エセー 2 (岩波文庫 赤 509-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003250921

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  • 「エセー(二)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1965.11.16
    408p ¥200 (2020.08.04読了)(2020.07.08借入)(1974.03.30/6刷)
    「モンテーニュ」(宮下志朗著、岩波新書)に
    「『エセー』を最初から、つまりは第一巻第一章から律儀に読んでいくと、まずほとんどの読者が頓挫してしまう。」
    と書いてああ太にもかかわらず、第一巻第一章から読み始めて「エセー(一)」は何とか読み終えたのですが、「エセー(二)」は、大分苦戦してしまいました。
    幸い後半から第二巻の内容に入り、読みやすくなりました。
    第一巻は、モンテーニュが読んだ本の内容を引用しながらの記述が多いのですが、第二巻に入ると、自分の体験をもとにあれこれ考察するようになります。そのため話が具体的で読みやすくなるものと思います。

    【目次】
    第一巻(つづき)
    第三十二章 天命を判断するには慎ましくすること
    第三十三章 生命を犠牲にして快楽を避けること
    第三十四章 運命はしばしば理性の歩みと合致すること
    第三十五章 われわれの政治の一欠陥について
    第三十六章 着物の着る習慣について
    第三十七章 小カトーについて
    第三十八章 いかに我々は同じことで泣いたり笑ったりするか
    第三十九章 孤独について
    第四十章 キケロについての考察
    第四十一章 自分の名誉を譲らないこと
    第四十二章 われわれの間にある差異について
    第四十三章 贅沢を取り締まる法律について
    第四十四章 睡眠について
    第四十五章 ドルゥの戦いについて
    第四十六章 名前について
    第四十七章 われわれの判断の不定なことについて
    第四十八章 軍馬について
    第四十九章 昔の習慣について
    第五十章 デモクリトスとヘラクレイトスについて
    第五十一章 言葉の空虚さについて
    第五十二章 古代人の倹約について
    第五十三章 カエサルの一句について
    第五十四章 つまらぬ器用さについて
    第五十五章 匂いについて
    第五十六章 祈りについて
    第五十七章 年齢について
    第二巻 (217頁)
    第一章 われわれの行為の不定なことについて
    第二章 酩酊について
    第三章 ケオス島の習慣について
    第四章 用事は明日
    第五章 良心について
    第六章 実習について
    第七章 名誉の報いについて
    第八章 父の子供に対する愛情について―デスティサック夫人に捧げる
    第九章 パルティア人の武器について
    第十章 書物について
    第十一章 残酷について

    ・不定であること(218頁)
    私にとっては、人間の恒常を信ずることほど難しいものはないし、人間の不定を信ずることほど易しいものはないように思われる。
    ・酩酊について(232頁)
    酩酊は、私にはとくに野卑で野蛮な不徳のように思われる。
    人間のもっとも悪い状態は自覚と自制を失ったときである。(233頁)
    ・自らの裁き(285頁)
    罪を犯した者の第一の罰は、絶対に自らの裁きを逃れられないということだ。
    ・死について(291頁)
    死は一度しか経験できない。死に望むときには、誰でもみな初心者なのである。
    何かの急激な事故で気絶して、すべての感覚を失ったことのある人々は、死の本当の素顔を間近に見たのだと思う。(293頁)
    ・教育について(323頁)
    私は、幼い精神を名誉と自由に鍛えようとする教育においては、あらゆる暴力を非難いたします。

    ☆関連図書(既読)
    「エセー(一)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1965.05.16
    「モンテーニュ」原二郎著、岩波新書、1980.05.20
    「ミシェル城館の人 第一部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.10.25
    「ミシェル城館の人 第二部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.11.25
    「ミシェル城館の人 第三部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.12.20
    「モンテーニュ」宮下志朗著、岩波新書、2019.07.19
    「王妃マルゴ」アレクサンドル・デュマ著・鹿島茂訳、文芸春秋、1994.12.20
    「王妃マルゴ(1)」萩尾望都著、集英社、2013.01.30
    (2020年8月5日・記)

  • 二巻の11章までがおさめられている。とにかく話が古すぎている。ただし、この巻では本人が大男にぶつかられて落馬して血を吐いて死ぬ目にあったという出来事を書いているところが唯一自分の体験である。

  • 原書名:Les Essais

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著者プロフィール

1533―1592。16世紀フランスを代表する思想家、モラリスト。現実の人間、事象を洞察し、人間の生き方を、長短さまざまな〈随想〉を通して探求した主著『随想録』は、フランスのみならず、世界各国に影響を与えた不朽の名著としてあまりにも名高い。

「2014年 『モンテーニュ随想録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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