ホフマン短篇集 (岩波文庫)

著者 : ホフマン
制作 : E.T.A. Hoffmann  池内 紀 
  • 岩波書店 (1984年9月17日発売)
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  • レビュー :19
  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003241424

作品紹介・あらすじ

平穏な日常の秩序をふみはずして、我知らず夢想の世界へふみこんでゆく主人公たち。幻想作家ホフマンは、現実と非現実をめまぐるしく交錯させながら、人間精神の暗部を映しだす不気味な鏡を読者につきつける。名篇「砂男」はじめ六篇を収録。

ホフマン短篇集 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 2017年9月10日に紹介されました!

  • コッペリアの原作「砂男」を初めとして、ホフマンらしさあふれる「クレスペル顧問官」「G町のジェズイット教会」「ファールンの鉱山」「廃屋」「隅の窓」の6篇が収録されています。
    奇妙な世界へ迷い込む様を描くのが、ホフマンは非常にうまく、ある意味で最高のホラー作家の1人です。
    もしかすると、普段の日常から、気がつくと奇妙な世界に入り込んでいる、この感覚が病み付きになるかもしれません。

  • 1815年の「砂男」から最後の作品1822年の「隅の窓」まで5篇を集めたホフマンの短編集。どれも奇妙で不思議な話ばかり。(“奇妙なもの”と“不思議なもの”との違いについての論考が収録作品「廃屋」の中に書かれている)

    全ての作品に共通するのは望遠鏡などによってもたらされる視覚による死の情景だ。謎は全て解けた!という明快さは無く不可解さが尾を引く。ゴシック調ではあるがどこかロマン主義的でもある。メルヘンとミステリーの中間といったところか。

    「砂男」が最も有名だが、「クレスペル顧問官」の不気味さ、「G町のジェズイット教会」の哀れさが強く印象に残る。
    また、ヒッチコック映画の“裏窓”のようなサスペンス風ででいて推論の掛け合いがまるで落語のような「隅の窓」がとてもおもしろい。

  • 再読。挿画がアルフレート・クビーンだ!

    「砂男」がやはり圧巻。構成も凝っていてラストのどんでん返しも効いている。「クレスペル顧問官」「G町のジェズイット教会」など基本的には過去に色々あっておかしくなってしまった奇人変人描写がホフマンは秀逸。「ファールンの鉱山」は地下鉱脈での幻想的な夢の描写が素晴らしかった。水晶の床の下にうごめく白い美女たちから鉱物の花が咲き・・・。

    ※収録作品
    「クレスペル顧問官」「G町のジェズイット教会」「ファールンの鉱山」「砂男」「廃屋」「隅の窓」

  • 『G町のジェズイット教会』
    画家ベルトルトさんの人生。
    芸術というものは難しい。
    彼は彼である限り、アンジョラと幸せな結婚をすることも、彼の理想としていた画家になることも、ないのであろうし、そうならないことが彼の人生そのものなのだ。
    …と、大分上から目線のような言葉を書いてみた…。
    真偽のほどなど全く不確か―そもそも真偽などはここには無い。
    いやいや、本当に芸術と真正面から向き合った人生って、難しいと思うんだ。
    そんな人生ってどんなものだろう。
    この世にあるのかしら。

    『砂男』
    これは本当に面白い。
    中々寝ついてくれない悪い子への夜の迷信。望遠鏡とレンズと目。
    …そういえば自分の幼い頃は、草木も眠る丑三つ時ということで、幽霊に怯えたりはしていた。
    文章としてもとても読みやすく、また狂気(と取り敢えずここでは呼ぶ)の書きようも、さらりとしていて個人的にはちょうど良くて好きです。
    ホフマンの描く“幻想”の世界からは、中々抜け出せそうにない。
    「まわれ、まわれ、まわれ、まわれ-…」

  • 有名な『砂男』だけ既読。ジャンルとして、当時新しかったのかなという印象。内容が不思議な話なので、途中前に戻ろうかなと思ったが、最後まで読んで理解できた。

  • クレスペル顧問官 Rat Krespel.1819
    G町のジェズイット教会 Die Jesuiterkirche in G.1816
    ファールンの鉱山 Die Bergwerke zu Falun.1819
    砂男 Der Sandmann.1815
    廃屋 Das öde Haus.1817
    隅の窓 Des Vetters Eckfenster.1822

  • 原文読めないのに言うのもなんだが、和訳文がステキ。

  • ホフマンの短編のうち、「クレスペル顧問官」「砂男」「廃屋」など6篇を収録。普通の生活を送っていた人間が、ふとした拍子に幻想の世界に迷い込むさまを巧みに描写している。その際の道具は、窓であったり、望遠鏡であったり、鏡であったり。本来ただの道具にすぎないものが、幻想の世界の入り口になる不気味さは、現代の都市伝説などにも通じる。

  • 純粋な娯楽として読むには翻訳物は向いていないのかしらん。

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