- 岩波書店 (2024年2月17日発売)
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感想 : 17件
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Amazon.co.jp ・本 (198ページ) / ISBN・EAN: 9784003247136
作品紹介・あらすじ
「ところで俺は、替え玉何号なんでしょうか?」 暗殺された大統領の替え玉を養成する「独裁者の学校」。大臣たちは彼らを使い回して権力の座に居座ろうとするが、思わぬ政変が起きる。果たしてその行方は…。ナチ時代を生き抜いたケストナーが痛烈な皮肉で独裁体制のメカニズムを暴く。反骨の作家、渾身の戯曲。
みんなの感想まとめ
独裁体制のメカニズムを鋭く描いたこの戯曲は、影武者たちが交代しながら独裁者の役割を担うというブラックユーモアに満ちた物語です。著者は、戦後の時代における政治の不条理を痛烈に風刺し、現代にも通じる危機感...
感想・レビュー・書評
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ケストナーが戦後(1952)に書いた戯曲。独裁者がすでに亡くなり、影武者たちが交代交代で代役を務めるというブラックユーモアあふれる作品。
まず、独裁者が議会の推薦の元、終身職に就くってどこのロシアよ、と勘繰りたくなってしまうが、結局今も昔もやっていることは変わらないということ。またその演説も最近ロシアでよく聞いたなぁという保護の名のもとの侵略正当化と何でもかんでも外国のスパイに仕立てるというこれも最近よく耳にするフレーズ。
その後状況は二転三転するが、結局あまり変わらないのが世の常という落ちもまた現実でもよくある話。同じことを繰り返して人間飽きないのか。
独裁者やって飽きたら交代する/交代させられるシステムという小話があったが、変革しているつもりのマンネリを人は尊ぶということか。 -
政治って何でもありじゃないか、民衆が気にしなきゃ(気にしても)何でも起こり得るじゃないか、という危機感を小学生レベルの子どもにも大人にも分かるように。あの時代を生き抜いてこそ。他の作品も読みたい。歴史から学びましょう。
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皮肉的な喜劇。上演されているところを想像しただけで笑えてしまう。インターネットやSNSが存在する現代バージョンへの翻案も考えられそう。
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『飛ぶ教室』も『エーミールと探偵たち』も読んだことないのに(たぶん)先にこれから読んじゃった。
独裁者が死んでも替え玉が立てられて、決まった人たちが裏で実権を握り続ける。クーデターが起こって独裁政権が倒れてもまた別の独裁者が立つ。
ドイツというからヒトラーを皮肉った話かと予想していたが、もっと普遍的な風刺劇であった。「つねに存在する時事問題というのもあるのだ」、なるほど。
総理大臣がコロコロ変わるだけの日本もたいして変わらない気もするね。
原題:DIE SCHULE DER DIKTATOREN -
昔も、今もツールが変わるだけ。私達が知らない消された真実はいっぱいあるんだろうな。怖い世界だ。
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【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/713837
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