」(p.137, p.174)説や、デモーニッシュなものに関する対話等が印象に残る。親密な師弟関係!。図書館本。 122

  • 晴れた冬の日に陽光を浴びて雪の表面に映る影が青く見える現象をゲーテは「色彩論」の中で主観的現象と推論していたが、それが誤謬であることをエッカーマンが発見し、指摘するも受け入れなかった。「作家は考えた通りにまっすぐ忠実に表現することが大切」「なぜ牛に角があるのかという質問は学問的でない。どうして牛に角があるのかという質問ならば、牛の身体構造を観察することになる」「才能のある詩人に虚弱体質が多いのは、繊細な体質が持つ稀有な感受性による」

  • 文豪ゲーテの晩年に約10年身近で過ごした若き詩人エッカーマンが、ゲーテとの談話や対話を日記のように書き綴った手記。1828年6月~1832年3月を収めた、三分冊の中巻。そのテーマは、文学、芸術、科学から人生の過ごし方に及び、優れた上達論として読むことができる。
    「ひとかどのものを作るためには、自分もひとかどのものになることが必要だ。ダンテは偉大な人物だと思われている。しかし彼は、数百年の文化を背後に背負っているのだよ。・・・こういうことには、どれ一つとっても、人が想像するよりももっと深い根があるものだ」
    「ことにナポレオンが偉大だった点は、いつでも同じ人間であったということだよ。戦闘の前だろうと、戦闘のさなかだろうと、勝利の後だろうと、敗北の後だろうと、彼はつねに断固としてたじろがず、つねに、何をすべきかをはっきりとわきまえていて・・・」
    「人間は、・・・さまざまな段階を経ねばならないものだ。そしてどの段階にもそれ独特の美点と欠点があるが、それらもその由来する時期においてはまったく自然なことで、ある程度までは正しいのだよ。次の段階ではまた変わってしまい、以前の美点と欠点は跡方もなくなってしまうが、こんどは別の長所や短所がとってかわることになる」等
    200年前に生きた巨人ゲーテの言葉が生き生きと伝わってくる。

  • ゲーテの小説や詩など著書のほとんどは周りから賞賛を持って受け入れられており、ゲーテはそれら著書の批判に対しては寛容であるのに、自分が苦心して自然科学的な視点から著した色彩論について、批判に対してはついつい感情的になってしまうというのは、出来の悪い子(作品)ほどかわいいというような心理なのだろうか。あくまで、高潔明朗なゲーテの人間的な側面が垣間見れる部分だと思う。

  • デモーニッシュ

    文学、芸術、音楽、そして宗教的なものが、師弟の対話の記録として残され、最高の高いレベルの思想が弟子に受け継がれていく。
    この本では、師の突然の死までが書かれている。
    死によって師弟によるデモーニッシュなる物についての対話が途切れてしまったが、この何かについて考える事が、出発なのかなと余韻も残る素晴らしい作品でした。

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