シッダルタ (岩波文庫)

制作 : 手塚 富雄 
  • 岩波書店 (2011年8月19日発売)
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  • レビュー :21
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003243565

作品紹介・あらすじ

シッダルタは学問と修行を積み、聖賢になる道を順調に歩んでいた。だが、その心は一時として満たされることはなかった。やがて俗界にくだったシッダルタだったが…。深いインド研究と詩的直観とが融合して生み出された"東洋の心"の結晶とも言うべき人生探求の物語。原文の格調高い調べを見事な日本語に移した達意の訳。

シッダルタ (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ・文章が非常に美しいと思った(まだ途中)
    ・読み終わって、最後付近に出てきた『求める』と『見出す』の違いが印象に残った。全体を再度読みたいとおもった。

  • 手塚訳に注釈の類おほかたなく、本文に没頭せり。只の修行僧ゴヴィンダはシッダルタとの対比に使はれし者。単なる修行僧にシッダルタが智慧を伝ふる能わず。シッダルタが真の声を聴きしは、また定めとの戦ひや苦しみを止めしむる真理を説く河の声をシッダルタに聴かせしは、河の渡し守ヴァズデーヴァ也。結びには凡庸なるゴヴィンダだに、シッダルタが微笑みに、釈尊にも匹敵したる崇高の念の現はれたること、気付きにけり。ヘッセの東洋思想を研究したるや、かくもいみじきほどにて、首の垂れる思ひなり。

  • セリフには現れない心情・情景描写を静謐で格調高く語る本作とアニミズム的東洋社会との親和性

  • 「たいていの人間は、カマラよ、風に吹かれ、くるくると舞い、さまよいよろめいて地に落ちる木の葉に似ている。しかし少数ながら星に似た人間がいる、彼らは確固たる軌道を進み、いかなる強風も彼らにはとどかない、彼ら自身の中に、自己の法則と自己の軌道をもっているのだ。わたしの知っている多くの学者と沙門の中で、ただ一人だけがそういう意味で完全な人であった。私はけっしてその人を忘れることはできない。それはあのゴータマだ、世尊だ、あの教義の告知者だ。何千という弟子が毎日彼の教えを聴き、毎時間彼の律に従っている。しかし彼らはみな風に吹かれる落葉なのだ、自分自身の中に教えと法をもっていない」

    「ものを求めるときは」とシッダルタが言った。「かようなことが起こりがちです、求める人の眼が、ただ求めるもののみを見ているために、何ものをも見出すことができず、何ものをも心に受け入れることができないのです。それは畢竟そのひとがただ求めるものばかりを考えているからです、目標があり、その目標に取り憑かれているからです。『求める』とは、何かの目標を持つことです。しかし『見出す』とは、捉われぬこと、懐をひらくこと、目標を持たぬことです。御僧よ、あなたは実際『求める人』のように思われます。なぜならあなたはあなたの目標を追うあまり、しばしばあなたの眼の前にあるものに気づかれぬから」

  • 美しい日本語訳でとても読みやすいです。
    「輪廻といい涅槃というも言葉にすぎない。ゴヴィンダよ」
    言葉でただ知るのではなく
    人生を経験することの大切さを教えてくれる一冊です

  • およそ百年にもせまる昔に、西欧で書かれた東洋思想の本から、多くの教えを得るということに、小さくない感動を覚える。百年前の作者と今の読者である自分とが交感することは、「時は無い」という本作中の言葉を、また別な意味で体験する思い。良書。

  • ダメでした。

    ブッタの本だと勝手に勘違いしてました。

    翻訳にしては綺麗な文章だし、内容も深みがあっていいと思うんですが、やはり読みたい本とちがったのが大きかった。

    グイグイ読ませる本でもないですし、後半は殆んど義務感って感じ。

    まー、本に集中出来る心境ではなかったのも多分にありますが、面白い本ならそれを吹き飛ばす勢いでよませてくれるはず。

    こういう本にエンタメを求めてはいけないのでしょうけど…

    というわけで、残念ながら低評価です。

  • *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます*
    http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50094065&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 単なる仏陀の伝記物かと思って読み始めましたが、あの強烈なヘッセが淡々と歴史物を書くはずもなく、内容は全くオリジナルに、もう一人の「シッダルタ」の生涯が描かれます。
    『デミアン』と近い時期に書かれた作品で、本作でもグノーシス的・神秘主義的な世界観が強いです。バラモン教のブラーフマン、アートマンとかも、改めて考えるとグノーシスっぽいですね。もちろん仏教的な要素もあります。
    ヘッセの地の文はエモーショナルな感じがしますが、本作ではシッダルタの価値観の揺れと一緒に地の文も揺れるので、感動的なこともあれば、極端な印象を受けることもありました。読んでいて退屈することは無いかと思います。
    薄くて展開が速いので、さくさく読めておすすめです。

  • いつかこの本片手にもう一度インドを旅してみたい。

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