ラデツキー行進曲(下) (岩波文庫)

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感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003246245

作品紹介・あらすじ

不穏な予兆ただようロシア国境、サラエボでの皇太子暗殺事件と第一次世界大戦の勃発-「新しい宗教」民族主義に押しつぶされていった祖国ハプスブルク帝国と汎ヨーロッパ理念に捧げた、放浪のユダヤ人作家ロートの哀愁に満ちた鎮魂歌。

感想・レビュー・書評

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  • オーストリア皇帝の命を救った「ソルフェリーノの英雄」の息子と孫の,オーストリア=ハンガリー帝国末期における姿を描いた大河ドラマ.
    実直で尊敬を受ける官僚である息子と,落ちこぼれ(であるが祖父のかつての威光で将校になっている)の孫の周りで,多民族国家である古き良きオーストラリアが少しずつ瓦解してゆく.オーストリアの終焉は,直接には皇太子のサラエボでの遭難をきっかけに始まった第一次大戦によるものだが,この本の中では帝国そのものであった皇帝の死,さらに主人公のトロッタ一族(かつて皇帝の命を救った)の死と時を同じくしている.

  • 戦場で皇帝の命を救った功により、貴族に名を連ねたトロッタ家3代の物語。作者は、最晩年のハプスブルグ帝国を、形としては存在していたが実質的には崩壊していたものとして描く。退廃した軍隊、惰性的な不倫、胸のすくようなエピソードはほとんど登場しない、憂鬱な小説。
    その祖国が名実ともに失われた後、ナチスの台頭するベルリンで書かれたのが本書だという。民族主義の禍々しい力が、前世紀の爛熟した他民族国家の姿を照射している、と解説にある。

  • 150624

  • 此れを読んだら、続けて「シュヴェイク」を読みたくなるかも。。。

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著者プロフィール

1894年、東ガリシアのブロディに生まれる。1939年、亡命先のパリで死亡。1923年からドイツの代表紙「フランクフルト新聞」の特派員となり、ヨーロッパ各地を巡ってユニークな紀行文を書き送り、売れっ子ジャーナリストとなった。その傍ら創作にも手を染め、1930年の長編小説『ヨブ─ある平凡な男のロマン』は現代のヨブ記と称された。1932年にはかつての祖国ハプスブルク帝国の没落を哀惜の念を込めて描いた『ラデツキー行進曲』を発表し、小説家ロートの名をも不動のものにした。

「2021年 『ヨーゼフ・ロート ウクライナ・ロシア紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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