三文オペラ (岩波文庫)

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レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003243916

作品紹介・あらすじ

俗臭に満ちた登場人物たちが繰り広げる一大茶番劇。悪党が恩赦によって処刑寸前で唐突に救われるという皮肉たっぷりの結末は、いかにも「叙事的演劇」を唱えたブレヒト(1898‐1956)らしい。劇中に挿入された多数のソングは、クルト・ヴァイルによって作曲され、その魅力と相俟って最もポピュラーな作品となった。新訳。

感想・レビュー・書評

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  • 現象の再現でなく、異化効果を重視すると言われるブレヒトの演劇。政治やマルクス主義との関わりがあるというから、小難しい演劇かと思ったら、台本はとっても読みやすい。訳も新しいからか、80年代頃、日本の小劇場で行われている演劇みたい。まったく小難しい話ではない。

    従来の演劇は、「劇的演劇」と言われる。劇的演劇は、観客を役者に感情移入させる。出来事を舞台で再現して、観客に様々な感情を体験させる。

    対してブレヒトは自分の演劇を「叙事的演劇」と命名した。叙事的演劇では、現象の再現でなく現象の異化効果が行われる。日常繰り返している出来事とは違うことが、舞台上で行われる。観客は、自分の日常生活を新しい目で、反省的に見ることができるようになる。違和感から生じる新しい考え方。見慣れたものが、奇妙に見えてくる。劇的演劇は、現実から目を背けさせる美食家の演劇と言われる。叙事的演劇は、現実への認識を促す。

    以上の小難しい理論は抜きにして、『三文オペラ』は単純に面白い。

  • 最初は結構間延びしてるけど、第二幕あたりからサクサク読めた。初の赤(岩波文庫)。

  • モリタートで三文オペラの存在を知って、ずっと気になってたあらすじをやっと知れた!
    なんじゃこりゃ、って感じだけど生で観たら結構楽しめそう。

  • 俗臭がぷんぷん

  • 山田うんさんがツイッターで「ブレヒトばかり読んでいたから…」とつぶやかれていたので、誰だろうと思って調べたらこの本が出てきた。それで、いつものごとくブックオフを巡回したら100円コーナーに発見。

    第二幕のフィナーレの歌が良かった。
    「諸君、どうしたらまともに生きられるか
     犯罪がやむかとお説教する先生たち
     まずその前に食うものをよこせ。
     お説教はそのつぎ、まず食うこと。
     自分の満腹と俺たちの善意を愛する諸君
     まずそのことを心得ておきたまえ
     どうごまかそうとはぐらかそうと
     まず食うこと、それから道徳。
     まず貧乏人までがでっかいパンから
     手前の分を切りとれること、これが第一。

     一体、人間はなんで生きるんだ?

     いったい人間はなんで生きる? たえず
     人を苦しめ裸にし襲い絞めそして食う。
     人間は生きているのさ、根こそぎ
     人間であるのを忘れることで。

     諸君、うぬぼれはやめたまえ、
     人間は悪業によってのみ生きるのだ。」

    われわれ日本人も様々な国や地域の人たちの過重労働や低賃金や貧困によって食っている。今や国内においても経済格差は広がり裸にされ襲われ絞め食われるものが出てきている。とても現代的な演劇なのではないかと思った。観てみたいなぁ~と思って、検索したら東京では9月に新国立劇場でやっていた。やはり東京は凄いなぁ~

    Mahalo

  • タイトルだけは知ってるけど内容はよく知らない…これもそんな1冊。ひとりの男を巡ってのふたりの女の応酬の場面が面白く読めた。古典作品の時代って結局は金持ちだけが得するような世界なのかな…。歌の場面が多いので舞台で見てみたい作品。2012/029

  • 世に名高い作品だが、もともとは作曲家クルト・ワイルとの共作による、文字通りのオペラだった。戯曲としてはイギリスのジョン・ゲイによる『乞食のオペラ』をブレヒトが改作したものである。ある意味では相当に難解な作品である。それは、登場人物たちが形而上的なセリフを並べるからではない。彼らの語るセリフは、警視総監のブラウン以外、およそ教養からは遠いものだろうし、プロットも実に明瞭だ。にも関わらず、マクヒィスは2度も逮捕され、最後には馬上の使者が現れるのだ。ブレヒト自身の注があるが、それで納得できるというものでもない。

  • 最後に三文と思わせる内容。

  • 生き方も哲学も安っぽい私にはとても読みやすかった。
    一種のメシア主義的な物語だった。背景にはひたすら音楽があって――。

  • 人間の狡賢さ、愚かさが随分と出ていると思う。
    各人の身勝手さ俗物さが凄い。
    思想的なことを抜きにしてもどたばたとした喜劇で楽しめるのでしょうが最期の大団円っぷりが私には白々し過ぎて駄目でした。

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