盗賊の森の一夜 メルヒェン集 (岩波文庫 赤467-1)

  • 岩波書店 (1998年8月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (324ページ) / ISBN・EAN: 9784003246719

みんなの感想まとめ

物語は、宿屋で出会った仲間たちが盗賊から逃れるため、順番にお話を語るという枠物語の形式を採用しています。この「枠」の部分が単なる退屈凌ぎではなく、キャラクターたちの魅力や物語の展開に起伏があり、読者を...

感想・レビュー・書評

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  • この本は種類で言うとメルヘン、つまり寓話集である。子供向けかもしれないが、面白く含蓄のあるこういった話は、大人でも読む価値があると思う。この本の中で通底しているメッセージは、欲に目がくらむとろくなことにならない、足るを知るべきである、ということである。物質的豊かさではなく精神的豊かさを求めて、これからの人生を歩んでいきたい。

  • Das Wirtshaus im Spessart (1827)

  • 折に触れて再読する一冊。同宿した客たちが,盗賊の襲撃に備えるために,代わる代わる物語を話して夜を過ごす。"ザイードの運命"では折り目正しく育ったお金持ちの2代目ザイードが,意地汚い所業をせずに振る舞った事で,却ってカリフに気に入られて,より優雅な生活になるという顛末。"鹿の銀貨"は気難しい領主のもと,気持ちの優しい第1夫人と長男,業つくな第2夫人と双子の次男三男という対比。領主の資産は最後には銀貨1枚になってしまう。説話其々は示唆的だが,若い作者による荒い進行という印象。訳者の解説の方が面白い。

  • 枠物語という形式が大好きなのは、このハウフの「隊商」を小学生の時に読んだからだろう。この話は、寝込みを襲われないように、宿の一夜を朝までひとりずつ物語して起きていよう、というのがその枠だが、枠のストーリーもおもしろい。物語の内容が枠物語にも関わったりしてくると「語りのレベル」の不安定さ・足元をあやうくするような墜落感がまた一興。再読してみて、解説にもあった、ドイツ人にとってのオランダ人=資本主義的繁栄の象徴、のイメージが鮮やかなのがおもしろかった。

  • 主役たちが話す眠気覚ましの話一つ一つが少し長いような気がしたけれど、比較的読みやすかった。勇気ある飾り職人フェーリクス親方に乾杯!(笑)

  • 必読。

  • ハウフの作品にしては、比較的新しい訳と言っていいのでしょう、それだけ訳者「解説」は懇切、分析も丁寧です。『シュペッサルトの森の宿屋』(偕成社文庫)と原作は同じもの。その点、読み比べてみる愉しみは増えましたが、敢えて言うことを許されるならば、「手垢にまみれすぎないもの」のほうが良いと感じられることもある、ということ、貴方にはご賛同いただけることでしょう。(最近の、星の数ほどあるのではないかと思われる「星の王子さま」とかねぇ、……、これは無駄口でした)。ところでタイトルですが、『シュペッサルトの森の宿屋』とのあいだを取って、というよりも原題ずばり「シュペッサルトの宿屋」ではいけなかったのでしょうか、ね。

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著者プロフィール

ヴィルヘルム・ハウフ 著者のヴィルヘルム・ハウフは19世紀初め、ドイツに生まれた。満25年にも満たない短い生涯で、創作にたずさわったのも3年ほどの期間でした。しかし、その間、数々の小説や詩や評論を書きました。彼の書いた3つの童話は、どれもわくにあたる物語の中にいくつかのお話がはさまれる形になっています。その3つの童話をまとめて1冊にしたのが本書になります。

「2001年 『冷たい心臓 ハウフ童話集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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